「なぜ日本経済は絶対に破滅しないのか?」について宇宙戦艦ヤマトの世界観を使って、イヤになるほど説明する!
【緊急補足】スタグフレーション、ぶっちゃけヤバい…←キムタク(古代進さん)風【2021年の秋・グローバル化で物不足の謎…編】
【緊急補足】スタグフレーション、ぶっちゃけヤバい…←キムタク(古代進さん)風【2021年の秋・グローバル化で物不足の謎…編】
超こわい…
※ ※ ※
2021年の秋、世界はかなり厳しい状況になってきました。新コロによる生産と物流の混乱、そして燃料費高騰などによってデフレとインフレが同時に発生する「スタグフレーション」になるのではないかという、極めて深刻な状況になってきました。そこで今回は急遽特別話数を立てて、2021年の秋の段階での、50年ぶりに発生する可能性が出てきたスタグフレーションに関する話を緊急挿入することにいたしました。そのくらいヤバす…ということでございます。
…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
インフレとデフレの関係は本来、コインの裏表の関係です。カネとモノ(=カネ以外の全て)との関係で均衡状態が崩れて…
インフレ →通貨の価値が下落すること(=通貨供給量過多)…物価高
デフレ →モノの価値が下落すること(=物資供給量過多)…労働賃金低下+生産&消費市場縮小
…の感じです。なのでインフレは「カネの総量が増える」か「深刻な物不足」によって発生し、逆にデフレは「通貨供給量不足」もしくは「モノあまり」の時に発生します。モノには人間の価値やサービスと言った「カネではない有形無形の全て」が含まれます。たとえば労働賃金が下がった=労働者の価値が下がる=人の貨幣換算価値が下がる…などです。
インフレはイメージしやすいですね…(๑¯ω¯๑)
例えば、いままで一個100円のパンがあり、この時、無責任な政府がカネの量を倍に増やしたら「その分、カネを水増しした」→パン一個200円になった…みたいな話です。これはスープを水で倍に薄めたら「スープのような水になった」的な感覚でOK。実際には、昔で言うと貨幣改悪などによって「今までの金の含有量が半分の新金貨を発行した」→「なら二倍よこせ(# ゚Д゚)!」的な事で、この結果、パン一個100円→倍の200円になった…みたいな感じです。
また管理通貨制度下にある現代の場合、「カネ増加→民間の購入力増加(カネが増えたので使いたがる)→消費力増加→物不足→生産拡大→雇用拡大→労働者不足から賃金上昇→さらなる民間の購入力増加→…(以下ループ)」の流れになります。
デフレもまた経験してるので感覚的にはイメージしやすいですね…(๑¯ω¯๑)
つまり「労働賃金が上がらない(:_;)」ということでした。しかしメカニズムを考えてみると結構、混乱します。「通貨供給量不足」とか「モノあまり」という状況のイメージは湧きにくいのです。
そこで「通貨供給量不足」の例ですが、金本位制だった昔はGoldの産出量が経済活動の増加に追いつかずカネの供給が足りないために、民間の購入力が不足し(カネが増えないので使えない→消費伸びない+生産拡大できない)経済活動が滞ることがよく発生し、ケインズなんかが激しく攻撃していたものでした。
また「モノあまり」は1990年代の日本がそうで、途上国からの安い輸入物品を大量に輸入できたために物価高が発生しくく、生産拡大の伸び悩みと雇用不安などを引き起こしていたということです。生産コスト(含む労働賃金)が「高くつく」ので失業や賃金カットで対抗するしかなかったという感じです。デフレは労働力(ヒトの価値)の低下を招き、低賃金化→経済活動の停滞ということを意味します。
ということはインフレとデフレは同時に起こることはありません。インフレに対する反対事例(もしくは正反対の事象)がデフレだからです。無論、この逆も真です。ところが稀に同時に発生することがあります。スタグフレーションです。大抵の場合、「経済活動が停滞するデフレの時に物価高(インフレ)が発生する」という現象です。
スタグフレーションの発生条件については未だに論議がありますが、ワイ個人としては「既にデフレってる状況の時、何かの物価上昇圧力が生じた。この時に金融政策が崩壊し、インフレ・デフレの管理に失敗した」場合に発生すると考えています。デフレは生産活動がやられた場合、もしくは景気が悪化しているという状況。こういう時には所得の伸びも止まっているので普通は物価は下落するものです。しかしイレギュラーに発生する物価上昇要因が加わる場合があり、その典型的なのが食料品とエネルギー価格です。
