078話 閑話 仕事とネイ

 ネイ side

 

 

 シバル王家は忙しそうですー♪ここはのんびり平和な毎日を送れますー♪私がダンジョンでは一番忙しいですー♪

 

 冒険者の稼ぎの調整にー♪密偵達の管理にー♪シバル王家との調整にー♪報告書のチェックにー♪ダンジョンの魔物の管理にー♪やることは多いねー♪

 

 なんで私だけこんなに忙しいのかな?ー♪どっかの伯爵の屋敷が無くなったのでー♪報告書とかー♪他国の密偵の牽制とかー♪仕事が激増したからだねー♪

 

「忙しそうだな」

 

「カイ様のおかげさまでー♪大忙しですー♪」

 

「なんかしたか?」

 

 そういえばー♪カイ様って常識が通じない事があるのでしたー♪

 

「偉いさんの家をー♪壊したら偉い人達はー♪忙しくなるのですー♪これでも元女王ですー♪今は一応公爵ですかねー♪」

 

「ああ、なるほど権力者の都合なのか、知らない方が良さそうだ」

 

 カイ様はやりたい事の邪魔をしなければ怒らないのでー♪わりと何言っても大丈夫なのですー♪

 

「あれ?ー♪興味ないのですか?ー♪面白いですよー♪」

 

「気にしないのが長生きの方法って教わったし、トラブルの原因だった記憶しかないな。本当に面白いのか?」

 

「そりゃー♪面白いですー♪例えばトンネル反対派のエルフ族のジャス・パー男爵はー♪伯爵と領地があれば同族の意見を見捨ててトンネル黙認するつもりですー♪ところがカツラで隠してるけどー♪ツルパゲなのでー♪発毛剤も欲しくてー♪発毛剤でトンネル認めるかー♪悩んでるですー♪」

 

「発毛剤って凄いんだな」

 

「小麦粉と水を混ぜたのをダンジョンは宝箱に入れてー♪ウレナイに買い取らせてー♪レイナにあげましたー♪」

 

「ました?過去形ってそれいつなんだ?もう腐ってるよな?それを頭に塗るのか・・・効くのか?」

 

「2ヶ月前ですー♪水分がありますから確実に腐ってますねー♪頭皮は悪くなっても毛は生えませんー♪」

 

「詐欺だな」

 

「政争は騙される奴が悪いのですー♪情報の裏通りは必須ですー♪今回は薬の中身を正確に知ってるのは私とカイ様だけなのでー♪ダンジョン産の薬としか分かりませんー♪ネイ天才ー♪トンネル邪魔したエルフ貴族はー♪腐った小麦粉水でも被ってろですー♪」

 

「死滅した毛根に更なる追撃か・・・ほどほどにな」

 

「これでもー♪ユウキ様がエルフだから手加減してるんですー♪犯罪者か反逆者にして極刑なんてことも出来ますー♪」

 

「・・・ネイが味方で良かったよ」

 

「政争は面白いでしょー♪ギリギリブチギレないところまで攻めるスリルがたまりませんー♪あのハゲ男爵は発毛剤が効かなくてキレるけどー♪ダンジョン産の薬きかなかったねー♪ってレイナが言うだけで許されるですー♪」

 

 厳密には貴族なりに遠回しな会話になりますが要するにドンマイで済ますのですー♪私はめんどうだしレイナに押し付けますー♪

 

 ※毛の不自由な人々にとっては悪魔の所業である。全て分かってそうなるようにコントロールしているのだから、彼女に刃向かうことが、いかに危険か分かる事例である。交渉前に結果まで決められてそのレールから無理やり外れない限り敗北である。レールから外れた時点でより酷い事になるようになっている可能性が高いのだから、質が悪い。ネイには単純に交渉ではなく、武力のみで解決するしかないのだ。シバル王家とダンジョンの戦力相手に出来ればであるが。

 

「結果だけ聞くので十分かな。がんばれよ」

 

「いっぱいネタはありますよー♪お礼は言葉以外がいいなー♪」

 

「ヤバい、ネイに脅されてる?」

 

「私はユウキ様とカイ様の絶対の味方ですー♪裏切らないしー♪迷惑かけないしー♪エルフにも優しいですー♪カイ様のせいで仕事増えても怒ってませんよー♪」

 

「怒ってるよな?しかもチクチク言う程度には許せてないよな?」

 

「おおーカイ様が人の心を読めている!?ー♪」

 

「人の事をなんだと思ってるんだ?」

 

「んー♪カイ様は自由人で好きなだけ遊んでー♪人の心あんまり分からなくてー♪自分の楽しさを他人より優先するー♪という感じですー♪」

 

「・・・もう少し、いやそんなものか」

 

「怒りましたー♪?ねぇー♪怒りました?ー♪これはカイ様のピーーーーを私のピーーーーにピーーーーしてピーーーーがピーーーーなるほどお仕置きされそうですー♪」

 

「清楚な美人が痴女になると残念だ」

 

「えー興奮しません!?ー♪元女王がピーーーーがピーーーーとか言ってるんですよー♪」

 

「それにお仕置きじゃなくてご褒美だろ?」

 

「仕事が増えたからご褒美も欲しいですー♪カイ様に私のピーーーーにピーーーーをピーーーーしてピーーーーがピーーーーなるほどピーーーーしましょうー♪それで子供出来たら嬉しいですー♪」

 

「お仕置きなら可能あるがそれでご褒美は無理じゃね?」

 

「それではご褒美は追加でピーーーーとピーーーーなピーーーーとピーーーーしてピーーーーがピーーーーピーーーーピーーーーしましょうー♪ほら興奮しますー♪今からですー♪そりゃー♪」

 

 海くんはこのままネイに押し倒されて搾り取られました。

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