Pre2・序章その1〜たぶん日本は大丈夫です 

 アベノミクスのまずまずの成功、おめでとうございます > to安倍首相


 特に膨大な債務を抱えている国が大規模な量的緩和を行うのは「死に至る壮大な実験」というのが定番で、筆者も確かにそう思いますが、それでも何もしないよりは頑張ったほうがいいと思うのです。えらく頑張ってるな・・・と筆者も思います。

 と言うのも、アベノミクスがいわゆる「混合経済」の一つの例であって、世界的に見て先駆的取り組みであると思っています。


 筆者は「実は世界各国は日本よりも酷い債務を抱えていて、しかも隠している」と考えているので、いずれ日本のような問題に直面し、その時に今の日本のような政策をとるでしょう。実は、他に選択肢がないからです。

 その意味で、いつものように「また日本人が世界に先駆けてオカシナことやり始めた」というのなら、それなりであろうとなんだろうと成功させたほうが人類の為、というものです。



 ちなみに筆者は市井の一民間人で、日本人は比較的珍しいマネタリストですので、現在の経済政策は「良い!」と考えている派閥です。とはいえ普通の日本人ですので、政治にはほとんど興味はありません。大抵の日本人は、そんなものです。ぶっちゃけ、憲法9条改正したいと思っていない派ですのでm(_ _)m


 筆者は個人事業主で、正社員だったときもあれば自営して会社を作ったり畳んだりしたりして、なんとかかんとか生きているビンボーな小市民ですので「出来るだけ景気が良いと良いな〜」程度の考えしかないのです。


 それでも日々の生活において「今後の生活、どーなるんだろ?」とは考えてしまいます。皆そうでしょうけど・・・。


 特に筆者は仕事上の取引で、日本人だけでなく外国人などとも話しをする機会を得たりするのですが、その際に、結局は話題になるのが「今後、日本経済は大丈夫なのか?」ということがあります。

「いまは景気いいけど、この後、大丈夫なんですかね?」と。


 特に話題になるのが「日本の借金が1,200兆円もある!」という事実です。実際、国債だけでも900兆円近くあり、今後も増えることが予想されています。


「なんでそんな借金してんのに、国債刷りまくってんだ!?」とはよく聞く話。

 テレビのニュースなどでも取り上げられることが多く、「一体、どーなってんの?」という呆然感が強いのも事実。


 困ったことに、大衆迎合主義ポピュリズム政権的色彩が非常に強かった民主党の時には経済成長の裏打ちもなく財政ばかりが「福祉重視」の明目で拡充され、そのために国債や債券が刷られまくって借金が増えた。

 後を受けた現在の政権でも、金融緩和という操作のために国債が必要で、景気刺激策として大量の国債を発行し、ますます借金を増やしているという状況・・・。


 こんなのが続くわけがない、と言われれば、もうソレまで。多分、そうでしょう。何しろ、現在の借金を子どもたちに付け回しているということなのですから。


 ただ、逆に言えば「なぜ借金するのか?」という問いに対して、「必要だから」というのか答えなのかもしれない・・・とはいつも思うのです。

 つまり、「何かのカラクリがあり、そのカラクリを判ってやっている」借金増額、ということです。


 もっと言えば、日本の場合、確かに自然災害が多く、苦難の多い地域にすんでいるのかもしれませんが、どれほど大きな地震や津波に襲われても日本人自体が滅亡したことはないのです。それはもっと自信をもっていいことだと思います。

 つまり、何があっても日々の生活を送ることができる民族、ということです。


 ならば、この国で本当に問題となるのは、その「日々の生活」が成り立たなくなること・・・内戦や対外戦争もなく、激しい民族紛争や人種間闘争もない日本においては、国が破綻するという原因の最有力は、


「国債の発行による、債務不履行」


・・・この可能性が一番高いリスクなのではないか? と考えています。

 これだと国家経済が破滅し、究極、亡国の民として迫害と貧困に耐えつつ他国へと亡命・移民しなければならなくなるかもしれないからです(実際には「絶対になりません」ので、ご安心を)。


 これに関しては「危ない」派と「大丈夫」派の二派があり、激しくやりあっているようですが、正直、日本が辿る道はこの中間くらいなのではないでしょうか?