この二つの指標は先進国などでは季節変動幅が大きいことからインフレ率(経済成長率)の指標からは外すことも多いのですが、実際には非常に重要なインフレ指標であり、食料品は天候不順などの影響を受けやすく広範囲な所得階層に打撃を与えうるリスクがあり、なによりエネルギー価格は時々の政治要因に左右されやすいばかりか、全ての産業において「必ず使う」絶対必需品です。よって特にエネルギー価格の上昇が起こった場合、国家や世界がデフレっているか否かに関らず「全ての物品・サービスで(エネルギー価格上昇分の上乗せにより)物価上昇圧力になる」という事です。
しかしより重要な事は、この世界や国がデフレってる時に食料品・エネルギー供給が滞る形でのインフレ上昇圧力が発生した後、速やかに金融的対処が取れれば「酷いデフレ」か「嫌なインフレ」で終熄させることは可能だが、それに失敗したら?…という状況です。
…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
景気刺激のための大規模金融緩和や短期国債市場での債権購入などによる資金放出・金利の引き下げ、逆にインフレが
オイルショックに先立つ60-70年代初期は米国がベトナム戦争などでの戦費増大や、同時期に続いていた景気失速…特に対日赤字の増大などにより国力の衰退≒ドルの価値の下落に直面していた準デフレ期であり、これを受けて1971年には突然、米国が金本位制の事実上の廃止(ニクソンショック)を行ったことによる全世界的な金融システムの大混乱と不安定化が背景にありました。此処に第四次中東戦争という政治的外乱により原油価格が70%も上昇し、全ての物品サービスへのインフレ圧力が発生してスタグフレーションが発生します。これが1973年のオイルショック直後に発生したスタグフレーションの発生パターンです。さらにこの後、イラン革命により二度目のオイルショック→スタグフレーション再発生という事実を考えると、特にエネルギー価格の急上昇は致命的になりかねないということです。
よって金融政策で手詰まりの状況下、景気が悪化していた時にエネルギー価格が上昇すると「スタグフレーションとな…(゚д゚)!?」という可能性が出てきます。こんな時、世界の民間が多額の債権を抱えていたりするとそのまま倒産連発→市場崩壊+信用不安→長期大不況突入…さえありえるほどです。そして今日現在、この状況になりつつあるのではないか?という事です。そこで2021年秋のやや深刻な現状を再整理してみます。
○深刻な「物不足」←新コロの悪影響+政治対立
新コロ大流行により全世界で経済的な打撃が発生しています。特に断続的かつ大規模なロックダウンなどの隔離措置により消費活動の停滞に加え、生産現場でも工場や企業活動がいつまでも停滞し全世界的な供給網が寸断されて物不足に陥っているだけでなく、農業や鉱業などの第一次産業でも天候不順とロックダウン、海外などからの労働者の移動制限で産出量が減少しています。
同様の事は物流でも発生し、港湾労働者の不足や荷揚げ作業の停滞に始まりトラック運送業者の活動縮小や海外からの労働者不足…たとえば英国などはEU離脱に伴う深刻な労働力不足も加わってトラック運転手不足→ガソリン不足→買占め騒動にまで発展しています。つまり全世界的にかなり大規模で広範囲な物不足が発生する可能性があるということです。
これは「仕事が出来ない」というデフレ+物不足による「物価高」という不気味な動きです。実際、米国では新コロをある程度抑制出来たために経済活動が復活しつつあるのですが、この物不足により自動車で五割増し、肉などが二割増し、パンなども10%以上の値上げ…と値上げラッシュに見舞われています。全ての製品+不動産価格などの上昇もあって庶民生活が極めて厳しいのです。これは規模こそ違えど全世界的に発生していることです。
もう一つ厄介なのは、新コロによりモノの流れが変わったということです。例えば大豆などは中国における巣ごもり需要の増加で国際的な価格上昇を招いていますし、豚肉は一時、急激な上昇のあと生産量回復とデフレ化の進行によって逆に価格暴落。2021年春先には国家備蓄によって養豚業者の所得減救済に踏み切るほど混乱しています。世界を見渡せば半導体不足が自動車の生産遅延と価格上昇を招いています。急速な景気回復(これには政策的に景気回復を後押しする政治の問題も含む)により全世界的な生産と物流、これに伴うサービスの供給サイドの大混乱があり、通常とは違う流れをコントロールできなくなっているという非常に危険な兆候です。
