第五話 米軍の陣容
第十七任務部隊
司令官 フランク・ジャック・フレッチャー少将
第五群
指揮官 エリオット・バックマスター大佐
空母「ヨークタウン」(CV-5)(バックマスター大佐)
「航空隊」(オスカー・ペダーソン中佐)
F4F-4 二五機,SBD-3 三七機,TBD-1 一三機
第二群
指揮官 ウイリアム・W・スミス海軍少将
重巡「アストリア」(フランシス・W・スカンランド大佐)
重巡「ポートランド」(ローレンス・T・デュポーズ大佐)
第四群
指揮官 ギルパート・C・フーバー大佐
駆逐艦「ハンマン」(A・E・ツルー中佐)
駆逐艦「ヒューズ」(D・J・ラムゼー少佐)
駆逐艦「モーリス」(R・B・ジャレット中佐)
駆逐艦「アンダーソン」(J・K・B・ギンダー少佐)
駆逐艦「ラッセル」(G・R・ハートウイグ少佐)
駆逐艦「グウィン」(J・M・ヒギンズ中佐)
第十六任務部隊
司令官 レイモンド・A・スプルーアンス少将
空母「エンタープライズ」(CV-6)(ジョージ・D・マレー大佐)
「航空隊」(クラレンス・ウェイド・マクラスキー中佐)
F4F-4 二七機,SBD-2、-3 計三八機、TBD-1 一四機
空母「ホーネット」(CV-8)(マーク・A・ミッチャー大佐)
「航空隊」(スタンホープ・C・リング中佐)
F4F-4 二七機,SBD-2、-3 計三七機、TBD-1 一五機
第二群
指揮官 トーマス・C・キンケイド海軍少将
重巡「ニュー・オリンズ」(ウォルター・S・デラニー大佐)
重巡「ミネアポリス」(フランク・J・ロウリー大佐)
重巡「ヴィンセンス」(フレデリック・L・リーフコール大佐)
重巡「ノーザンプトン」(ウイリアム・W・チャンドラー大佐)
重巡「ペンサコラ」(フランク・L・ロウェ大佐)
軽巡「アトランタ」(サミュエル・P・ゼンキンス大佐)
第四群
指揮官 アレキサンダー・R・アーリー大佐
第一水雷戦隊(アーリー大佐)
駆逐艦「フェルプス」(E・L・ベック少佐)
駆逐艦「ウォーデン」(W・G・ポーグ少佐)
駆逐艦「モナガン」 W・P・バーフォード少佐)
駆逐艦「エールウィン」(G・R・ペエラン少佐)
第六水雷戦隊(エドワード・P・ソーサー大佐)
駆逐艦「バルチ」(H・H・チェムロス少佐)
駆逐艦「コニンガム」(H・C・ダニエル少佐)
駆逐艦「ペンハム」(J・M・ウォーシントン少佐)
駆逐艦「エレット」(F・H・ガードナー少佐)
駆逐艦「マウリー」(G・L・シムス少佐)
補給部隊
油槽艦「シマロン」(ラッセル・M・イヒリッグ中佐)
油槽艦「プレート」(ラルフ・H・ヘンクル大佐)
駆逐艦「デューイ」(C・F・チリンウオース少佐)
駆逐艦「モンセン」(ローランド・N・スムート中佐)
潜水艦部隊
指揮官 ロバート・H・イングリッシュ少将
第七任務部隊第一群
潜水艦「キャシュロット」(G・A・ルイス少佐)
潜水艦「フライングフィシュ」G・R・ドナーホ少佐)
潜水艦「タムボア」(J・W・マーフィー少佐)
潜水艦「トラウト」(F・W・フェノー少佐)
潜水艦「グレイリング」(E・オルソン少佐)
潜水艦「ノーチラス」 (ウィリアム・A・ブロックマン・Jr.少佐) 潜水艦「グルーパー」(C・E・デューク少佐)
潜水艦「ドルフィン」(R・L・ルッター少佐)
潜水艦「ガトー」(W・G・マイヤーズ少佐)
潜水艦「カッテルフィッシュ」(M・P・ホッテル少佐)
潜水艦「グッジョン」(H・B・リオン少佐)
潜水艦「グレナデイア」(W・A・レント少佐)
第七任務部隊第二群
潜水艦「ナーウフル」(C・W・ウィルキンズ少佐)
潜水艦「プランジャー」(D・C・ホワイト少佐)
潜水艦「トリッガー」(J・H・ルイス少佐)
第七任務部隊第三群
潜水艦「ターポン」(L・ワーレス少佐)
潜水艦「パイク」(W・A・ニュー少佐)
潜水艦「フィンパック」(J・L・ハル少佐)
潜水艦「グロウラー」(H・W・ギルモア少佐)
ミッドウェー基地航空隊
指揮官 シリル・T・シマード大佐
第二十二海兵飛行隊
バッファロー戦闘機F2A三型 二十機
グラマンF4Fワイルドキャット 七機
第二四一哨戒爆撃中隊
SB2Uビンジケーター三型 十一機
ダグラスSBD二型 十六機
海軍航空隊
PBY五型カタリーナ飛行艇 三十二機
アドベンジャー雷撃機 六機
陸軍第七空軍派遣隊
指揮官 ウイリス・P・ヘール少将
マローダー双発爆撃機B26 四機
ボーイングB17爆撃機 十九機
守備隊 海兵隊シリル・T・シマード大佐
兵力 三六三二名
第六防御大隊 ハロルド・D・シャノン大佐
十二・七センチ沿岸砲 十四門
七・六センチ高射砲 三十二門
第一魚雷艇隊 PTボート 十隻
第八任務部隊(アリューシャン方面)
司令官 ロバート・A・シオボールド少将
主隊
重巡 「インディアナポリス」(エドワード・W・ハンソン大佐)
重巡 「ルイスヴィル」(エリオット・B・ニクソン大佐)
軽巡 「ナッシュビル」(フランシス・S・クレイブン大佐)
軽巡 「セントルイス」(ジョージ・A・ルード大佐)
軽巡 「ホノルル」 (ハロルド・ドッヅ大佐)
第十一駆逐隊
駆逐艦 「グリッドレー」(フレッド・スティクニー少佐)
駆逐艦 「マッコール」(ウイリアム・S・ヴィーダー少佐)
駆逐艦 「ギルマー」(ハーマン・O・バリッシュ少佐)
駆逐艦 「ハムフレー」(ジョン・K・ウェルズ少佐)
飛行索敵隊
駆逐艦 「ウィリアムソン」(フレデリック・N・キヴェット少佐)
駆逐艦 「ギリス」(ノーマン・F・ガートン少佐)
駆逐艦 「カスコ」「トーマス・S・コームス中佐)
砲艦 「チャールストン」
油槽艦 「オリオール」
監視艇 「ハイダ」「オノンダガ」「シェーン」
「オーロラ」「ボンハム」
哨戒艇 十四隻
基地航空隊
司令官 ウイリアム・O・バトラー代将
コールド・ベー
P40型戦闘機 二一
B26型爆撃機 一二
B18型爆撃機 二
ウマナック島
P40型戦闘機 一二
コジャック島
P39型戦闘機 一五
P40型戦闘機 一七
B17型爆撃機 五
LB型爆撃機 二
アンカレッジ
P38型戦闘機 二五
P39型戦闘機 一五
P36型戦闘機 四
B17型爆撃機 七
B18型爆撃機 五
B26型爆撃機 一二
LB型爆撃機 二
第六駆逐隊
司令官 ウィアト・クレーグ中佐
駆逐艦 ケース(ロバート・W・ベディリオン中佐)
駆逐艦 レード(ハロルド・F・ビュレン中佐)
駆逐艦 ブルックス(チャールズ・T・シングルトンJr少佐)
駆逐艦 サンズ(ジョン・J・ボワースJr少佐)
駆逐艦 ケーン(ジョン・J・グレータック少佐)
駆逐艦 デント(バール・H・トーベルマン少佐)
駆逐艦 タルボット(エトワード・A・マックフォー少佐)
駆逐艦 キング(ケネス・M・ジェントリー少佐)
駆逐艦 ウォーターズ(ヘーリー・J・アームストロング少佐)
潜水隊
司令官 バートン・G・レーク中佐
潜水艦 S一八号(ジェームズ・H・ニューサム大尉)
潜水艦 S二三号(ハロルド・E・ダーイー大尉)
潜水艦 S二七号(ハーバート・L・リュークス大尉)
潜水艦 S二八号(ジョン・D・クローレー大尉)
潜水艦 S三四号(トーマス・L・ウオーガン大尉)
潜水艦 S三五号(ジェームズ・E・ステイヴンス大尉)
給油隊
油槽船 セービン
油槽船 ブランゾス
徴傭船 コメット
