210話 野良ラスボス出没注意
海くんはSランクの冒険者部隊の撃破作戦を実行するみたいだよ、昨日よりは徹夜だし弱くなってるはずだしね。
あの後も数時間おきに潜入する少数のゴブリン隊が行う迫撃砲による夜襲で敵はクタクタぽいよ。
そして海くんは前線にいます。どのくらいかというと、夜明け30分前に迫撃砲による目覚ましがあって、夜明け直後の今は海くんは敵陣を見下ろす山の中腹13キロほど離れたところです。
スキル攻撃とか以前に敵は、遠すぎて見えないし見つけられない距離だけど、海くんには余裕綽々で、狙撃出来るよ。
使うのは30ミリの大口径なライフルというか機関砲だよ。ガトリング砲と比べると軽いけど、その分反動が大きくて海くんでも連射すると狙えないしケガの危険もあるらしいよ。サイオンは一発撃って反動で怪我したから使わないらしい。
寝そべって、地面に二脚?でいいのかな?とにかく銃を地面に置いて固定してるよ。本体は重くて取り扱いも難しいけど、そうしないと反動が大きすぎるっていってたよ。
でも何より特殊なのは弾丸で、直径30ミリで長さは150ミリ、小さな瓶ビールくらいの金属の塊を飛ばすよ。しかも弾頭が柔らかくて、穴が空いてるみたいだよ。命中すると潰れるから貫通力が低い変わりに人体への殺傷力が高いホローポイント弾ってことなんだよ。
そして高ステータスをぶち抜くために大口径化つまり30ミリにしてある。
海くんやエレンティアとサイオンが教えてくれた内容なんだけど、詳しい仕組みは運動エネルギーが〜とか言ってたけど分からんよ。
今回は海くんが狙撃手で護衛?というか足手まといな気がするけどミレーナが着いて行ってるよ。
『カイ、ここまで遠いとミレーナでも手出し出来ないぞ。キャハハハハ』
『カイ様な。あと煩い黙れ』
『カイ様、その冷たさにシビレルぜ!!キャハハハハ。なぁミレーナ最近な老けない気がするけどなんでだと思う?』
『吠えるな。おすわり』
『ヒドイー!カイ様話そうぜ〜』
それでもワンコおすわりはするミレーナはMなんだろうね。破天荒すぎて何考えるのか分からないけどさ。
『気が散る。どうせ優姫がなにかしたんだろうさ。ほら撃つから黙れ』
サイレンサーもついて長い銃身を海くんは肩に当てて固定する。初めて海くんが精密狙撃姿勢になってる気がするよ。しっかりと固定しないと反動が大きすぎるからだと思うけどさ。
『イエス!!マイマスター!!ところでミレーナの仕事はなんですか?ついて来いしか言われてないぞ。キャハハハハ』
海くんミレーナの扱いは本当に雑だよね?ミレーナもそれで嬉しそうなのが理解出来ないよ。
『仕事?奴隷のやることなんて、荷物持ちだろ』
『ミレーナ荷物持ってないぞ!?楽な仕事だな!!キャハハハハ!ご褒美ゲットだぜ』
『働かざる者食うべからず。仕事してないから、ご褒美なしだ』
『呼ばれてるのに仕事ないの!?キャハハハハ!!仕事くれ!!そしてミレーナにご主人様の手料理を振る舞ってくれだぜ。キャハハハハ』
海くんの手料理所望するのは世界広しと言えどミレーナだけだろうね。
『断る』
『なんと!なぁ帰りにそれ持たせてくれだぜ』
『狙撃銃は精密なんだ。任せれないな』
『キャハハハハ、理不尽極まりないぞ!!キャハハハハ』
海くんも楽しそうだね。完全にミレーナおもちゃにされてるよ。貧乳だしそのまま年齢は留め置いて上げよう。
海くんは、ミレーナと会話の途中だけど30ミリの凶悪なライフルを発砲する。
サイレンサーが装着されてるけど、発射薬はかなりの量だし不意打ちになった、ミレーナは耳を思わず塞ぐ。
反動に耐えるとすぐに、次弾を装填して狙いを定めて発砲する。この間1秒という早業で、まだ着弾してないよ。
着弾までに10秒くらいかかり、海くんの放った人間に使うにはオーバーキルな砲弾の様な弾がダークエルフの偉いと思われる人の心臓に直撃して、肩口からお腹くらいまでの肋骨がある所が弾け飛ぶ。
前回の夜襲から時間が空いてないのと、夜明けなので夜襲は無いはずと油断しており、また眠さで判断力が鈍っており攻撃されたことに気がつけない。
『ユーミー様?』『なぜこんなことに?』『どうした!?』『大司教様まで弾けた??』
おじいちゃんで、多分偉い人間ぽい人も胸部が弾けてしまう。
あれは即死だと思うよ。頭は無事だけど心肺が無くなって血が噴き出してるもん。
その後も1秒毎に胸部か頭部が弾けて死んじゃう。
それと3人目からターゲットは強そうな人だから、Sランクの冒険者をヤッてるね。
『コラ、おすわりって言ったろ?』
地獄絵図を現在進行系で作り出してる海くんがミレーナに声をかける。敵にも理不尽だけど、ミレーナにも理不尽だよ。
『耳聞こえない!!そんな爆音を急に鳴らされたら耳が逝くぜ!!キャハハハハ』
『ミレーナ!!仕事だ!!あの銃撃を躱した奴らを殺して来い』
歴戦の戦士的な何人かは、シバル王国の近衛騎士団長のキーナンみたいに避けたり弾いたりしてるよ。
『仕事!!もちろんご褒美あるよな?キャハハハハ』
『援護もしてやるし、手料理もくれてやる。1番強い奴らを少しは片付けろ』
『任せろだぜ!!キャハハハハ血祭りに上げるぜキャハハハハ』
ミレーナは泣く子も黙るというか、悪魔も怯えそうな残忍な表情を浮かべて、転移を数回繰り返し突撃するのだった。
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