45.2 宇治の姉妹
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
位の高い僧や学のある僧はあまりにも人間離れしているし、僧の中にも人格が低く下品な人もいるけれど、その点で八の宮は優美で教え方もわかりやすく喩えを使ってくれて薫にとってはとても親しみやすいのね。薫はどんどん八の宮を慕うようになって、公務で忙しくて宇治に行けないときは八の宮のことを恋しがるほどだったの。
薫が心から八の宮を尊敬しているから冷泉院も八の宮に手紙を書いたり、お見舞いの品物なども届けるの。薫も経済的援助をしていて、そんな宇治通いも3年が過ぎたの。
秋になって久々に時間ができた薫は少人数のお供だけを連れて宇治に行くの。山荘のそばまで行くと琵琶の音が聴こえるの。それもとても美しい演奏なの。ときどきは十三弦の琴の音もしてくるの。薫が山荘にいるときは恥ずかしがって演奏してくれない大君と中の君が演奏していたのよ。
薫はバレないようにこっそりと演奏を聴こうとするの。月の美しい夜なので簾を巻き上げているところに姫君たちが見えるの。
「扇じゃなくてコレ(琵琶を演奏する
そう言う姫君はとっても可憐で可愛らしいの。
「夕日を呼び戻す
こちらの姫君はとても美しく優雅な様子なの。
そんなふうに楽しそうに過ごしている姫君たちは薫の想像とは違ってとても美しかったの。
物語ではいつも都合よく美女が登場するのを不自然だなって思っていた薫なんだけど、こんな風に思ってもいないところで美しい人との出会いがあったから心の動揺がおさまらないの。
けれども「お客様がお越しです」と告げられてしまって、彼女たちは演奏をとりやめてしまうの。薫は姫君たちの部屋の前に通されるんだけど、段取りよく仕切ってくれる女房がいなくて困ってしまうの。八の宮は山に修行に行っていて留守なのね。
「ここにしか通してもらえないのかな。やましい気持ちはないんだけどな」
薫はまじめに話すんだけど、こんなシチュエーションに慣れていないので女房も姫君の代わりに答えることができないの。
「どうしたらいいのか、なにもわからないんです」
消え入りそうな小さいけれど品のいい声が聞こえてきたの。
「思いつきで遊びに来たんじゃないよ、そこら辺の男子みたいな色恋目的じゃないんだよ、今までだって真面目に通ってたでしょ、でもできたら友達として話し相手になってもらえないかな」
薫は長々と語りかけるけれど、大君は返事ができないの。そこに弁の君という年老いた女房が出てきて薫の相手をするの。
To be continued ✈✈✈
◇このころの男子はこうしてよく覗き見をしていました。「
「田舎の女の子だから期待していなかったのに美女さんでびっくり! ってカンジ?」
タイプの違う美女がふたり。
「色恋目的じゃないって言ってるけど色恋目的で声かけてるんじゃん?」
でもふたりからはあまりいい
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45.3 薫と大君
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