 筆者思うに、要するに「破綻はするけど、すぐに立ち直る」 ・・・多分、こうなります。


 その状況は1992年時のポンド危機の英国に似たような状況になるのではないか? と想定しています。

 投機家のジョージ・ソロスがポンド売りを仕掛け、「イングランド銀行を潰した男」と言われるような試練でしたが、そうは言ってもイギリスはこの世から消えて無くなった訳でもないのです。


 イングランドは昔から階級間での格差が大きく、国は豊かでも国民はあまり豊かではありません。それは1992年を挟んでの前後でも、あまり変わっていません。潜在的にタフな経済力を持つ国は、この傾向が強いように思います。


 つまり「大破局もなんとか乗り越えていける」です。

 そして時に幸運が重なると、18世紀のように産業革命のようなエポックメイキングも可能になる、という感じです。


 特に日本の場合、当時のイギリスとは違い、外国人による債券保有量が遥かに少なく、また日本政府が外債に頼っているわけでもないので、実は「最悪時でも、それなりの対処方法」があると思っています。最悪の状況でも、復活の策があるというのなら、まずは安心というもの。たとえ財産が目減りしたとしても・・・です。


 その意味では「国債が増えていることを必ずしも絶望視しなくてもいいのでは?」 とよく言います。

 しかし、そういう話しを他人とすると大抵はケンカになるか、ごちゃごちゃにこんがらがってワケがわからなくなるというのが、ほぼ普通の終わり方。


 なにがあっても、結局は日本は不沈艦


・・・ということだけは伝えたいのですが、なかなかソレを上手く伝えることが出来ない。

 そう思っていた時、誰もが知ってる名作でしかも含蓄の深いアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の世界観を使うと、結構スムーズに話しが出来るということに気づきました。

 つまり誰かに説明するときや、皆で話しをする時によく使ったということです。


 話題にするのが簡単で、しかもテーマをシンプルに絞れる。

 たとえば「植民地政策の失敗例」とか「ガミラスさん、戦費どうしてんだろね?」みたいな話しが出来るということでした。

 総統閣下があれほど「とんでもないムダ使いだ、辞めてくれたまえ」と苦言を呈したにも関らずバラン星は火だるまになった・・・では、軍事法廷で死刑宣告出るし株価も下がる。

 こんな状況では帝国国債の発行も大変だろうな、と・・・。


 そんな感じの話しをした挙げ句、食いつきもよかったし、たとえとして使いやすかったということでした。

 よい作品は多くの示唆に富む内容を包含しているものです。

 宇宙戦艦ヤマトという名作がまさにそうで、政治・経済・軍事などの社会性を考える上で、実に理解しやすいメタファーとして使える偉大な秀作だったということです。


 そこで、皆と話しをしたりした時に「ある程度納得」させることが出来た話しをこれからしようと思います。


 つまり、宇宙戦艦ヤマトの世界を使って、日本の最大の問題たる「国家債務と破綻」の問題を考える機会を貰えれば、と考えています。

 200年程前の2019年ぐらいにおける、日本最大の問題であろうはずだからです。



 その意味では、これからの内容は「トンデモ本」の最たるものになるかもしれません。

 ただ、それでも結構真面目に真剣に考えてみたいとは思います。あまり他の人が試みた形跡もないので、誰も読んでくれないかもしれない、とやや達観たっかんもしていますが。


 とはいえ、やるからには真面目がよく、何もしないよりは頑張ったほうが良いとは思います。


 つまり、国家の究極の課題は際限のない累積債務と、それに伴う国家経済の破綻。

 それは回避できるのか? 出来ないのならどうすべきか?

 この問題を、これから論じてみたいと思っています。


 暇つぶしに軽く読んでいただけば大変助かります。

 少し長くなるかもしれませんが、どうぞお付き合いの程を m(_ _)m



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