4章 発掘なのかな?
043話 使い捨て?ヴィシリア
なんか最近私って無能な気がしたけど、幼女だから許される優姫です。
コアルームはネイさんの鍵無し個室を追加しました。ネイさんは元女王ですが、ダンジョンでは私が上司なのです。私がルールなのでさん付け呼びでいいのです!!
海くんのおかげってのはよく分かってるけどね。
今日もコアルームのリビングで寛いでいると海くんが声をかけてきました。
「優姫、忘れてるだろうけど、スライムをペットにしてうみって名前付けたからよろしくな」
海くんがそういえばネイさんが来たときにスライムで実験して名前付けたとか言ってた気がします。
スライムの死体をそのまま食べたネイさんのせいですっかり忘れてたよ。
「いいよー、そのネームド魔物は海くんの幹部ということで登録しておくね」
暇な時間にダンジョンメニューを調べて詳しくなってます。各マスターが管理者ならネームド魔物はボスとその候補という位置付けです。
「そのあたりは任せる。餌やりとか散歩は俺がやるかな」
「ホントに海くんのペットだね。そうそう、ヴィシリアが受けてくれて解決すれば海くんには頼まないけど、このダンジョンの地下に人工物ポイ空間が見つかって探索して欲しいかな。狭いから毒ガスとかトラップさえ無いなら大丈夫だろうと思うけどね」
「そうか、困ったらどうにかするから報告よろしく、それじゃ行ってくる」
「ありがとう。パパ無理しないでね」
「ふむ、ならヴィシリアにやらせるか」
「了解だよ」
この任務ヴィシリアが使われることが確定しました。海くんの中のヴィシリアの位置付けってどうなってるの?
「カイさんは分かりやすいけど分かりにくいですー♪そこらの一流の外交系の貴族よりも不愉快とかー♪分からないですー♪」
「ネイさんは思ったことを言いすぎでは?」
「私なりの誠意ですー♪思ったことを素直に伝えるのはユウキさん達とお爺様と妹のレイナだけですー♪でも少しレイナには怖れられてますー♪バカとか言いやがるからちょっとハメて困らせてー♪政治の怖さを教えてあげただけですのにー♪」
「私は判断に迷います。仕事なのでメイドとしては気にしません。ですが仲間としての言動としてはいまいち信用に欠けます」
「冒険者でも仲間には腹を割って話すはずですー♪私は皆さんを信用してるので全部喋れってるですよー♪」
サイコパスは理解しようというのが不可能なのです。
前世で派遣しながらいろいろな会社でいろいろな人と人間関係を築きましたから、サイコパスのヤバさは身を持って体験しましたよ。
サイコパスで経験豊富なネイさんの嘘を見抜くのは不可能ですね。
「ネイさんがダンジョンに裏切らずに貢献してるなら私は味方です」
「ユウキさんからの信用はハードルが高そうですねー♪もしかしなくても私警戒されてますかー♪?カイさんの方が分かりにくい性格だと思のですよー♪」
「カイ様はユウキ様には特に優しいですし、仲間には絶対の味方だと思います。」
「怒らないしー♪イラつかないしー♪不快にならないとかー♪本当に人間かな?ー♪?私は隠せますけどー♪カイさんは隠してすらないと思うのですー♪」
海くんは子供見たいに、楽しいことしか基本興味ないしやらないから、ストレスフリーだろうね。
サイコパスの人は分析で行動原理を理解するから海くんは理解出来ないのかな?
海くんのストレスの無さは精神系の病気かもだけど全人類やろうと思えば精神病に出来るし個性でいいでしょう。
「海くんは私の中のお願いをいっぱい叶えてくれる、ちょっと変わってるけど優しい人だよ」
「強くて、魔物から守る力があり、イケメンのカイ様を信用するのは当然でしょう」
「私は私の仕事と行動で仲間になるので見てて下さいねー♪」
ダンジョンメニューが侵入者を通知したので見るとヴィシリアが海くんに連れられてやって来ます。パパ呼び効果で優先的に海くんが対応してくれました。
ちなみに警報は奥まで鳴らないようにしてあります。入り口にたくさん冒険者がいるなら鳴りぱっなしで意味なくなりますからね。
「ヴィシリアが来たし彼に探索して貰いましょう。準備は完璧です。」
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ダンジョンにやって来たヴィシリアは正立方体の空間にダンジョンで作った扉をくぐります。
何気にヴィシリアって皆揃って扱い雑だよね?報酬がキアリーさんのお弁当だよ。それで良いのかBランクの冒険者よ。
前払いなのは死んだら渡せないからってネイさんが言ってし、キアリーさんは後から忘れるよりは探索中に食べる方が良いと忘れる前提だったしね。
何かお宝が出たら山分けの相談に乗りましょう。
その頃ヴィシリアは一部屋の交換にブラウンヘアーの長髪で色白というか青白い陶器のような肌で、胸は慎ましいが膨らみが分かるほどで犬歯つまり糸切り歯が長く吸血種と一目で分かる女性が、氷の中に閉じ込められているのを発見していた。
服装は一目で高級品と分かるのドレスアーマーと品質の高そうなボウガンを装備している。
ピキピキとヒビが入りながら凄い勢いで溶け初めてしまう。
「これは・・・封印解除したじゃろ」
ヴィシリアはやらかしたと思いつつ見守る。
あっという間に溶けきり女性がヴィシリアを発見する。
「チビでデブな不潔そうな髭モジャモジャてっぺんハゲとか死ね」
「一言目からいきなり理不尽じゃ!?ウィンドプレシャー!」
動きを阻害する風魔法を発度する。
「甘い!ストーンアロー」
吸血種の女性はウィンドプレシャーが全く効いていないようで魔法で石の矢を作るとボウガンにセットしヴィシリアに放つ。
「ぐふっ、ウィンドカッター」
ヴィシリアはボウガンを受けながらも反撃する。
「ストーンアロー」
なぜかウィンドカッターは霧散し吸血種には通じない。
そして石の矢を装填する。
「吸血種は魔法が得意じゃが、ぐえっ無効などできんはずじゃ!」
「不潔でキモい死ね!ストーンアロー」
ヴィシリアは接近戦を徹底的に避けられ何も出来ず、魔法が効かない相手にボコボコにされたのであった。
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