49.3 匂宮と六の君の結婚

✈✈✈Let' go to SenmojiGenji

 匂宮の婚礼の日になったんだけれど、今日が六の君との結婚の日だって中の君に打ち明けられないの。匂宮はこの結婚に気が進まなくて、自宅の二条院中の君のところから離れたくないんだけれどそうもいかず夕霧邸六条院に向かうの。つまらない女の子ならテキトーにあしらってしまおうと思っていた匂宮だったんだけれど、六の君は想像以上に美しくて素晴らしい姫君だったの。

 中の君のことはもちろん大切に想っているんだけれど、六の君には匂宮を惹きつける魅力があるんですって。

 

 中の君はやっぱり悲しくて匂宮が出かけたあと、ひとりで寝るときに涙で枕を濡らしてしまうの。

 翌朝二条院に帰ってきた匂宮は中の君のご機嫌をとろうとするんだけれど、匂宮が新婦の六の君に興味を持ったらしいことを中の君は察してしまってまた落ち込むのよね。

 高貴な身分の人には複数の奥さんがいるのは珍しくないし、小説でもひとりの夫に奥さんがふたりという状況でどうしてそんなに女子は苦しい想いをするのかしらって共感できないでいた中の君だったんだけれど、自分がその立場になると本当に心が痛くて苦しいことなんだわって痛感したみたい。


 一方、六の君新婦のところへ3日間通った匂宮は夕霧左大臣家の婿として迎えられ盛大な披露宴が行われたの。





To be continued ✈✈✈





◇六の君は夕霧と藤典侍の娘です。藤典侍が御所での仕事があるので、再婚した女二宮が母親代わりとなり、六条院で育てられました。夕霧も娘たちの中でも特に美しくよくできた姫だと言っていました。


「夕霧パパは有力者だし、カンペキなお姫様なんだろうね」

 形式上の結婚でチャチャッと中の君の待つ二条院自宅に戻るつもりだった匂宮ですが、六の君の魅力にも惹かれてしまったようです。


「だってもともと女の子好きだし、ちょっと忘れていたけど源氏の孫だもん」


 女性に惚れっぽい性格は息子の夕霧より孫の匂宮に隔世遺伝したのでしょうか?






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49.4 夫婦ゲンカも和歌にのせて?!



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