§1-8【補足】第二章のまえがきとして…『国の借金は増税ではなく、経済成長でのみ消せるのだ!!(# ゚Д゚)』 ←これ、試験にでるよー!

第一章では、戦時国債という『国債』を増発しすぎたために国家破綻を起こした2200年の地球で例えてみました。多分、実際にああなっていたでしょう。どちらのフラグを通るにしても、です。


しかし、それっておかしい? …と思われたのではないでしょうか?


一番最初に『国債は無限大に増発できる』し、『成長の原資』なのだから心配ない…と言ったにも関らず、2200年の地球は余裕で破綻しました(爆)

本来の理屈から言ったら…


「破綻しないって言ったじゃん (;一ω一) ジィー?」


…なんですから、この結末はおかしい。

そこで一度、国債の本質的な意味を考えるべきと思います。

国債の働きと国家に与える影響について、今度は2018年前後までの日本(←2199年にヤマッテを送り出すテロンの国)で説明しようと思います。


  ※     ※     ※


第二章の話を先にまとめると、


・インフレはお金の価値が減少する現象

 →通貨の供給量を増やすとインフレ

 →経済成長するとインフレ発生


…なので、経済成長のために通貨供給量を増やせばよい!

この時に『国債』を使う。


通貨で国債を購入する = 国債と通貨は同じ性質(←特別証書)となる。

そして経済成長 = (成長)インフレなのだから…


国が経済成長すれば、莫大な国債(=政府債務)も消えてなくなる! ←これ!



つまり、莫大な国債という『債務』は経済成長によるインフレで消去する性質のものであって、まかり間違えても『増税』なんかで償還するものではないということです。


よくNHKのニュース解説なんかで「国の借金は約900兆円で、後世の世代への負担は一人あたり500万円〜」みたいな事を言ったりしてますが、『全部間違い』ということに気づかれたはずです。


後世への負担ではなく『死んだ気になって経済成長して、消せ!!』ですよ!


そもそも年数兆程度の増税で、約1,000兆円近い借金なんて返せる訳がないのです。始めから。


なにより『国債』は『増税』で返す…というやり方で返済するタイプの債務ではない ←超重要!


返せるか (ºㅁº)!!

こんなバカみたいな金額 (ºㅁº)!!


借金は働いて返すんや (ºㅁº)!!

子や孫に残すな!

国債なら『国力』に化かして子孫に繁栄を残せるんやで (ºㅁº)!!


→将来世代の債務として残したくなければ、いま現在において『必死に経済成長して、将来の子孫たちの富』として残してやるべきなのです。そのための原資が『国債』なのです。


与野党や政治的立場の左右を問わず、この『国債』を使って経済成長を行う→金融財政出動により国富の増大と雇用・失業の問題を解決し、同時に勤労世帯の可処分所得|(=手取り賃金)の増加を計りつつ、増えた富によって福祉制度の拡充を図るべき…これ以外の政策など『有り得ない』のです m9( ゚Д゚) ドーン!


  ※     ※     ※


…ということは、もう一つ別のことにも気づくはずです。

『返せない時が、国家破綻の時』という事実です。


これが本質的なことです。国債発行額の大小とか金利というのも究極、『国債の利払いと償還が出来ているのなら、どーでもいい』と言い切っても良いくらいのことです。


ということは、2199年末の地球は莫大な量の高金利戦時国債を発行しすぎて『返せなくなった』から破綻した…ということです。債務の種類が戦時債務とか、量が莫大すぎたとか、金利が高すぎ(←でないと債権として成立しない)たからというのは『返済不能』の『理由』に過ぎないのです。

どれほど高負担で莫大な量の債務でも『償還できていればOK』…ただそれだけです。


2200年の地球の各国政府には、その財力が無かったというだけのことなのです。

戦時債務は、基本的には戦争遂行のための原資であって、民間資本の蓄積よりも国防という『国家の財産』に化けやすく、しかも多くが破壊されてしまうのみならず、武器として出荷された場合には、もはや民間資本としての大規模な再活用も難しい特殊な形質が災いします。よって国富の成長の原資になりにくい性質のものです。実際、戦時債務でエラい借金抱えた…の実例を後に上げます。


では、何が『良い国債』で何が『悪い国債』なのか?

国債のそもそもの働き方はどういうものか?

その結果、国富が増えるということはどういうことなのか?


…の解説と実証例を、これから第二章として述べていきたいと思っています。

今度は2015-18年くらいまでのヤマッテの国の話になります。




 ※     ※     ※

 


【補足】


重要な事なのですが「外国人が購入した国債」と「外債」は別物です。変なたとえですが、国債は銀行からの借金・外債は街金(≒やくざ)からの借金…みたいなものです。すっごく雑に言うと…


国債 ←短期は政策金利で、長期は表面金利+市場によって決定される。

    購入者は自国民・外国人を問わない(特に違いがない)

    ただし通常は自国民がメインターゲット。


外債 ←公募が基本なので、その都度、契約内容および購入者が違う。

    購入者は外国系資本。

    購入してもらうため金利が通常の国債などよりも遥かに高い。

    金利変動型や担保保証など様々な付帯条件がついていて、後のトラブルになりやすい。


…です。外債には政府が外国人向けに発行する場合もあれば、公団(政府系企業)が外国市場で起債するものもあり、多種多様で契約内容もその都度違います。自国通貨で外国人投資家に起債するものもあれば、外国市場で外国通貨建てで起債するものもあります。一例として、海外の発行体(→外国企業や外国公団、外国の地方政府など)が、日本で日本円で起債する円建て外債・「サムライ債」などのことです。


問題なのは外債の場合、いろいろとオプションが付いているということです。そうしないと買ってもらえないからですが、たとえば金利変動型公債とかで、最初の数年の金利は数%でもその後は10%に上がる…とか、「根抵当に何かくれ」とか様々な条件が付いているということです。


国債の場合のように額面価格+表面金利という程度のものとは違い、変則的な条件があったりすることも結構多いのです。実際、まさにこの金利変動型債権によってギリシア危機の時、ギリシアは国家破綻寸前まで追い詰められています。


外債は条件によっては、街金から高金利でカネ借りるようなリスクであり、無体な条件設定で苦しむ事もあるという事です。そもそも自国内の金融機関が弱く、「外国人のカネに頼って発行する政府債務」であるためにカネがないことを見透かされて、厳しい条件付けで後々苦しむ…というのが普通です。


厄介なのは、国家が傾いて債務破綻を起こしそうな時、国債は市場価格と金利で紙くず同然に成り下がる…という事ですが、外債の場合、外国人債権者が黙っておらず、国家と民間資本家との間で難しい債務交渉が発生することはよくあります。この時、外国人を邪険に扱ったり、むやみに債務一部抹消ヘアカットなど要求すれば国家の信頼に関わり、事実、後に外債を起債する時にこれまた保証金などかバカ高になったり、外債そのものに応じてもらえないという事も当然起こりえます。


ちな、日本も戦前に多額の外債を抱えていたのですが、債務不履行や債務抹消などはせず全額ちゃんと耳を揃えて返しています。とはいえフランスが最期までごねまくってこじれたのも事実で、最期の外債償還は1985年まで引っ張ったようです。


  ※     ※     ※


ここで覚えておきたいのは、通常の国債を外国人が購入している事(外国人保有分の国債)と「外債」とは別物ということです。

外国人保有の国債を「外債」とごっちゃになっているのをよく見ますが、「日本人となんら条件が変わらない」のが通常国債の外国人保有債です。

これに対して外国人専用の債権が「外債」であり、オプションもしくはプレミアムなどの「その他の条件」がいろいろくっついているというのが普通。しかも支払いで揉めれば国際問題もしくは国家デフォルトを宣言されかねない「ヤクザ系借金」みたいなものですかね(爆死


銀行からの借り入れと街金からの借り入れとの違いみたいなものです。ただしこの街金ノンバンクからの借り入れは大抵の国では実際にやっており、特に資本力の小さい(G7以外の)途上国などでは広く行われていることから、金融危機発生時には常に問題になる厄介な債権です。この辺は「ナニワ金融道国際版」みたいなものと考えれば分かりやすいかもです…(^_^;)


したくないですね、外債…(~_~;)

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