131話 上手くのせられた!?

 バンパなんか嫌いだー!!と叫びたい優姫だよ。

 

 

 数ヶ月してすっかり忘れかけた頃に、ネイから相談?説明?を受けています。

 

「バンパ王国が周辺国を説得して全部中立にさせてますー♪これで戦争しても横槍は入らないですがー♪助けも入りませんー♪そしてダンジョンをよこせー♪さもなくば攻め込むと言って来ましたー♪」

 

「周りの国は手出しをしないから、シバル王国とバンパ王国で一対一の戦争になるのね?勝てるの?」

 

「シバル王国に後10年あればー♪ダンジョンの利益で富国強兵してー♪引き分けくらいなら可能性があるかもですがー♪今やれば勝ち目はありませんー♪」

 

「バンパ王国は嫌な国だね。でもシバル王国に戦争はして欲しくはないし、どうにかならないの?」

 

「周辺国を説得されていてー♪打つ手なしですー♪シバル王国の同盟国にまで参戦を拒否されましたからねー♪かなりバンパ王国は無理をしてでもここのダンジョン利権を奪いにきてますー♪」

 

「シバル王国の同盟なのに助けないって同盟の意味なくない?」

 

「それだけバンパ王国が脅したかー♪利益供与したかでしょうー♪どうにもならない同盟国よりー♪問題は私達がどうするかですー♪」

 

「私達がどうにか出来るの?断ったのにまた来て今度は戦争する気なんでしょ?無理じゃない?」

 

「本気で言ってますかー♪?ユウキ様の戦力ならバンパ王国との戦争をひっくり返せますー♪シバル王国はユウキ様が戦争か譲渡かー♪どうするのか決めて欲しいとー♪言ってますー♪」

 

「あーそういえば魔物は国を落とせるくらい強いらしいね。でもなんでそんな大事なことを私に決めて欲しいの?」

 

「シバル王国はバンパ王国に逆らって戦争しても負けますがー♪ユウキ様に逆らっても負けますー♪そしてユウキ様が魔物を解放したら滅びますー♪バンパ王国ならシバル王国を滅ぼせばー♪やり過ぎと周辺国が攻め込む可能性があるのでー♪滅ぼすまではやりませんー♪」

 

「ん?私はストッパーが無くて、バンパ王国はストッパーがあるだけでしょ?私が決めるのとは違うよね?」

 

「シバル王国は属国になるならバンパ王国よりもー♪強いユウキ様を選んだという事ですー♪ユウキ様の方が信用出来るしー♪万が一負けた時の被害もユウキ様に味方した方が小さいのですー♪」

 

 つまり私について負けたらバンパ王国にダンジョンをとられてるだけ、勝ったらバンパ王国から賠償とか得られそうなのかな?

 

 バンパ王国について負けたら、私が魔物を解放してシバル王国が滅ぶ。勝ってもダンジョンをバンパ王国奪われるかダンジョン消滅になるのかな?

 

 どちらも自分達より強くてどちらかを選んで従うしかないなら、私の方がいいってことみたいだね。

 

 政治とか歴史は詳しくないけど、えっとドイツが第一次世界大戦に負けて凄い賠償金を払わさせられて、第二次世界大戦の原因になったのだったけ?違ったけ?違う気がするけど、まぁいいや。

 

 とにかく戦争に負けるとヤバいってことで、負けてもより被害を少なくなるのは私の味方のときだろう。

 

「私はシバル王国の味方をするからそれでいいよね?政治とか分からないしネイが決めていいよ」

 

「私では魔物を送り込めませんしー♪戦力も把握してないので判断がつきませんー♪バンパ王国と戦争しないなら出向いて話し合いですー♪戦争するなら魔物で攻撃ですー♪」

 

 そういえば魔物遠隔支配リングはアホみたいに高くて使い捨てだったね。2週間で100万DP支配が外れると野生に戻るからそんなの使うと、開放されてシバル王国も襲うね。

 

「戦争で確実に勝てるほど魔物をバンパ王国に送り込むのはDP的に無理があるかな、いざとなればどうにかするけどね」

 

 ※大賢者エレンティアを送り込めば、バンパ王国軍を一撃で消し飛ばせますがユウキちゃんとネイは思い付きませんし、見てないので威力を信じていません。

 

「なら出向くのですか?ー♪」

 

「そうするしかないのかなぁ。偉い人と話すのはやだし、おじいちゃんにやり過ぎたし会いたくないけどさ」

 

「バンパ王国の王はまた交代したので宰相は変わってると思いますー♪」

 

「げっ、政権交代する度に約束なんて反故にするやつ?」

 

「えぇー♪それはドン引きですー♪前王の決め事とはいえ王家の人間ですしー♪そう簡単に反故にしませんー♪バンパ王国もそのくらいは分かってますー♪信用を失えば誰も相手にしてくれなくなりますー♪そうなれば国が滅びますー♪」

 

 前世のネットニュースでみた政権交代する度に条約?約束?を反故にしてる海の向こうの国なんてあり得ないってこと?おそらく普通に守ってたのでしょう。たぶん。だって滅んでなかったし。またまたどうでもいい事だね。

 

「それなら出向いて約束をしてもらうしかないかぁ。ネイは冒険者相手にダンジョン管理とシバル王国の連絡役で残って欲しいかな。エレンティアは強いし、ダンジョンの防衛戦力で残って欲しいかな。サイオンは里帰りで、海くんは私の護衛で、キアリーさんは安心のために来て欲しいかな」

 

「分かりましたー♪それで手配しますー♪」

 

 この後、ネイの無茶ぶりにウレナイとミュウニーちゃんが対応するために、 エマーシュが振り回されたのでした。

 

 そしてネイはこの優姫ちゃんの人選をそのまま通した事を珍しく、激しく後悔することになるのでした。

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