episode3 つかみどころのないカノジョ 空蝉

3.1 もう一度逢いたい

🌟空蝉うつせみざっくりあらすじ

 一夜を過ごした空蝉と付き合いたい、せめてもう一度逢いたいと思う源氏は空蝉の弟を味方に屋敷を訪れますが、空蝉には逃げられてしまい、恋は成就しませんでした。


【超訳】空蝉

源氏17歳


✈✈✈Let' go to SenmojiGenji


  引き続き空蝉サンとのお話。なんとかして空蝉にもう一度逢いたい源氏の君なんだけど、空蝉は会ってくれなくて、味方に引き入れた空蝉の弟の小君に愚痴をこぼすの。

「おまえのネーサン、なんでこんなに落ちねぇわけ?」


 一方の空蝉も源氏がしょげて帰って行くのを申し訳ないわって思っていたみたい。手紙もこなくなったからきっとあきらめてくれたんだわって。でもこのまま忘れ去られるのも寂しいわ、けれども強引に口説かれるのも困るわ、だからこのへんで区切りをつけるべきなんだわって自分に言い聞かせているみたいなの。


 源氏も空蝉が自分を相手にしてくれないからヒドイ女性ひとだって思うんだけれど、このままスルーもできないらしいの。

「忘れようと思ったって忘れられないんだ。小君、またお姉さんに逢えるように段取ってくれない?」

 まだ子どもの小君相手にしょっちゅう愚痴っているの。でも小君は天下の光源氏が自分を頼りにしてくれているのがとっても嬉しかったの。

 

 紀伊のかみ(空蝉の夫の息子、空蝉の継息子)が任地に行って、屋敷が女子ばかりの日を狙って小君は源氏を屋敷に案内するの。空蝉は夫の伊予の守の娘で継娘である軒端荻のきばのおぎと碁を打っていたのね。それを源氏は覗き見するの。

 空蝉はそれほど美人ではないけど、振舞いが慎ましやかで雰囲気美人といった感じなの。反対に軒端荻は影のない明るいカンジで美人タイプでこれまたいいかもな、と源氏は思っちゃうの。



 夜も更け、皆寝静まったの。空蝉は軒端荻と一緒に横になっているけど、源氏のことを想うと眠れないみたいなの。そんなところに香りが漂ってくるの。一度だけ嗅いだことのあるそのかぐわしい香り。近くに源氏が来ていることを察知して空蝉は衣を一枚脱ぎ置いてその場を立ち去ってしまうの。


 部屋にやってきた源氏はなんとなくこの前とは違うなって思うんだけれど、眠っている人を起こすの。そこでその人が空蝉でない人で、空蝉が逃げたことに気づくのよ。

 でもまさか間違えましたとも言えず、結局朝まで軒端荻と過ごして、空蝉が脱いでいった衣装を持って源氏は二条院に帰ったの。



To be continued ✈✈✈


◇何度断られても源氏は空蝉をあきらめられません。もう一度逢いに行ったのに空蝉に逃げられてしまいましたね。


「うまくいかないからってムキになっちゃてるわけ?」


 人妻、空蝉サンとの恋のお話。空蝉サンの夫が自分より身分が低いからか略奪愛だというのにやけに大胆な源氏の君ですよね。


「うまくいかないことだってあるじゃんね?」


 源氏にとっては「思い通りにならない」なんて考えられないのかしら。藤壺の宮さまは別にして。


NEXT↓

3.2 空蝉のこころ

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