086話 一方的裁判
深夜だよ!全員集合!優姫だよ。
エレンティアがやって来た日の深夜コアルームに警報が鳴り響く。
「なんの警報?ダンジョンメニュー、ん?なんか侵入者がダンジョンの壁ぶっ壊すほどの攻撃をしたのか・・・ヤバくない?とりあえず海くんだね。海くん!!はどこー?」
ダンジョンメニューから探そうとしたら海くんを含めた全員が私の個室に向かってる。コアルーム全体に警報鳴ってるからね。特に海くんはもう隣にいるよ。恐るべし軍人さん。
「どうした?」
「あー最低な奴がダンジョンに来て、ダンジョンの壁をぶっ壊した警報だよ」
「ユウキこのダンジョンの壁はかなり硬いはずだよね?」
サイオンも寝起きで、パジャマだけどもう来たのね。防衛担当なので実際の強度とかは私よりも詳しい気がするよ。
「さすがに銃撃されたら警報なるほど壊れるよ」
「「「???」」」
眠そうなネイと、元冒険者のキアリーさんは着替えて来てるから、揃った女性陣も私が言った銃が分からないみたい。
「なに?銃があるのか?敵は何処にいる?威力と連射性能は?どのくらいの戦力だ?」
海くんはさすが、要点を質問します。
「皆様、紅茶です。少し熱めですのでお気をつけて下さい。」
ちょっと熱い紅茶は目が覚めます。キアリーさんいつ準備したの?早すぎない?それよりも海くんに報告しなきゃね。
「3階層目にいるよ。威力は一撃でダンジョンの壁をボロボロにしてある程度は貫通するくらい。連射性能は一発しか撃ってないから分からないけど、見た感じ銃を複数持ってるよ。戦力は男1人に被害者の女の子1人だね」
「とりあえず僕が強さ確認してくるよ」
サイオンが行きたそうにしていますが止めないとですね。
「今、キアリーさんと同じ銀髪の胸は小さめの女の子の頭に銃を突きつけて、ズッコンバッコンしてるから辞めといた方がいいよ」
「ダンジョンの壁を貫く武器で女の子を脅してるのですかー♪?」
「胸糞悪いけどそうだよ。荷物持ちをさせられてたみたいで、しかも半裸で脅されながらだし、恋人のプレイじゃないね」
「カイはそんなプレイしたい?僕ならいいよ」
ちょっと!?サイオンなに言ってるの!?非常時なんだけど!?
「楽しくないとな、あれはお互いに楽しくないとつまらないし」
「僕はカイとならなんでも楽しいよ」
「また今度な」
「やったー」
ハードプレイだなー。前世の知識的にも同意ならいいよ。SMプレイかロールプレイだよね?うーん私はイチャイチャ甘々がいいなー。
「それはまた相談するとしましょう。今は侵入者への対応を決めませんと休むことも出来ません。おそらく私と同じ睡魔人の女の子も考えないといけません。」
「キアリーさんもやるんだ。とりあえず海くんの夜事情はどうでも良いとして、私としてはあの男は極刑。女の敵は許せないかな。そんな奴に女の子が会ったら穢れるし確実に消滅させて武器は私達の物にしよう。女の子は助けてあげたいな」
「僕も穢れる?でも情報は必要だよね?」
「行くな。俺はそんな奴にお前達を触れせないから全部任せとけ」
「うん、任せりゅ♪」
サイオンがカッコいい海くんにとかされたよ。さりげなくお前達って海くんが言うところが得点高いよね。間違いなく銃を経過してると思うよ。本物威力とか対処が出来る知識は海くんにしかないと思うし、聞いても実行は戦いは別らしいからね。
「殺すだけじゃなくて、女の子を助けるとなるとまだら距離があるし、監視から始めるか。優姫、俺が監視できるようにしてくれ」
「分かったよダンジョンメニューで監視できるようにするね」
「よろしく。サイオンは他の侵入者のチェックを今までと同じようにやれ」
「まかして、がんばりゅ」
また噛んでるし、完全にとろけてるね。
「ケガするなよ。ネイはダンジョンの外の情報と敵の仲間を調べてくれ」
「分かりましたー♪たぶん見たことも聞いたこともない武器なので、仲間は少ないと思いますー♪聞く限り、そんな武器は作れば教会が抹殺しようとしますからねー♪足どりを重点的に調べますー♪」
「それで良いだろう。キアリーは夜食を頼む」
「はい、お任せ下さい。」
「威力偵察は魔物にさせるとして、今夜は監視だな」
「私は海くんに任せて寝るよ。深夜に人のダンジョンを壊して本当に迷惑な男だよ。ふわああ」
「よくこの状況で寝れますね。」
「海くんに任せれば安心だよ?」
「ユウキ様のメンタルは凄いですー♪大将はどっしりかまえてればいいのですがー♪普通は敵が侵入してるなら寝れませんよー♪」
「大将じゃないもん、ダンジョンマスターだもん、寝れる時には寝とく方がいいよ」
「えへへ♪カイ、カッコいい、えへへ♪」
サイオンは何も聞いちゃないね。私よりサイオンの方が心配した方が良くない?
「確かにそうですねー♪密偵に指示だして寝ますー♪」
サイオンもとろけてるけど、戦闘には不安無さそうだし、ネイも体力温存で寝るみたい。
「おやすみなさい」
「「「おやすみなさい」」」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
余談だがこのあとウレナイ達は徹夜で情報を集めて報告書を作成した。
もちろんエマーシュも叩き起こされて、暗号化してある大量のメモをそのまま一枚に写してまとめる作業を行っている。
「死にたくないけど、これはあんまりだと思わない?意味不明な物をそのまま書き写すのは辛すぎるわ」
「ネイ様の役に立つことは、カイ様の役に立つことに繋がります。カイ様のために尽くすことはこの世の真理なのです」
「はぁ、ミュウニー様は教会よりよっぽど宗教してるわ」
「ネイ様のように私達もカイ様に身も心も捧げましょう」
「・・・だんだん悪化してるわよ。後、勝手にわたしを混ぜないでよ。はぁ早く終わらせて寝よ寝よ」
「喋ってないで手を動かして、早くしないと開店時間になりますよ。このまま閉めてたら冒険者が朝御飯を求めて来てうるさいですよ」
「いきなりまともにならないでよ。調子狂うわね。やることはやりますよっと」
こうしてエマーシュの精神は一晩中ゴリゴリ削られたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます