§5-3-7・だから財政ファイナンスはやめるべき(後編)←完璧なる自滅。なぜならインフレの損失補填分の「金利」が付かないから…┌(_Д_┌ )┐【かなり重要!】

これまで四話に渡って財政ファイナンスの討論をした。


文明は、元親もとおやが同じものの結合を本質的に嫌う。近親相姦禁忌インセストタブーがガミラスやガトランティス始め、宇宙先進資本主義型文明圏において絶対タブーとなっていることはテロン人がそうしているのと全く同じ理由…文明の破滅を意味するからだ。


そして文明とは「全ての富をカネで管理運営する行為」であり、なので「カネ」こそが「文明の構造」を規定しているのだ。だからこそカネの流れと動きを見れば、その文明がどういう社会だったのかが分かるのだ。カネこそが全宇宙の文明を読み解くカギだったのである。


テロン人は1970年代には管理通貨制度を採用するに至り、自分たちが過去から未来永劫まで生み出すであろう「全ての資産」=「文明」を担保に通貨を生成するに進化した。


ということは管理通貨制度とは「成長」のためにインフレを生成するシステムであり、インフレを生み出すための「国民資産」を「国債」と「通貨」という二つに切り分け、これを適宜市場に投入することで管理運営するシステムだった。


この時、「通貨を増やせばインフレが発生する」という真理から「だったら通貨をバラまけばいいだけなんじゃね…ಠ_ಠ?」という、当然の発想が生まれた。特に管理通貨制度は、それまでの金本位制と違い地金のGOLDのような現物資産を必要としない。ならば…


管理して通貨供給量増やせばいいだけじゃんか…(  ̄ー ̄)y-~~

国債なんて面倒なワンクッションおかずに、直接、政府がカネ、刷ったらいいよ…


…というのはごく自然な発想だった。

似たような事例があった。財政ファイナンスだ。


国債をそのまま中央銀行が買い入れる。政府は中銀から直接現金を手に入れ、予算として(市場に)バラ撒く。その後、もし仮に国債をそのまま中銀が持ち続けていたとしたら、政府は利子と国債をカネを払って償還するわけだが、大抵の中央銀行は「余剰の利益が出た場合、政府に返金する」という条項が付いているのが普通なので(日銀法なら第53条に相当)、国債償還によって得た利益のほぼ全てを政府に返金するとしたならば、これはもはや政府がカネを刷って撒いたのと同じことだった。


そもそも財政ファイナンス時には、中銀が買い取る国債の金利は「特別にゼロにする」とか償還日時は「いずれまた〜」みたいな、極めて得手勝手な政府にとって都合のよい契約で実施されるのが普通だった。


こんなのインチキのオンパレードじゃんか…(# ゚Д゚)!

真面目に国債買う民間人がバカ見るじゃんか(# ゚Д゚)!


ざけんな(#^ω^)💢 …である。



しかも財政ファイナンスは「かなり有効な手段」で有ることも事実だった。


・高橋財政 →いち早く世界大恐慌から復活。

       GDPで4倍もの米国と四年に渡って戦えるほどの国力増強があった。


・イギリス →新コロ救済のための臨時予算捻出。

       リーマン時の経済財政破綻時にも活用。英国復活+国家破綻回避。


・インドネシア→新コロ救済費用の捻出。

        財政力が脆弱な国でありながら、いまだ破綻せず。


・中華人民共和国→国債の代わりに政府系企業が社債を発行し、景気浮揚。

        →事実上の公共事業。世界でいち早く新コロ不況から脱出。

         

…良いことだらけだった(爆)

しかしそれも当然だった。カネの無い時にカネを刷って撒くのだから「不足分が解消されて」良い結果になるに決まっている。


だったらますます一層、政府が紙幣を刷ったらいいんだよ…(๑•̀ㅂ•́)و✧

国債建てたら、それ、「将来の借金」になるじゃねーか…(# ゚Д゚)!!


