35.8 想いを遂げた朝
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
猫を女三宮に手渡す夢を見た柏木は、目を覚ますとあのときの猫のおかげで姿を見ることができたと女三宮に話すの。女三宮は姿を見られてしまうという自分の
柏木が女三宮を抱きあげて寝室から出てきて、夜が明けてくるのを眺めるの。
~ おきて行く 空も知られぬ 明けぐれに いづくの露の かかる袖なり ~
(目覚めても帰る先も未来もわからない明け暮れだけれど、どうしてだか泣けるんだ)
~ あけぐれの 空にうき身は 消えななん 夢なりけりと 見てもやむべく ~
(明け暮れの空に消えてしまいたいわ。夢だったと思いたいから)
女三宮の声の美しさに気持ちだけは身体から離れてここに残ってしまいそうだなんて柏木は思いながら帰っていくの。
家に帰ってから柏木はエライことをしてしまったと部屋に引きこもるの。源氏にバレたらどんな目に遭うのか想像するだけで恐ろしくなってしまうのよね。
~ 悔しくぞ 摘み犯しける 葵草 神の許せる かざしならぬに ~
(なんてことをしてしまったんだ。神が許した関係でもないのに罪を犯してしまった)
女三宮の様子がヘンだと聞いた源氏は、女三宮のいる六条院にも行くの。特に具合が悪そうには見えなくて、自分が紫の上にかかりきりだから女三宮の機嫌が悪いんだろうって思うのよね。そうして女三宮を心配しながらもやっぱり紫の上の病状が気なって仕方ないのよね。
一方の柏木はあの夜以来ますます女三宮のことを想っているの。おまけに同じ姉妹で妻の女二宮のことをヒドイ歌に詠むの。
~ もろかづら 落葉を何に 拾ひけむ 名は睦ましき かざしなれども ~
(同じ姉妹なのになんで落ち葉みたいにつまらない人を妻にしたんだろう)
この歌がきっかけで女二宮は落ち葉の宮と呼ばれるようになっちゃうの。女二宮のことを柏木はほったらかしだったから、女二宮も愛されなくてツライ思いをしているのよね。
To be continued ✈✈✈
🖌Genji Waka Collection
~ おきて行く 空も知られぬ 明けぐれに いづくの露の かかる袖なり ~
想いを遂げた柏木中納言が女三宮に贈った後朝の歌
~ あけぐれの 空にうき身は 消えななん 夢なりけりと 見てもやむべく ~
密通してしまった女三宮が詠んだ返歌
◇「源氏にバレたらどんな目に遭うか恐ろしくなるって暴走する前に考えなかったのかなぁ」
恋する気持ちが大きすぎて源氏にバレることなんて考えていなかったのでしょうか。
「しかも自分の奥さんのことを落ち葉みたい劣ってるなんて言って失礼すぎる!」
同じ朱雀院の内親王ですが母親の身分が低いようです。
「女三宮ちゃんを無理やり襲うし、奥さんはほったらかしにするし、柏木ヒドイね。ヤバすぎる」
今までは夕霧の友人で雲居の雁の異母兄。夕霧と雲居の雁を見守る友人というサブキャラでしたが第二部では主役級の配役ですね。
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35.9 紫の上の病の原因
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