028話 捕虜の最悪な待遇
海くん強すぎない?圧倒的過ぎると思う優姫だよ。
『優姫~聞こえてるか?捕虜の扱いはどうする?』
「聞こえてるよ、合流するね」
私はダンジョンマスターなのでラスボス部屋にラスボスが健在でも余裕で扉を通過できます。自分のダンジョン内なら私がルールなのだよ。ダンジョンメニューからいろいろやりたい放題に出来るね。
「しまった私泳げないよ。そうそう海くんケガしてない?ポーション出せるよ」
「ケガはしてないぞ。迎えにいくから待ってな」
海くんが水の上を駆け抜けてて、合流してまた水面を抱っこされたまま駆け抜けます。忍者ですか?忍者もなんか履いてたような?
「装備を外すのは分かるけどなぜパンツ一枚?」
ガムイは防具を外されて服も脱がされて、パンツ一枚の姿になってる。海くん仕事早すぎるよ。
「戦利品で貰おうかと、捕虜を生かすなら解放するか?」
「戦利品なら仕方ないね。逃げた2人に引き渡した方がいいよ」
「了解」
海くんが楽しそうにガムイを小脇に抱えるのを見ていイジリ倒すに決まってるからガムイに同情するのでした。
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ダンジョンの入口から出ると、少し離れた所でエルフのモナがケガの手当てをしているけど、止血も出来なくて倒れるみたい。
それを見た海くんは、ガムイを下ろしてグキッとやって意識を取り戻させる。それってマンガとかアニメしかやらない奴だよね?救急救命出来るのになぜそうなるのさ?おかしくない?
「ぎゃぁーーー!!イッテェーーー!!」
やっぱり無理やりすぎるでしょ。おかしいって!?なんで急にギャグマンガのノリなんですか?
「黙れ、面白そうだしさっきのプロポーズして受けて貰えたら解放な、失敗は何回してもいいけど置いてきぼりにされたら、相手が戻って来るまでそのままの格好で閉じこめるな。もちろん目立って安全な場所にしてやる」
海くんそれは鬼だ(笑)パンツ一枚でしかも敗けた後でプロポーズを成功させないと罰ゲームとか(笑)
「向こうも気がついたぞ、行ってこいよ。逃げたら全員を殺すからな」
そういいながらガムイの首にロープを結んでリード状にすると海くんは犬の散歩のようにしてしまう。
ガムイは立ち上がってこくこくと頷いてモナに歩いて近づいて、土下座する。
「モナ!俺と結婚してくれ!」
すげぇーーー!!パンイチで首輪?リード?付きでプロポーズしたよ(笑)モナが全力でドン引きしてるね。
「下着だけでプロポーズとか最低キモい。結婚するわけないでしょ!?」
「それでも俺はモナを愛してる!絶対護り通してみせる!」
「盾も装備奪われて説得力ないわ、ムード何もへったくれもないじゃない、だいたい負けたでしょ。そんなやつお断りよ!!」
「死んでも俺は盾であり続ける。死ぬまでモナを幸せする」
「今が最悪なの!下着姿の男にプロポーズされるて幸せになれるわけないじゃない!せめて勝ってから言いなさいよ!!」
「頼む!結婚してくれ!!俺はモナを人生をかけて愛し続ける」
言ってることはカッコいいけど、パンツ一枚で土下座しながら揺れるロープの反対を海くんに握られてる、ダメだギャグにしか見えない。
ダメだ。腹筋が痛い。しかし、自分の笑い声で止まったり聞き逃すのは許されない。堪えろ優姫、女は突貫よ!!!
「どうして信じられるのよ。今のガムイを見てみなさいよ。パンツ一枚で首輪着けて土下座してるしかも負けた男なんてキモいだけでしょ!」
ガムイ、ドンマイ私もそんな姿と状況でのプロポーズは断るね。いや海くんなら・・・普通に勝ってプロポーズするね。
「モナの絶対の味方であり続ける、俺はモナじゃないとダメなんだ」
エルフのモナがブチキレてガムイの背中を踏みつけ初める。
「私はガムイじゃないの!!嫌っていってるの!ガムイが嫌いなの!プロポーズを断ってるの!」
「俺はモナとなら幸せな人生を送れると信じてるんだ」
スッゲー!鋼の精神力でも粉砕される状況だよ。そして海くんは笑い転げて楽しんでるよ。それでも静なあたり聞き逃すつもりはないのね。
いっしょに聞いてる私も海くんのこと言えないけど酷すぎでしょ。
「ドン引きなのよ!カッコ良くて稼ぎある男に良いムードでプロポーズされたかったのよ!まじで死ね!」
グリグリが入りました!肉体より精神に大ダメージが入りましたね。ドMは喜ぶやつだね。ガムイ君の死はムダにしないよ(笑)
「モナ!俺と結婚してくれ!貴女を幸せにするし立派な結婚式をするから頼む!」
「今を立派にしなさいよ!!最悪でしょ!」
「帰りの守りも俺がするし!!最強の盾使いになるから頼む!」
「服着なさいよ!!最強の盾使いになった証明とか出来ないのに嘘言うな!!」
踏みつけが頭に変更されました!?地面に顔めり込んでる!?
海くんがロープ握ってるから服着れないよ(笑)これは肉体派芸人でも無理な罰ゲームだよ。惚れた女にドン引きされて罵倒されるのにプロポーズってあり得ないって(笑)おおぉガムイが頭を数センチ上げて喋れるようにした!!すげぇ諦めないの!!
「俺はモナのものになりたいんだ!そのためなら何でもするから、結婚してくれ!」
「なんでもするのね?愛を証明して立派な結婚式と家を準備しなさいよ」
「「えっ・・・えーーーーー!」」
海くんとシンクロして唖然として驚いてしまう。まさかの海くんがロープを離している驚きっぷりです。これは二重に奇跡が起こった!!
「モナありがとう」
「ガムイはだまれ!このダンジョンは有用なの?」
そんな理不尽な・・・ガムイは尻にしかれたな。モナがこっちに聞いてくるから爆笑のお礼に答えてあげる。
「ラスボス部屋に挑まないなら宝物くらいなら用意してあげるよ。ある程度は交渉も応じるよ」
「それが分かれば十分よ、ガムイ帰るよ」
狼獣人のしっぽをモナは持って引きずって馬車に乗り込む途中に「あがっ」ガムイが頭を石にぶつけたけどモナは気にしないで去って行った。
捕虜としては人の尊厳を破壊されたけど生き残ったし結婚できて結果オーライかな?
海くんに頭蹴られて、馬車乗り組む時に頭をぶつけてまた白目だったけど大丈夫かな?そう思いながら馬車を見送りました。
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