217話 炎VS鉄&H2O

 海くんが爆発されてて、ちょっと心配してるけどDP収入ウマーって感じの優姫だよ。

 

 

 爆炎と煙で海くんが見えなくなるほど連射してるヴィーザ神の肘から先が弾け飛ぶ。

 

 爆炎と煙に隠れて氷と水の複合傾斜装甲の後ろから移動した、海くんのアンチマテリアルライフルで撃ち出された弾丸がヴィーザ神に命中したからだよ。

 

 すぐさまヴィーザ神の再生回復が始まり反対の手でまたしても海くんを指差す。もちろん連射火球が放たれる。

 

 火球の僅かな合間に海くんの撃ち放った超音速の弾丸がヴィーザ神の胸と腹部、左足に襲いかかる。

 

 ヴィーザ神の防御で胸と腹部は弾かれるけども、左足は吹き飛ばす事に成功する。

 

 その間も海くんは足を止めることなく移動して避けつつ、氷と水の複合傾斜装甲を利用して防ぐことでノーダメージだよ。

 

『ちょこまかと面倒くさい奴だ!!正々堂々と撃ち合えんのか?口ばかりで小物なのを証明しているぞ』

 

『その正々堂々とやらで、怪我するし射撃下手だろ?神は弱いんだな』

 

「海くんは神様にも圧倒するって凄いね」

 

「ヴィーザ神は即時回復してますし、範囲攻撃をされると、カイ様の回避力も無効化されるかもしれません。」

 

「それにヴィーザ神の魔力がどのくらいあるか分からないし、これで本当に消耗が極僅かだと相対的にカイの魔力消費割合が多くなってて苦しくなるかも」

 

「むぅ、海くんの魔力が足りるか、DPが無くならないか、そこは気をつけないと負けちゃう?」

 

「見たところ特にカイ様の魔力は防御の要ですから、尽きたら殺されるかと思います。」

 

「魔力量のカウンターとかないからなぁ。そんな鑑定機能も実装できないのかな?」

 

「混沌神マゼマとエレンティアにやってもらおうよ」

 

「そうだねこれは覚えておかなきゃね」

 

『ああ言えばこう言う、面倒くさい!!消し飛ばしてくれる!!大森林神ヴィーザの力をなめるな!!』

 

 ヴィーザ神が両手を天に向けて、元気○のような魔法の溜め動作に入ると、海くんは30ミリガトリング砲を、ダンジョンメニューから呼び出して、ヴィーザ神へブッパする。

 

 

 流石に頭部は破壊できないけども、直径30ミリでコーラ瓶くらいの長さがある弾丸が超音速で秒間数十発撃ち込まれて、首から下はミンチになる。そして頭上の魔法が制御を失い、大爆発をおこす。

 

「カイの前で堂々と静止すればこうなるのは当然だよね。魔力測定の魔法は考えておくよ」

 

 珍しくエレンティアが部屋から自分で出てきたみたいで、後ろから声をかけてくれます。きいてたのかなぁ?

 

「よろしくね。海くんは正々堂々よりは、勝てば官軍負ければ賊軍って考え方だけどさ、やってることが嫌われ役だよね」

 

「言い得て妙です。勝てば良いのです。」

 

 キアリーさん今日は過激だなぁ。海くんがそれだけ心配なのかな?

 

「今のところは上の住人からの収入とヴィーザ神が魔法を連打してくれる臨時収入でDPは黒字だから、心配は海くんの魔力かな?」

 

「持久戦の削り合いならメンタルはカイが負けないと思うよ」

 

 サイオンの信頼は分かるなぁ。海くんのメンタルが折れるとかありえないよね。

 

『キサマァ!!まだそんな攻撃を隠し持っていたのか!!』

 

『頭が弱点か?分かりやすくて助かる』

 

『残念ながら弱点ではない。少々記憶が飛ぶのでな、守りが硬いにすぎんよ』

 

『嘘か本当かは試せば分かるさ。知能が低いそうな神が嘘を言わないわけではないだろ?自称神なだけあって、高潔な存在とはかけ離れてるようだしな。ワカメを守る事は得意みたいだがな』

 

『これは髪の毛だ!!ワカメ言うたらブッ殺すぞ』

 

 海くんは大爆発の盾にした30ミリガトリング砲の修復が終わるってるのを確認して、またしても起動する。

 

 今度はヴィーザ神も防御力を高めたみたいでミンチ肉というか粉々にはならないけど、蜂の巣になる。

 

『すまんワカメを思わず穴だけにしてしまった』

 

 海くん!?絶対に悪いと思ってないやつ!!あとわざと間違えてる!!

 

『誰がワカメか!!大森林神ヴィーザだ!!覚えろ!!』

 

『大森林のワカメな。覚えたぞ。海に生えるのに森林で生きてるとは、苦労したんだな』

 

 海くんがなんか、分かったよと、うんうんと勝手に頷く。

 

『てめぇ人の話聞いてるか?頭大丈夫かよ?』

 

 ヴィーザ神は再生回復が終わると、いくつも小さな炎を自身の周囲に発生させると、海くんのいるあたりに飛ばしまくる。

 

 絨毯爆撃みたいで周囲もろとも海くんを、焼き尽くすつもりらしい。

 

 ヴィーザ神の放った着弾すると爆発を起こして、爆炎と煙で海くんを覆い隠してしまう。

 

 海くんは氷の密室で衝撃波とか、炎を遮断して身を守る。

 

 数分は続いた爆撃も終わると煙も晴れないのに正確な射撃がヴィーザ神に襲いかかる。

 

 それでも防衛力を増やしてたのから、海くんのアンチマテリアルライフルはヴィーザ神を貫けないで、体内に留まる。

 

『くっ、これだやっても健在か』

 

『ホローポイント弾でも特に問題ないのか。ワカメは再生能力高いんだな』

 

 貫通しなかったのは、海くんが弾を変えたからみたい。確か体内を破壊する弾薬で、戦争では使用禁止だったけ?

 

『ワカメじゃねぇよ!!大森林神ヴィーザだ!!』

 

『神と言われてもそこまで強くないし、頭悪いし、ワカメでちょうど良くないか?』

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