episode11 ココロ安らぐ里 花散里
11.1 心優しいカノジョ
🌟
また新しい女性のお話です。花散里という女性と源氏は付き合っていたのですが、通う回数はあまり多くありませんでした。父(桐壺院)が亡くなり、政治の中心から追いやられた源氏に愛想をつかす恋人もいたのですが、花散里は昔と変わらない態度で源氏に接し、源氏を癒してあげるのでした。
【超訳】
源氏 25歳
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
亡くなった桐壺院(源氏のお父さん)がまだ帝であったころ、後宮(帝のお妃が住むところ)に
その麗景殿女御には一緒に暮らしている花散里と呼ばれる妹がいて、源氏と付き合っていたのだけれど、源氏は何人も付き合っている人がいるから彼女のところにはあんまり通っていなかったの。でも源氏はあいかわらずで別れることもしなければ奥さんとして迎えるわけでもなかったのよ。
政治の中心は右大臣となって、源氏にとっては面白くなく、気分も腐ってしまうの。そんなときにふと花散里のことを思い出して訪ねてみようと思ったらしいの。
中川というところを通りかかると、琴の音色が聞こえてきて、そういえばそこの家の女の子とも一度だけ遊んだことがあったっけなと源氏は思い出したの。
「彼女も俺のこと覚えてるかな――」なんて家来に様子を見に行かせると、
「今頃来られてもこっちも困るわ」
と冷たくあしらわれちゃったの。
すぐに恋してしまう源氏だから、こうして逢いに来てくれないと言って悩んだり恨んだりしている女子が多いのよ。源氏はあまり逢いには行かなくても忘れたりはしないから、時々こうやって声をかけたりしてはまた女子を悩ませるのよね。
To be continued ✈✈✈
◇これだけ多くの女性と付き合っているとなかなか会わない恋人もいます。女性の方は来てくれるのを待つことしかできないので、他に彼氏を作ったり、源氏が来てくれないことを恨んだりする女性も多いみたいですね。
「来てくれないんでしょ? こっちから「来て来て!」ともあんまり言えないんでしょ? だったら相手のこと恨んだり、他に彼氏作ったりしても仕方ないんじゃない?」
そうかもしれませんね。男性も今のように「オレのオンナ」的な考えはないらしいです。
「自由な恋愛だねぇ」
NEXT↓
11.2 凪いだ恋
☆こまちのおしゃべり
【別冊】源氏物語のご案内
今回はね、貴族がどんな風に過ごしていたか。よかったら覗いてみてね。
☆源氏の世界 ⑧貴族の一日
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881765812/episodes/1177354054882955472
作者さんも言ってるけれどさぁ……、いつ寝てるんだろ?
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