24.4 源氏、まさかの告白?

✈✈✈Let' go to SenmojiGenji


 けれども、目の前の美しい玉鬘を見ていると源氏は湧き上がってくる恋愛感情を抑えることができなくなってくるの。しょっちゅう玉鬘のところに逢いに行っちゃうの。


「最初はそんなに思わなかったけれど、キミはお母さん(夕顔)によく似てる。お母さんだと思っちゃうときがあるよ。彼女を思い出しちゃうね」


 そんなことを言いながら涙ぐんでこんな歌を詠んだの。


~ 橘の かをりし袖に よそふれば 変はれる身とも 思ほえぬかな ~

(昔愛したキミのお母さんと比べてもキミがお母さんとは別の人とは思えないんだ)

 

 また恋しい人(夕顔)に会えたみたいで嬉しいんだ。キミも俺のことを好きになって欲しいなんて言って手を握るの。親子の愛情にもう一つの愛情が加わるだけだよ、なんて口説くんだけど、玉鬘はびっくりしちゃって動揺するのよね。


 夜になっても源氏は帰ろうとしないの。一緒に寝室に入るんだけど、玉鬘は本当の親子じゃないからこんなことをされるんだわって涙を流すのよ。源氏も添い寝だけでそれ以上はなにもしないから人には言わないで秘密にしておきなさいって言ったんですって。

 源氏が帰った朝、玉鬘は泣いて部屋に籠っているの。源氏からはまるで恋人同士のデートのあとのような歌(後朝きぬぎぬの歌)が届くんだけど、返歌はしないで「気分が悪いです」とだけ返事をしたんですって。

 源氏は一旦恋心を口にしてしまったので、このあとも何度も玉鬘を口説いてきたの。でも周囲の人は気づいていなくて父親と娘の親子だと思っているみたい。こんな風にアプローチが続いたらわたしはどうやってかわせばいいのかわからないし、逃げ場がないわ、って玉鬘は悩むばっかりだったみたいね。



第二十四帖 胡蝶


To be continued ✈✈✈


🖌Genji Waka Collection

~ 橘の かをりし袖に よそふれば 変はれる身とも 思ほえぬかな ~

源氏大臣が玉鬘に恋心を打ち明けた歌



◇第二十四帖胡蝶でした。

episode24 娘なの? 恋人なの?

24.1 六条院の春

24.2 春と秋の対決 再び!

24.3 玉鬘をとりまく人たち

24.4 源氏、まさかの告白?


 若い頃の恋人だった夕顔の忘れ形見の玉鬘。父親代わりにと引き取ったはずで結婚相手を探そうともしているのに、自分まで玉鬘に恋心を打ち明けてしまいました。


「なに考えてんのよ、源氏は。お父さん代わりなんでしょ? 血が繋がっていなくてもお父さんから告白されて添い寝なんてドン引きなんだけど」


 養女として世話になっている源氏からの告白。気持ちには応えられないけれど、逃げ場はなし。拒みたいけれどどうやって源氏をかわせばいいのかわからない。玉鬘の戸惑いも当然ですよね。


「こんなの今だったらセクハラじゃん!」


 まあそうなりますね。


「とうとうセクハラ親父になっちゃったよ。おのれバカ源氏」


 久しぶりのフレーズが出てきましたね。こまちちゃん。





NEXT↓

episode25 恋多い父と一途な息子   蛍

25.1 源氏のサプライズ演出?



☆こまちのおしゃべり

【別冊】源氏物語のご案内

 バカ源氏についてのトピックスだよ。作者さんだって呆れてるんだからね!


topics16 どうしてアナタはそうなんだろう……

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881765812/episodes/1177354054884194466


topics17 どうやって秘めるんだ?

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881765812/episodes/1177354054884268738


 色ボケ親父!! もうバカがすぎるよ。玉鬘ちゃんが可哀想だよっ!

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