この状況は戦争時に全ての生産財を戦争遂行に投入した後、終戦を迎えて再び民需へのシフトの移行期の混乱に似ています。新コロ戦争に伴う産業形態の変化や生産力粉砕の後、急激に回復した民需を賄う「正常化」までの間のギャップによる悪いインフレ発生の可能性で、戦後直後にはどこでも見られた物価高インフレのことです。つまり新コロ戦争のせいといえるかもしれません。
ただし付け加えねばならないのは、中国vs世界の構図があり、このためにサプライチェーンから中国を切り離そうとする動きもあるということです。このため生産と流通の現場がますます混乱していることも大きな問題です。
人手不足、資源不足、物流ルートの粉砕に加え、それらに伴うコスト上昇が見られるということです。更に世界的に家賃の上昇が見られることも不安です。特に速やかに生産量が上げられないという事が絶望的ですね…( ;∀;)
○極めて深刻なエネルギー不足←脱炭素化と政策の失敗。中国の責任は特に大きい
こちらはより深刻です。まず新コロ以前から続く脱炭素化の動きによりクリーンエネルギーへの移行期が続いていました。政策的要請により化石燃料供給力が減少する一方で、これに変わるエネルギーの資源化が確立する前に新コロが発生し、大規模な石油石炭天然ガスなどの生産現場がロックダウンや流通崩壊により供給不足が健在化。このために急激なエネルギー不足の心配が発生しています。物凄くヤバげなのは、さらに「政治的対立による破綻」「エネルギー政策の致命的ミス」という二つの人為的な大失策の方です。
政治的破綻の悪影響の元凶の一つは中国です。中国はオーストラリアとここ数年に渡って政治的な対立を続けていました。契機は2015年のダーウィン港の港湾管理権を中国「
ただ中国は数年前より豪州からの輸入を意図的にやめ、鉄鉱石や食料品などの輸入抑制措置に加え、豪州の主要輸出品である石炭の輸入も事実上、取りやめたのは事実です。全てWTO違反なのですが、此処に新コロが襲います。豪州では石炭採掘地域が広範囲なロックダウンにより産出量激減。このため価格が70-80%も上昇しました。豪州炭は上質で鉄鋼業などの産業燃料として使われるだけでなく火力発電にも使われ、世界的に需要が高いことから基準価格の一つであり、その豪州炭の急上昇が石炭価格の世界的な上昇を招きました。
この状況でも中国は豪州炭に政治的に頼れないことからインドネシアやロシア産の石炭の輸入を急増させ、タダでさえ高い石炭価格が全世界的に急上昇し、しかも中国国内やインドネシアなどで自然災害(主に豪雨災害)によって産出量が落ちたことからますます高騰。結果、石炭火力に頼る中国では大都市ごと真っ昼間から停電して産業全般が大規模ロックダウンになる…という、まさに「阿呆な自滅」状態になっています(爆死)。中国の今年の経済成長率が鈍化している理由の一つでもあるばかりか、中国の炭坑採掘技術は時代遅れの危険なもので多数の犠牲者が出まくった挙句、多くがそのまま放置のため、急激な生産量増加も全く望めないという状況です(呆れ…
もっと厄介なことに習近平政権がこの状態に速やかに手を打てていないことです。一説には、同政権が米国とのこれ以上の関係悪化を阻止したいために、石炭価格上昇によるエネルギー供給を利用して自然エネルギーへと転換させようとしているからではないか?…とさえ言われています。全く阿呆なことで、生産活動の遅退が国力に打撃を与え、民間には物価高を招いているだけでなく、石炭燃料の不足分をLNG天然ガスの大量輸入によって補おうとしたため、天然ガスの世界的な取引値段まで急激に上昇しています(即死)。当然、中国経済失速は世界景気失速の主因にもなるのです(怒)。
中国の政策的失敗のせいで必要以上にエネルギー価格が上昇しているということです…( ̄O ̄;)
LNGの世界一の輸入大国は日本でしたが、9月の段階で既に日本の輸入量を追い抜いて世界一。それどころか今年は日本の輸入量の130%以上の輸入量になるのではないかと危惧されているほどです。なにより日本は確かに世界最大のLNG輸入大国ですが、「こんなこともあろうかと…」長期安定供給契約を結んでいるために価格上昇分をある程度は吸収できます(そのため需要の少ない夏場でも価格は高い)。これは世界の天然ガス価格の安定にも寄与していました。他方、中共の爆買いのせいでスポット価格(その都度ごとの買い取り契約)の急上昇は免れず、これが世界の天然ガス価格の急上昇を生みかねない極めて危険なリスクをはらみます。
そのリスクとはEUにおいて発生している「過去に例のないエネルギー価格高騰」というリスクです。この内容については後編で…m(_ _)m
【 後編に続く…m(_ _)m 】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます