47.3 匂宮の電撃婚
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
薫の作戦を嘆く大君なんだけど、薫はまたその夜も大君と深い仲にはならないで話をするだけで朝を迎えるの。
そんな薫とは対照的にすぐに男女の仲になってしまった匂宮が朝になって中の君の寝室から出てくるので、女房達は何が起こったのか飲み込めないみたい。中の君もこれもお姉さまの仕組んだことなの? って思っているみたい。大君は中の君に言い訳はできないんだけれど(大君は中の君と薫を結婚させようとしていたので)、匂宮が贈ってきた後朝の歌の返事は中の君にさせるのね。
~ よのつねに 思ひやすらん 露深き
(ありふれたことだと思ってる? こんなにタイヘンな想いをしてキミに逢いに来たんだよ?)
その夜も匂宮は中の君のところに通ってきたの。こうなってしまってはふたりの結婚を認めるしかないと大君は思うことにするの。匂宮は中の君の素晴らしさにすっかり心を奪われて、将来を誓うの。一方、一線を越えずまだ付き合っている状態じゃない薫はその日は宇治に行かなかったの。
結婚の儀式は3日続けて通わなきゃいけなくて3回目の朝に結婚の儀式をするんだけれど、中の君の衣装や儀式を薫が整えてあげるの。
~ さよ衣 着てなれきとは 言はずとも
(深い仲になったわけじゃないけれど、少しくらい恨み言を言ってもいいよね?)
中の君のお祝いの手伝いはしてあげるけれど、大君が自分の気持ちに応えてくれないから少しイヤミったらしい歌を薫は大君に贈るの。
~ 隔てなき 心ばかりは 通ふとも 馴れし袖とは かけじとぞ思ふ ~
(隔てない心はいいにしても、慣れ親しんだ仲だなんて言わないで)
匂宮は毎晩夜遊びしているらしいってウワサを明石の
「これからあんま
「キミが住む家をオレん家の近くに用意するからね」
匂宮はマジメにそう言うんだけれど、なんだか言い訳がましく聞こえる匂宮の言葉に中の君は「もう捨てられるの?」って落ち込んじゃうの。
To be continued ✈✈✈
🖌Genji Waka Collection
~ よのつねに 思ひやすらん 露深き
一夜を過ごした匂宮が中の君に贈った後朝の歌
◇何年も宇治に通って大君への想いを募らせている薫とは対照的に匂宮はあっという間に結婚してしまいました。
「薫くんと大君さん、匂宮くんと中の君ちゃんでカップルになればいいって思ったけれど、このやりかたはやだなぁ」
「それに明石の中宮さまは反対なんだね」
明石の中宮は兄の夕霧から娘の六の君と匂宮を結婚させたいとお願いされていますしね。宮中でも実力者の夕霧の娘との結婚の方が政治的に有力なのでしょうね。
「結婚したばっかなのにもう捨てられちゃうんじゃないかって心配してる中の君ちゃんがかわいそうなんだけど」
こまちちゃんの心配はつきませんね。
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47.4 中の君に夢中
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