大東亜戦争史

木村長門

はじめに 

 大東亜戦争、教科書では太平洋戦争と米側での呼称で統一されている。大東亜戦争は東條内閣の閣議決定にて決まった呼称であった。従って、ここでは大東亜戦争という名称にて論ずることとしたい。敗者の記録は古今散逸し、勝者によってしばし書き換えられかねないものである。当然ながら、敗者の方は多くが死亡したり、記録が消失したりして、生き残るものの僅かな記録と生存者の記憶か、そして勝者の記録によるしかその実態はわからない。

 大東亜戦争での日本軍の残された記録は僅かである。(といっても膨大ではある)米側の記録も参考にしたいのも事実である。でなければ、真実は見えてこない。

 ここでは、できるだけ史料をもとに大東亜戦争の姿を記していきたいと思う。まもなく開戦から八十年となり、忘却となりつつあるのも事実である。膨大な量となるであろうが、できるだけ書いて行きたいと思う。数多の英霊に捧ぐ。

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