35.10 女三宮の妊娠
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
一方で柏木はいけないこととはわかりつつも女三宮のところを訪ねては逢瀬を重ねているの。そうしているうちに女三宮が懐妊してしまうの。結婚して7~8年経っていて今頃? って源氏は不思議なんだけど、具合の悪そうな女三宮の看病もしてあげるのね。
そうして源氏が女三宮の傍にいると、当然柏木は女三宮に逢えないので嫉妬に狂った手紙を女三宮に送るの。その手紙を女三宮がきちんと隠しておかなかったから源氏に読まれちゃうのよ。
これで女三宮の懐妊の真相を知ってしまった源氏なんだけど、もちろんふたりを許すことなんてできないの。でも考えてみれば自分も女院との許されない恋をしているでしょう? ひょっとしたらお父さんの桐壺院は真実を知っていて知らないフリをしていたんじゃ? って考えたりして、昔犯した罪に対するこれが罰なのかって震えるのよね。
女三宮は源氏に知られてしまったことでお父さんの朱雀院にまで伝わったらどうしたらいいの? と心を乱すの。
相変わらず柏木は女三宮に逢いたいって小侍従に言ってくるからこの前の手紙で源氏にバレたって知らせるの。もちろん柏木は凍り付いたわね。動揺した柏木は体調を崩してしまって
源氏は直接言葉では女三宮のことを責めないで、表向きは夫婦の体裁をつくろっているけれど、もちろん今までどおりには女三宮に接することができないの。女三宮が頼りないからこんなことになったんだって思っているの。
同じような事態(男の人が寝室に侵入してきたこと)でも自分にやましいことがないことを証明して今では立派な右大臣夫人になっている玉鬘と比べているみたい。
いまだに源氏は朧月夜に惹かれていたけれど、今回の件で朧月夜の惚れっぽくって流されやすい性格も少しイヤに思えてきてたのね。
そんな朧月夜が出家をしたの。さすがに源氏は動揺して手紙を送るの。
~ あまの世を よそに聞かめや 須磨の浦に 藻塩垂れしも たれならなくに ~
(出家したなんて聞いてスルーもできないじゃん。俺はキミの為に須磨をさすらったんだよ?)
早くから出家しようと朧月夜は考えていたのを源氏が引き留めていたのよね。だから誰にも知らせないで尼になったみたいなの。
~ あま船に いかがは思ひ おくれけん 明石の浦に いさりせし君 ~
(どうしてアタシより出家が遅れちゃったのかしらね? アタシの為に明石にまで行ってくれたあなたなのにね)
これが恋人として出した朧月夜の最後の和歌だったのよね。
To be continued ✈✈✈
🖌Genji Waka Collection
~ あまの世を よそに聞かめや 須磨の浦に 藻塩垂れしも たれならなくに ~
朧月夜の出家を知った源氏が贈った最後の恋の歌
~ あま船に いかがは思ひ おくれけん 明石の浦に いさりせし君 ~
朧月夜が源氏に贈った最後の恋の歌
◇とうとう女三宮が妊娠してしまいました。
「あの日1回きりじゃなくて何度も女三宮ちゃんに会いに来てたってこと?」
そのようですね。
「エライことしてしまった。源氏にバレたらどうしよって引きこもってたんじゃないの?」
そのはずでしたが、源氏が紫の上につきっきりで女三宮のところに通っていないのをいいことに会いに行っていたようですね。
「ああああああ、もうバカすぎる!」
「しかも源氏にバレたし」
エライことになりました。
NEXT↓
35.11 お祝いパーティー準備
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます