53.6 驚愕の事実

✈✈✈Let' go to SenmojiGenji


 一周忌を終えた薫は浮舟の弟たちの任官(就職)などの面倒を見てあげているの。

 ある雨の夜に薫は明石中宮さまのもとを訪ねて宇治の話をするの。横川の僧都がしてくれた話を思い出した明石中宮さまは薫があまりに不憫なので小宰相の君にあの話をしてあげなさいと伝えるの。


 小宰相の君から話を聞いた薫の驚きようったらなかったわね。でも話におかしなところはなくてすべてのつじつまがあっているの。でも明石中宮さまが知っているっていうことは実の子の匂宮も知っているんじゃないの? って疑うの。匂宮のことだから知っているなら浮舟を取り返そうとするだろう、だったら自分はもう浮舟は死んでしまったと思ってあきらめたほうがいいんじゃないか、とも思うの。

 でも確認だけはしておこうと思って薫は明石中宮さまに聞いてみるの。すると中宮さまは匂宮のオンナ癖の悪さをよく知っているので、浮舟のことは匂宮には話していないっておっしゃるの。

 こうなったら現地に行って実際に確かめるだけよね。薫は小野に出かける予定をたてるの。浮舟の弟の小君こぎみを連れていけば浮舟も喜ぶかもしれない。でももうすでに浮舟が別の男と恋仲になっていたらどうしよう……。

 浮舟のことを想えば想うほど、薫の心は乱れに乱れるのね。




第五十三帖   手習


To be continued ✈✈✈





◇第五十三帖手習でした。

episode53 流れ着いた舟   手習

53.1 身元不明の姫

53.2 浮舟の苦しみ

53.3 想いは和歌にこめて

53.4 浮舟の出家

53.5 浮舟を想う涙

53.6 驚愕の事実


◇薫が浮舟が生きていることを知りました。


「浮舟ちゃんは知られたくないって言っていたけれど、死んでしまったって悲しんでいる薫くんにとってはよかったのかな」

「わたしたちだって浮舟ちゃんが生きていたってわかって嬉しかったもんね」


 それでも匂宮も知っていて浮舟と結ばれるなら自分は身を引こうと考えます。また浮舟が他の男とつきあっているかもとも心配しています。

「ホントに慎重派だよね」


 長い長い源氏物語も次がとうとう最終巻です。

「薫くんと浮舟ちゃんはどうなるんだろう」

「まさかまた匂宮が余計なことしないよね!!」


 いよいよ最終巻第五十四帖【夢浮橋】です。


NEXT↓

episode54 これからの道   夢浮橋 

54.1 浮舟の元へ




☆こまちのおしゃべり

【別冊】源氏物語のご案内

源氏物語って「あはれ」の文学って言われているんだって。


topics46 あはれ、あはれってさぁ……

https://kakuyomu.jp/my/works/1177354054881765812/episodes/1177354054887545470

「あはれ」は「あわれ」じゃないんだよね。

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