105話 間話 優秀ならトラブルを起こさない

 ネイ side

 

 

「人が必死に働いてるのを見ながら優雅に食べるおやつは最高ですー♪」

 

 この口の中で溶けるような優しい食感の生地とー♪ナッツの硬さがアクセントになっててー♪しかも甘めの味付けがー♪苦めの紅茶にぴったりですー♪

 

 控え目に言ってとんでもなく美味しいクッキーですー♪

 

「確かに気分はいいかもしれませんが、外から見ると最低です。」

 

「キアリーは固いですー♪せっかくエルフの階層をー♪ダンジョンメニューで全員がー♪見れるようにユウキ様がしてくれたからー♪有意義に使わないとですー♪そうカイ様も思いません?ー♪」

 

 美味しい食事にはシチュエーションも大切なんですよねー♪

 

「たまにはこんな時間も悪くないな」

 

「カイ様がよろしいならかまいません。」

 

「あれ?ー♪私は生粋の権力者なんですー♪扱いがおかしいと抗議しますー♪」

 

「権力者が外から見て最低な事をしている。と感じましたので進言いたしました。」

 

「それなら許そうー♪もっと進言しなさいー♪何よりこのクッキーが最高ですからねー♪」

 

「臣下でも、相談役でもなく、料理人兼メイドなのでそれなりでよろしければお受けします。」

 

「いつの間にか、メイド見習いから料理人メインになってるのな」

 

 カイ様がそんな事を言ってますー♪

 

「私はー♪美味しい食事ができるのでー♪料理人でいて欲しいですー♪」

 

「メイドの仕事はあまりしていませんので、料理人が適切だと思います。」

 

「楽しそうに食べてるし、キアリーが凄いのは間違いし、俺もこのままが嬉しいな」

 

「ありがとうございます。」

 

 おおー♪口調こそ保ってるけどキアリーが照れてるー♪耳赤くなってますー♪可愛いなー♪

 

「今でもー♪十分有意義な時間なんですけどー♪エルフ達が黒光りカサカサ悪魔にジリジリ負けてません?ー♪このままで大丈夫だと思いますか?ー♪」

 

 ガーデンバードを家畜にしてなんとか家屋とテントは守ってますけどー♪食糧にガーデンバードをしてるのもあってー♪黒光りカサカサ悪魔がどんどん増えてー♪ブルーベリーの木食べられてますー♪

 

「本題はそれですか。確かにこのままではガーデンバードが増えて駆除するよりも黒光りカサカサ悪魔にブルーベリーの木を食い尽くされる方が早そうと予測します。」

 

「確かに人員を駆除に回してるが明らかに足りてないな」

 

「ユウキ様はどうするつもりなんだと思いますか?ー♪」

 

「「・・・」」

 

「気にしてないだろうな」

 

「もしくは弱いので増えても問題ないと思ってるかと存じ上げます。」

 

「どう考えてもそうなりますよねー♪対応はどうしましょうか?ー♪」

 

「エレンティアかサイオン連れて駆除しに行くしかないか?」

 

 悪くはないのですがー♪ダンジョン側から協力すると統治がしにくくなりますねー♪

 

「カイ様が対応すると後で苦労するのは私になりそうですー♪」

 

「ならヴィシリアにやらせるか?」

 

「しっかりと活動しているBランクに指名依頼はギルドに手数料も必要なはずです。かなり高価ですが大丈夫でしょうか?」

 

 キアリーがそんな心配してますが金はー♪どうにでもなりますよー♪ウレナイのダンジョン利益だけで余裕で賄えるはずですー♪

 

「ギルドに手数料払えば、ヴィシリアは俺から料理を食べて貰うと手紙を送るだけでやってくれるさ」

 

「それは嫌がるのでは?」

 

「やらないと拉致って喰わせるという手紙だから絶対大丈夫だ」

 

「ちゃんと報酬成功報酬もあれば完璧ですー♪依頼主は匿名にしておきましょうー♪」

 

 エルフ達にバレなければ良いのですー♪依頼主をダンジョン側とー♪辿れないようにウレナイに手配させましょうー♪

 

「・・・ヴィシリアに少し同情はしますが、それなら問題ないと思います。」

 

「冒険者ギルドへの手配も渡す手紙も私がしておきますねー♪」

 

「ありがとう、任せる」

 

「ハイですー♪なので今からご褒美くださいー♪私のピーーーにピーーーーーーしてピーーーーーーとかピーなピーーーーーーにピーーーしましょうー♪」

 

「ネイ様まだお昼ですよ?」

 

「キアリーもピーーーとかピーーーされたり好きでしょー♪」

 

「それはそうですが、お昼から人前で口にすることではありません。」

 

「ダンジョン内は他人はいなし大丈夫ですー♪キアリーもいっしょにご褒美貰いましょうー♪さぁピーーーにピーピーピーをピーーーーーーして新たな扉を開きましょうねー♪」

 

「さすがにそれは・・・結構です。」

 

「よくそんな事思い付くな」

 

「ん?ー♪ん?ー♪もしかしてドン引きしてます?ー♪」

 

「もしかしてなくてもドン引きしてます。」

 

「でもー♪赤くなって照れてるー♪それなら私だけにしてもらいましょうー♪とりゃー♪」

 

「ちょっと!?そんな事はしませんけど、交ざりますからね!」

 

 この後、海くんは二人に遠慮なく食べられました。

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