43.2 お姉ちゃん違い?!
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
~ 心ありて 風の匂はす 園の梅に まづ
(ウチに来てほしいと願って梅が香っているのに、鶯(匂宮)が来てくれないなんてことはありませんよね?)
若君は御所で匂宮に梅の枝を届けるの。色も香りも素晴らしい梅のようね。匂宮は小さい頃に祖母の紫の上と約束したからか(「おばあちゃまの代わりに梅の花を眺めてやってね」episode40 消えゆく紫の露)、梅の花が特に好きなんですって。匂宮は気になっていた紅梅の長女が兄の東宮妃になってしまって残念だったんだけど、今度は同じ紅梅の娘の宮の御方(真木柱と蛍兵部卿宮の子)が気になっているの。
匂宮への手紙で紅梅は二女(自分と前妻との子)との結婚を匂わせるようなことを書くの。匂宮も少し気持ちは揺らぐけれど、気になっているのは宮の御方なのよね。でも宮の御方は結婚なんて考えられませんってカンジなのよね。
~ 花の香に 誘はれぬべき 身なりせば 花のたよりを 過ぐさましやは ~
(身分が軽かったなら花の香りに誘われてみるんだけれどね)
そんな返歌で二女とのことはやんわりと断るのね。匂宮自身は宮の御方と付き合いたいってお使いの若君経由で伝えてくるの。
紅梅と真木柱は夫婦で匂宮と薫の話をするの。
匂宮がオシャレな香りを焚き染めているから息子にも香りが移るね、
それにしても匂宮には梅の香りがよく似合うね、
薫はそういう人工的な香りじゃなくて彼自身からいい香りがするんだよね、
一体どんなすぐれた前世の因縁で生まれた人なんだろうね、
そんな風にふたりのことをウワサしているみたい。
宮の御方自身は匂宮の気持ちを知らなくはないんだけれど、結婚は考えられないみたい。
世間的には宮の御方はお父さんの蛍兵部卿宮が亡くなっているから、紅梅の実の娘の二女に求婚してくる男子の方が圧倒的に多いみたい。でもみんなからは関心を寄せられない宮の御方に匂宮はますます盛り上がっちゃうんですって。
お母さんの真木柱は夫の紅梅は二女と匂宮を結婚させたがっているし、匂宮は他のコにも気があるらしいってウワサが聞こえてくるので、娘(宮の御方)の結婚相手として匂宮はよくないんじゃないかしらって悩んでいるみたいね。
To be continued ✈✈✈
🖌Genji Waka Collection
~ 心ありて 風の匂はす 園の梅に まづ
娘と結婚させたい紅梅大納言が匂宮に贈った歌
~ 花の香に 誘はれぬべき 身なりせば 花のたよりを 過ぐさましやは ~
結婚話をうまくかわそうとする匂宮の歌
◇第四十三帖紅梅でした。短い巻でしたね。
episode43 匂宮は梅がお好き 紅梅
43.1 紅梅ファミリーと匂宮
43.2 お姉ちゃん違い?!
亡くなった柏木の弟の紅梅一家のお話ですね。夕霧もそうでしたが、年頃の娘を持つ親は皆薫か匂宮と結婚させたいようですね。
「お姉ちゃん違い、面白いね」
若君にとってはお姉ちゃんが3人いることになりますものね。一番上のお姉ちゃんは結婚していますけれど。お父さんの紅梅は匂宮と二女を結婚させたくて、匂宮が気になるのは宮の御方だけれど、宮の御方には結婚する気がないようです。
「みんなの想いが片想い?」
そのようですね。ただこのあと紅梅ファミリーは登場しないのです。紅梅や真木柱、二女や宮の御方がどうなったかはわからないのです。
「え――、気になるのに!!」
次巻は玉鬘ファミリーの近況です。
「あ、玉鬘ちゃんも久しぶりだ♬」
NEXT↓
episode44 玉鬘のお悩み 竹河
44.1 玉鬘ファミリー
☆こまちのおしゃべり
【別冊】源氏物語】のご案内
源氏の世界⑩ 食べ物のおはなし
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881765812/episodes/1177354054882955477
平安時代の食べ物トリビアだよ。読んでみてね。わたしはスイーツが気になる……。
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