いっそ政府は国債の発行をやめ、かわりに政府が責任もって発給する「政府紙幣」一本に絞って、政府の責任でカネを刷ればいいのではないか? 無用な借金は存在しなくなるし、成長インフレで国力増強すれば、ますますカネを刷る「原資」が増える。


カネ撒いてインフレ

→インフレで国力増強

→この国力を担保に政府紙幣を増やす

→ますますインフレ成長

→ますます国力増強


…好循環のサイクルだヽ(^o^)丿


カネが富を産み、富がカネを生み出すという経済の永久機関のように思える。まさに政府紙幣こそ「魔法の呪符」のように思える。しかし政府紙幣〜政府が発行するカネ…はいまだ存在していない。てか、これまたタブー中のタブーとされていた。


なぜなのか…(?_?)

なぜなのよ…( ・ั﹏・ั)??



  ※     ※     ※



○なぜ政府紙幣はダメなのか →インフレの損失補填分の「金利」が付かないから…┌(_Д_┌ )┐


実は政府紙幣が絶対ダメなのか?…は、実に簡単な理由からだった。

「カネを刷ればするほど、カネ自身の価値が毀損するから」だった。


考えてみる…m(_ _)m

中央銀行が失くなり、政府が紙幣を発行する国があったとする。この時、政府は予算不足から紙幣つまり通貨を印刷して財政支出として市場に撒いたとする。するとどうなるか?

仮に「モノ100=カネ100」の状況だった時、ここに紙幣を増発して「モノ100 < カネ101」に+1のアンバランスな関係になったとする。これを1%のインフレと仮定してみる。


我々の10000円札は1%のインフレ分だけ価値が減損し、約9901円相当になった。これは主に物価高で「1%分、物価が上がった」ということだ。昔は10000円で買えたものが、あと101円くらい追加しないと買えなくなったということである。

もしこれを10年続けたとすると、一万円の価値は正味9053円程度にまで下がる。

つまり約10%くらい価値が勝手に減ってしまったのだ…(゚д゚)!?


これは極めて重大な矛盾であることに気づく。

政府が10000円札を発行したのに、その一万円札には「そもそも10000円の価値がない」のである…(゚д゚)!?


これは極めて深刻な問題だ。政府が責任もって通貨を発行したのに、発行した段階で「価値が目減りしてしまう」メカニズムだったのだ。そういうと「なら新札は10101円札にすればいい…( ー`дー´)キリッ」みたいな話になるのだろう。しかし…



あれ…( ・ั﹏・ั)?

いま我々が手にしている「既存の一万円札」の価値の減損はどう補填したらいいのだ??



…という問題がでてくる。新札が10101円であればよいのではない。社会全体で10000円の通貨価値が約100円分くらい目減りしてしまったということだ。これは日本国の国富が1%「勝手に消滅した」に等しい。つまり「国力の減衰」そのものなのだ。


そして足りなくなったカネを補うために通貨の発行量を増やせば、それが原因でますます既存のカネの価値が減損していくのだ…(:_;)


中央銀行が失くなり政府が紙幣を発行するのなら、中銀が持っていた「通貨の価値を守る」という責任は政府にある。しかし政府が責任もって発行したカネが、政府の発行によって価値が毀損きそんしていくのなら、これは政府による自滅行為そのものだ。そんな「自殺する政府」に対して誰が信頼を置くのか?…だ。そして政府に信頼がなければ、政府紙幣への信頼そのものが消えて失くなる。政府紙幣なのだから…。

これでは本当にタダの紙くずにしかならないということだった…(゚д゚)!?


同時に、管理通貨制度においては「総国力」を担保に通貨を増やすということだったが、通貨を増やしたことで「総国力自体が減っていく」という、これまた重大で深刻な矛盾にぶち当たる。カネを発行するための「原資」…そもそもの国力の源泉である国富がすり減ってしまうのである。つまり将来になればなるほど「通貨の発行量を減らすしか無い」→デフレ地獄に至る道ということだった。



  ※     ※     ※



この自滅の原因は「お金には表面金利がつかない」ことからくる。

国債には金利が付いている。だったら国債は、インフレによって価値を毀損した時に金利でこの損失分を補填できるではないか…(゚д゚)!?



「通貨と国債の関係について 〜シニョリッジの正しい解釈と100億円札がない理由」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884987864/episodes/1177354054885010173


こちらの内容とも重複するのだが、現在、通貨は国債という債権によって供給量を増やしている。この中で「日本国政府が償還と利払いに絶対の責任を負う国債10000円分と等価交換したので、25円の紙切れが一万円札になる」という話をした。ということは…


10000円の国債には「将来、国債発行→通貨供給量増加によるインフレで価値が減損した分を穴埋する金利が付いています」

=将来も10000円の価値が担保されてますよ…(๑•̀ㅂ•́)و✧


…という事に他ならない。

国債は、ただの借金などではないのだ。政府が発行する「国債」という「カネ」には、10000円なら10000円の価値を「金利を付けて元本価値の保証している」ということだった。だから政府は紙幣ではなく債権を発行するのだ。政府には国の富を維持増強する責任があり、その責任が内外の「信頼」の源泉となる。金利はその証そのものだ。


なによりインフレによる価値毀損を防止する「金利」を政府が付けているのだから、将来に渡って国富の減衰が発生しない(理屈の上からは)。これにより政府 (と中央銀行)は通貨の供給量を増やす原資を確保できるのだ。


・金利が付いている特殊な手形=国債 ( ´・ω・)⊃旦

・金利が付いてない特殊な手形=紙幣 ( ´・ω・)⊃円


…こんな感じだ。さらに言えばインフレにより通貨の価値が毀損したなら、これは市場にて売買することにより損失の回避も可能だ。民間経済が破綻しまくったり国家破綻の危機があれば、国債の価値が暴落して金利が上昇する(逆相関の関係)。価値の損失分を金利で調整できるのであり、政府紙幣には出来なかったリスクヘッジが可能なのだ。


逆に問う!!m9( ゚Д゚) ドーン

もし多年に渡り政府紙幣を発行した結果、激しい通貨インフレが発生した場合、「どうやって市場から資金カネを回収するのか?」だ?? しかもこの…


「2019年9月のメジャーSQ時、世界はひそかに破滅の縁に立っていた!! 〜世界を破滅させる「金利」という化け物の恐怖【超重要】」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884987864/episodes/16816700426382987133


…のように、市場にカネ余りの時に、しかも民間がバブルってるのに「カネが足りない」なんて信じられないことが起こる場合だってあるのだ! アンタ、国のために自分のカネ、破って捨てられるのかね? …|д゚)チラッ


たとえばMMT派の理屈だと「増税によって」しかない。他に「国民からカネを巻き上げる」手段がない。しかし激しい物価高の時に増税して、タダで済んだ政府など何処にあるのか…??


ないよね…(  ̄ー ̄)y-~~

大抵、革命勃発だよね…


これがMMTなどという珍妙な共産主義モドキが絶対に存在し得ない理由でもある。現代貨幣理論は現代的でもなければ、貨幣的でもないばかりか、そもそも理論でさえない。現代的な貨幣理論とは管理通貨制度であり、政府と中銀に責任を負わせることで「信頼」を生み出しているシステムなのである。これはMMTの開祖であるレイが三流のジャンク屋であったことに由来する。奴と奴の仲間たちは、こんなことさえ判らないで市場にカネを突っ込んでいたのだから…(呆れ)。そしてジャンク債権のプロ中のプロであるガンドラック氏いわく「本物のクズ」との事。クズ債のプロをして「クズ」と言わしめるタワゴト。MMTとはそういうことなのだ…┐(´д`)┌ヤレヤレ


  ※     ※     ※


さらに国債があって始めて「政府が経済政策を打てる」のである(๑•̀ㅂ•́)و✧


経済成長によるインフレは「通貨」の価値を減衰させる。しかし政府が表面金利を、そして市場がプレミアム金利をつけることによって成長インフレ分の損失を補填するから、我々は安心して通貨を保有し続けながら経済成長の恩恵に浴すことが出来るのだ。結果、国富を爆増させることもできるようになる…(๑•̀ㅂ•́)و✧


カネとインフレ成長という二律背反の関係にある両者を共存させることの出来る技術が管理通貨制度であり、その要が国民の意思と能力をバックボーンとする国債だった。


もっと言えば「もう一度、国債を買い直す」事によって「より価値が高まった国債」を手に入れることが出来る。国債は元本および表面金利を無限補償する「安全資産」なのだ。これらは紙幣では出来ない事だ。通貨とはインフレの目に見える形であり、決済手段にして富の蓄積手段・モノの価値基準にはなりえても、「富そのものではない」ということだ。富そのものとは、ある国家が過去現在から未来永劫に算出する全ての国富の総額のことであり、これの一部を税金として徴収し、さらにその税金の一部を使って発行した国債こそが「目に見える形の国富」なのだ。


だから文明社会が核戦争で滅びた場合、紙幣は紙くずにしかならないのだ…(ヒャッハー


通貨のバックボーンたる「国家」が消滅したために、紙幣のバックボーンたる「過去現在未来永劫に生み出されるはずの総国富」が消滅したからだ。


責任ある国民国家って、大切なんですね…(๑¯ω¯๑)

国はいらないなんて、とんだバカですね…(๑¯ω¯๑)


政府と中央銀行には責任がある。その責任を全うして始めて「信頼」が生まれる。そして国民は政府を責任もって選択し、革命や暴動などを抑止しつつ対外戦争に生き残り、なおかつ国富を増強しGDPを増加させて世界と未来に対して国家運営できることを示さなくてはならない。それが出来て始めて政府に「信頼」が生まれるからだ。この無限に広がる大宇宙のどこにも無政府主義者の居住地など、ない!(断言)


逆にいえば、この理屈から政府紙幣はダメであり、擬似政府紙幣発給行為とも言える財政ファイナンスもダメなのである。

財政ファイナンスはやりすぎれば「国富が摩滅する」からである。これが判っているから、市場は財政ファイナンスにとても敏感なのだ。今現在「許されている」のは、超緊急時の一回こっきりの方策である(と信じている)からであり、「国家の信頼を取り戻すための超非常手段」であると「政府が責任もってガイダンスする」からなのである。本来は許されないことだ。しかし破滅よりはマシであり「国家が生き残るため」だから許されているに過ぎない。


強烈な国家ドーピング剤であり、効果は抜群だ。死にかけた国家でさえ生き返るほどの効用がある。だからこそ安易に多用などしてはならないのである。財政ファイナンスは「死に至る病い」なのだ。


そうやって早死にするスポーツ選手、沢山いますよね…(눈‸눈)?

無茶なドーピングは強さと引き換えに死を招きますよ…(눈‸눈)!


国力を国債と通貨に分割し、インフレと経済成長の両立を図る管理技術たる管理通貨制度においては、両者をごっちゃごちゃに混交させる金融的近親相姦みたいな事をして「政府紙幣」なる子供が生まれでもしたら、彼は将来、管理不能な悪性インフレに成長する。インフレ(←悪性の物価高)が国家や文明を破滅させる破壊力が十分にあることは歴史が証明済みだ。悪魔を生み出すようなリスクはやめねばならない。


財政ファイナンスも、全くこれに類する行為だ。市場の信認を得る前に通貨と国債をスワップするような行為だからだ。通貨と政府に対する、市場からの信頼が崩壊する。よって財政ファイナンスのような、味噌もクソも一緒くたにするようなマネをしてはならない!


はぁちゅうの旦那のようなスカトロプレイなど、してはならない…(ºㅁº)!!


絶対してはならない(# ゚Д゚)! ←大事なので二度言った。

混ぜるな! 危険!(# ゚Д゚)! ←スローガンにしてみた。



  ※     ※     ※

  


新コロによって経済的大打撃をうけた各国がこの後、やむにやまれず財政ファイナンスに手を染めていく可能性はある。そうならないことを祈るだけだ。これは我々、高橋財政とその結果を知る「先輩」からの忠告でもあるのだ…(  ̄ー ̄)y-~~

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