五月二十八日午前、第十六任務部隊は真珠湾から出ていった。湾入口の防潜網が開き、艦艇の行列が続いた。先導の駆逐艦がすすみ、巡洋艦、そして「エンタープライズ」「ホーネット」と続いた。
空母「ヨークタウン」はまだ修理中であった。乗組員は「ヨークタウン」が修理している間に、次期海戦に向けて出撃する姿を眺めていたが、数日後、一緒に合流して作戦に向かうことをこの時は知らなかっった。五月三十日午前九時、ドックに注水がはじまり、「ヨークタウン」は出渠した。そして、ゆっくりと動きだして真珠湾を出ていった。
バックマスター艦長は乗員に呼びかけた。
「本艦は、もう一度戦うために急航しつつある。」
そのあと、艦のレーダーはハワイから接近する機影を捉えた。乗員は飛行甲板端にあるキャットウオークに集まって収容する艦載機の一団を見守った。「ヨークタウン」はまだ作戦する艦載機を搭載していなかった。収容する多数の戦闘機、爆撃機、雷撃機が見えた。各編隊は空母の上空を通過すると編隊を解いて単縦陣となり、着艦態勢に入った。ランス・マッセイ少佐のTBD雷撃機十四機、マックス・レスリー少佐のSBD第三爆撃隊の十八機、ウォリイ・ショート大尉のSBD第五偵察隊の十九機、ジョン・S・サッチ少佐の第三戦闘機隊二七機の総勢七十八機であった。
米空母の着艦の場合は、日本海軍とは違う。日本の空母の場合はライトがあり、そのライトの見え具合で着艦の是非が決まるが、米空母は発着艦管制員の指示(旗信号)を確認しながら着陸する。
着艦に失敗する事故も発生した。第三戦闘隊の副隊長ドナルド・ラヴィレス大尉は着艦してフックがワイヤーをとらえたものの、外れて再び滑走しだしたが、バリケードに止まったが、後続の機が高度が高くワイヤーを捉えることができず、再び上昇しよとしたが失敗してラヴィレス機に突っ込んだ。プロペアの羽根がラヴィレス大尉の頭蓋骨を叩き割ってしまい、大尉は即死してしまった。
六月二日の正午前、「ヨークタウン」隊は先に出撃した「エンタープライズ」隊と「ホーネット」隊と合流した。
艦隊は隊列を整えると、北西に針路をとり、各艦内では乗組員にミッドウェーに向かい、日本艦隊を迎撃することを告げた。スプルーアンス提督の訓示が流れた。
「ミッドウェー占領を目的とする攻撃が予想されている。攻撃部隊は四、五隻の空母に輸送船と輜重船をふくむあらゆる戦闘艦種で編成されているかもしれない。もし第十六、第十七任務部隊の存在が敵に知られずにすめば、ミッドウェー北東の位置で敵空母に側面から奇襲攻撃を仕掛けらえるはずだ。さらなる作戦は、これらの攻撃の結果と、ミッドウェー部隊が負わされた損害、そして敵の動きにかんする情報に基づくだろう。いま実施されている作戦が成功裡に終わることは、わが祖国にとっておおいに価値があるだろう」
(「太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで下」)
アメリカの有名な映画監督にジョン・フォードがいる。西部劇ファンとしては著名な監督である。彼は日米開戦とともに海軍に志願し、撮影班として各戦線に派遣される。ミッドウェー島へも派遣されていた。日本軍機の空襲当日、映画フィルムをまわして空襲の模様を撮影するが、自らも負傷することになる。のちに〝The Battle of Midway〟という短編映画を出し、アカデミー長編ドキュメンタリー最優秀賞を受賞する。
米軍の日本軍を迎え撃つ態勢は整ったのである。あとは日本海軍が予想した通りに来る事を祈るだけであった。
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