episode9 オンナのオンネン       葵

9.1 六条御息所とのカンケイ

🌟葵ざっくりあらすじ

 源氏の正室の葵の上と恋人の六条御息所の家来同士が乱闘騒ぎを起こします。ただでさえ嫉妬深い御息所は葵の上を呪うようになり、葵の上は源氏の子を出産した直後に亡くなってしまいます。

 一方で紫の君と正式に結婚し、彼女は紫の上と呼ばれるようになります。



【超訳】葵

源氏 22~23歳 紫の上 14歳~15歳

藤壺中宮 27~28歳 六条御息所 29~30歳

葵の上 26歳 夕霧 1~2歳


✈✈✈Let' go to SenmojiGenji


 源氏のお父さんの桐壺帝が引退して、東宮(皇太子)だった源氏のお兄さんが朱雀帝すざくていとして即位したの。藤壺中宮の産んだ若宮(源氏との罪の子)が新しい東宮になったのね。新東宮はまだ幼いから源氏が新東宮の後見人に指名されたのよ。

 桐壺帝(帝を引退したのでこれからは桐壺院)は藤壺中宮と隠居して普通の夫婦のように暮らし始めたの。弘徽殿女御はそこへは行かずに息子の朱雀帝のいる宮中にばかりいるみたいね。

 帝が変わったのでさまざまな配置転換や人事異動があったみたい。その中に未婚の女の子が務める斎院という役職があるのね。それは神社でのお務めなんだけど、伊勢神宮の斎院に六条御息所の娘が選ばれたの。


 桐壺院は息子の源氏が六条御息所と付き合っていることも最近はあまり通っていないことも知っていたので、

「私の弟(六条御息所の亡くなった夫)が愛した人なんだから敬意を持って付き合いなさい。身分の低い女性と同じ扱いというのはよくないよ」

 と源氏にお小言を言ったみたい。

 源氏はそんな忠告を受けて、以前よりは御息所のことを大事にしようとはするけれど、正式な結婚をしようとは考えていなかったの。

 六条御息所は源氏がちっとも通ってきてくれないし、それでいて一時は付き合っていたという噂は知られて、「源氏の愛人の」なんていう風にみんなに思われているのも恥ずかしく、娘と一緒に伊勢に行ってしまおうかなって考えはじめたの。


 こんな噂が広まっている中、桐壺院の弟である桃園式部卿宮ももぞのしきぶのきょうのみやの娘の朝顔の姫君は自分だけはそんな辛い目には遭いたくないと源氏からのアプローチをかわし続けたの。いとこ同士の朝顔の姫君をずいぶん源氏は口説いたんだけど、結局恋人にはならずに手紙のやり取りだけの関係を続けたの。



To be continued ✈✈✈


◇自分は8歳年上でイマドキの若いお坊ちゃまになんてわたくしは興味ありませんのよ、なんて最初は思っていたかもしれないけれど、付き合っていくうちに源氏の事を深く愛してしまった六条御息所さま。御息所というのは帝の子供を産んだ女性のことです。

 背伸びしてオトナの女性と付き合っていた源氏ですが、熱しやすい恋は冷めやすくもあるのでしょうか。


「お父さんからもちゃんと付き合いなさいって言われちゃったよ」

 多重恋愛はちゃんと付き合わないといけない人がたくさんいますね。

「そう言われると冷めていくカンジ? ダメって言われたら盛り上がるのにね」

 どうぞと言われると盛り上がらないのかしら……。




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9.2 正妻とアイジンの戦い?!

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