28.3 夕霧の恋文
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
そのあとに花散里を見舞って夕霧は源氏から解放されて明石の姫君のところに立ち寄るの。どっと疲れが出るんだけど、雲居の雁に台風お見舞いの文と和歌を書くの。
~ 風騒ぎ むら雲迷ふ 夕べにも 忘るるまなく 忘られぬ君 ~
(風が吹いて雲が乱れた夜だってキミのことを忘れているなんてできないよ)
そこらへんにあった草に文を結ぶもんだから、女房がもっと可愛らしい花に結んでさしあげたらいいのにってアドバイスするんだけど、
「僕はこういうことにうとくてね」
って言うの。とっても生真面目な性格の夕霧なのよね。手紙と和歌は家来が持って退出するの。そこにいる女房たちは夕霧が誰に手紙を出したのか興味シンシンなの。(雲居の雁のことは知られていないの)
夕霧は昨日から紫の上、玉鬘と姿を見てしまって興奮していたのかしらね、明石の姫君の姿も覗いちゃうの。姫君が小さい頃は姿を見たこともあったんだけど、そのころよりずっと美しくなったなぁと夕霧は思うの。年頃になったらこの子も美女になるなぁって思うの。紫の上が桜で玉鬘が山吹なら明石の姫君は藤の花のような美しさなんですって。
またおばあさまのお屋敷に戻ると、雲居の雁の父親の内大臣が来ているの。おばあさまは息子の内大臣に孫の雲居の雁に会えなくて悲しいと愚痴を言うんだけど、逆に内大臣からは夕霧との件でクレームを言われるので強くは文句も言えなかったみたいね。
第二十八帖 野分
To be continued ✈✈✈
🖌Genji Waka Collection
~ 風騒ぎ むら雲迷ふ 夕べにも 忘るるまなく 忘られぬ君 ~
夕霧中将が雲居の雁に贈った歌
◇第二十八帖野分でした。
episode28 美しいひとたち 野分
28.1 衝撃の美しさ
28.2 夕霧の動揺
28.3 夕霧の恋文
夕霧が紫の上を見てしまい、あまりの美しさに心を奪われます。父親と玉鬘の微妙な様子も覗いてしまい動揺します。夕霧の心にも台風の風が吹き荒れましたね。けれども雲居の雁への想いも変わっていないようです。
「よかった。紫ちゃんの姿を見ても雲居の雁ちゃんのこと忘れてなかったね」
手紙のやりとりしかしていない夕霧と雲居の雁。ふたりを認めてくれない内大臣に、出世して高い官位(身分)につくまで彼女には逢わないと心に決めている夕霧。
「どっかの誰かさんみたいにこっそり会いにいけばとは言わないけれど、夕霧くんも頑固だね」
なかなか進まない恋ですね。
「待っている雲居の雁ちゃんも寂しいし辛いよね……」
女の子の方からは動けませんものね。
「なんとかならないのかな」
「応援してあげたいよ」
こまち応援団長ですね。
NEXT↓
episode29 ふたりのお父さん 行幸
29.1 美貌の帝
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます