【緊急補足】国立感染症研究所の戦争〜オペレーションズ・リサーチによる新コロ邀撃戦について【世界の敗北】

【まえがき】

本来、この後には「教育バウチャー制度」について詳述を始めるべきなのですが、2020年初頭より発生したパンデミックにより人類文明破滅の危機が現実味を帯びてきました。経済への打撃がもはや無視できないほどであるばかりか、本当に大規模経済恐慌の引き金になりかねないほどです。

このコラムを書いていた時には想定もしていなかった自体です(パンデミック自体は文明の破滅要因にはなるとは思ってましたが、まさか21世紀で発生するとは…)。

そして世界経済の破綻を阻止する有効な方法はもはや金融や政策ではなく、ウイルスの根絶しかありません。パンデミックを終熄させない限り、世界経済は救われないのです。


日本はこのウイルスに中国の次に感染しはじめた最初期のグループで、同時に外国籍クルーズ船およそ4000人の集団感染者を受け入れるという絶望的な状況が突如発生し大混乱したわりには、感染者数および死傷者数がそれほど多くありません。それには、この非常に謎が多くいまだ全く理解の進んでいない未知のウイルスに対する日本政府および厚生労働省の対策があったことを知りました。

勿論、いまだ全容が判らずしかも大変混乱している状況が続いていますので、間違いもあるかと思います。それでも少し見えてきましたので、わかっている範囲で緊急にまとめて俎上することにしました。


元はノベルアッププラスという別のweb系小説サイトに投稿した内容になります。日々刻々と変化…それも劇的に悪化していく状況のため、データの実数そのものは古くて意味が無くなっているかもしれません事をお詫び致します。


 ※     ※     ※



○2020年、人類の敗北…

この文面を作成している2020年3月1日現在、世界は突然の大規模感染症によってパニックに陥っています。中国武漢に端を発するとされる、新型のコロナウイルスCOVID-19(以後、新コロ)感染病が全世界に爆発的に広まっています。

1月中旬より、武漢を中心に感染者数および死者数が倍々で増えていきました。


1/11→1/20 3人 (累計死者数暫定値)

→1/27 80人

→2/01 259人

→2/08 724人 (うち2人は中国人以外)

→2/15 1526人 (-3人)

→2/22 2356人 (-11人)

→2/29 2905人 (-73人)


…とされ、3/1現在で中国だけでも感染者数累計79,251人。重症者7,664人、死者2,835人に登っています。

数字を見ると判るように、特に2月になり、死者および感染者数が一日づつ倍々で増えていきました。武漢では一千万人都市をまるごと封鎖するという超強硬手段に出たものの極めて厳しい状況が続き、市民の恐怖がSNSで世界に拡散されていきました。ただし、3月になると死者数および重症者は横ばいになっていきます。中国国家衛生健康委員会によれば3/2日AM00:00の時点で、


累計感染者80,026人 (+疑陽性715人)

治療中の感染者数32,652人 (うち重症者7,110人)

累計治癒退院者44,462人

累計死亡者2,912人


と、一時期は死者数が百人以上になっていたのが半分以下になる等、ようやく沈静化のきざしも見えてきました。また武漢以外では爆発的な感染は発生していないとされています。全犠牲者の9割が武漢での結果です。

武漢市民は怖かったでしょうね。気の毒ですよ…(๑¯ω¯๑)


また同時期、本邦において新コロの感染が顕著になっていきました。

当初は来日および在日中国人の感染者が、次に彼らと接触したであろうと考えられた日本人が散発的に感染していった一方で、英国船籍米国籍のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」内において大規模感染が発生。寄港を許可した日本が、同船の四千人近い乗員の感染確認と隔離を行わざるを得ない状況に陥りました。新コロという未知のウイルスと、突然の大規模感染者への対処のために、この時すでに日本の医療体制は限界に達したと言われるほどでした。ちな、2020年3月7日において同船の感染者数は696名、死者6名とされています。今後も増加が予想されます。


他方、3月になると突然、中国(と日本)以外の国で爆発的な感染が始まりました。特に韓国、イタリア、イランで突如、火を吹きます。

韓国は2月半ばまでほぼ感染者がおらず、日本の感染増加を尻目に「自分たちは感染を未然に防止した」と考えていた矢先、突然、感染者が増え始めます。カルト系宗教団体から爆発的に感染が広まったとされ、テグを中心に韓国全土に急激に拡散しました。直近の新規感染者数をざっと見ただけで2月26日284人、27日505人、28日571人、29日813人、3月1日586人、2日599人…という、信じられないほどの増加率です(暫定値)。この感染爆発は新コロの特徴の一つでもあります。既に韓国全土で散発的に感染者が発見されるようになりました。


より不気味なのはイタリアとイランで、両国ともに(今日の段階で)「感染経路不明」なのです。そして新コロの特徴でもある「突然、同時多発的に発生し、しかも爆発的に増殖する」という、人々に恐怖を感じさせる広がり方を此処でも繰り返します。しかも両国とも、ヨーロッパと中東への拡散の拠点となってしまい、周辺諸国に次々と感染者が(突然、同時多発的かつ急速に)増えていっている…というのが、3月7日時点での概況です。


  ※     ※     ※


3月7日日本時間AM2:00-時点でのAFPまとめのデータは以下のようです…m(_ _)m

感染者数92カ国・地域で100,842人・死亡3,456人 (←前日6日比3,332人増・死者110人増)


・中国(除く香港・マカオ)で総感染者数80,552人・死亡3,042人 (←前日比+143人・死亡+30人)

・中国大陸以外の国と地域での総感染者数20,290人・死亡414人 (←前日比+3,189人・死者は+80人)

 →韓国 (感染6,284人・死亡42人)

 →イタリア (感染4,636人・死亡197人)

 →イラン (感染4,747人・死亡124人)

 →フランス (感染577人・死亡9人)


アジア88,389人 (死者3,101人)、欧州7,112人 (死者214人)、中東5,003人 (死者127人)、米国・カナダで194人 (死者12人)、オセアニア68人 (死者2人)、アフリカ42人、中南米・カリブ海諸国34人…


  ※     ※     ※


このコラムを書いている者としての個人的な感想として「予想不能の場所で突然感染が始まり、しかも爆発的に広まる」「感染源不明」「感染経路不明」「急激な情勢悪化のため、データの収集さえ全く追いつかない」…というのが素直な感想です。なので、各国でどういう経路でどのように広まったか…を時系列的に調べるのが現状、困難な程です。まさに新コロというウイルスによる『電撃戦』の様相で、中国戦線全滅、極東方面敗北、欧州戦線潰走中、中東地域応答なし…という人類総崩れの様相を呈しています。


((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル…


新コロは、電撃戦の要諦でもある「速やかな攻撃により、相手に物理的精神的な打撃を与えて自壊させる」と実践していると言えるでしょう。なにしろ世界中でアジア人(日本人含む)が殴られたり追い出されたりしているのですから、人類に精神的パニックを引き起こしたという意味においても新コロさんの戦い方は効果があったということでしょうね…(呆れ



 ※     ※     ※



○韓国、二度目の敗北

新コロの展開で、極めて象徴的で意義ある出来事があります。韓国の敗北です。

1月下旬から2月初旬にかけて中国武漢での多数の死者発生と、日本横浜におけるダイヤモンド・プリンセス号での船内隔離に伴う両国の大混乱を横目に、韓国は死者数はおろか、感染者数もほぼゼロでした。中国人の入国制限を(政治経済的な強い結びつきから)可能な限り抑制しつつ感染防止を行えたことは彼らにとっても自負すべきことだったようです。理由があります。


韓国は2015年、MERSコロナウイルスによりアジアで唯一、多数の死者を出した国でした(他に中国で一人感染。ただし快癒)。68歳の中東帰りの爺さんが韓国内に持ち込み、その後院内感染を経て二次・三次感染に発展。特に隔離指定された陽性患者の何人かが街中をうろつきまわって遊んだりしたために次々と被害者が発生し、感染者85人・死者36人の莫大な犠牲を出しました。韓国人にとっても相当のショックだったようで、医療体制の不備があったにしてもこれは問題が多く、正直、間抜けで極めて危険です。


Mers自体の死亡率が35%程度と極めて高く、特効薬や治療法もなく(これはコロナウイスル=風邪にはよく見られる現象)、韓国のような比較的医療保険制度の整った国においても死亡率20%に達した強力なウイルスであったため、同国はその後、急速に体制を整えて次の感染爆発に備えたようです。

その典型例が『PCR法検査』で、「すぐに見つけて、すぐに隔離する」という事を国是としたようです。正しい判断でした。実際、新コロ発生時にでも機能し、実に韓国では一日四万件もの検査が可能とされ、日本の千件とは比較にならない運用能力を発揮しました。日本より遥かに優秀でした。


ちなみに日本が韓国に比べ、この新コロ検査能力が劣っていた理由は上記の他に、日本は「水際で阻止し、国内侵入を阻止する」というやり方で多大な成果を上げており(よって新コロ以前では大流行が殆どなかった)多数揃える必要がなかった事、また長年のデフレによって人材・資材等への資金供給が行われなかった『リストラのし過ぎ』による戦力不足も大きな理由だったろうと考えられます。実際、一部の日本の左翼たち(←常に日本を陥れる発言をツイッターなどで繰り返している思考様式の人たちのこと)が「PCR法検査ガー」とか「韓国のように医療体制を整えるべき」みたいに騒いでいますが(←つまりそう言いたいだけ)、実際に日本の医療関係者のツイなどからは、



はぁ…(๑°⌓°๑)??

なんでオマエら素人が、医療現場の事、偉そうに言えんの?

ねぇねぇ、なんで??…(  ̄ー ̄)y-~~



と激しく嘲笑の的になっていました。

医療現場は左翼の脳内にあるわけではないからです。


日本の医療現場は実は常にほぼ85%以上の稼働率で、常にギリギリの現場です。また彼らの職種は医師・検査師・看護婦から救急救命医ふくめて全員が高度な専門性を必要とする人員で、簡単に代わりや増補が出来る存在ではありません。貴重な存在なのです。よって我々が思っている以上に簡単に破綻する危険性があります。大体、1%の患者数増加で破綻の危険が見えてくるそうです。なら、病院に患者が殺到し、大量に入院患者が発生すると医療現場瓦解の危険性が出てくるのです。


また今回話題のPCR法検査も高度な専門職で、おいそれとマンパワーの増強が出来るものでもなく、検査自体に時間と労力が必要でもあります。実際に、新コロが発生した地域の医療現場(北海道や大阪、愛知など)は「日本の僅かな感染者数と死者数にも関らず」疲弊しているという悲鳴をツイッターやブログなどの「現場にいる本人」もしくは「医療従事者」という専門家が常に発信しています。これらの「現在の日本においては不可能」という現実を冷徹に見極めることは重要です。


勿論、これらの増強・育成は今後の課題ではあります。同時に「現在の日本には余裕がない」という深刻な状況も事実です。将来戦力だけでなく現有予備戦力も乏しいのです。日本の深刻な問題点でした。しかしこれらの改善は、緊急時のいま現在やるべきことではありません。対新コロ戦に限られたリソースを投入するのが先であり、いまは出来る余裕がないからです。そしていま此処で敗けたら「防衛戦力の喪失」という危機的な状況に陥ります。素人で出来ることなど何もないからです。


よって充実した戦備を整えていた韓国は勝てるはずでした。

ところが韓国は今回も敗北します。PCR法検査により多数の感染者を多数検知することは出来ても、最も重要な「感染者拡大を阻止する」ことが出来なかったのです。

特に死者の激増は深刻で、同じ二週間経過後にはMersの死者数を上回り、今なお死者数が増えている有り様です。いまだ終わりが全く見えないのです。しかも感染者増加に歯止めがかからず、一向に終熄の気配が見えず医療現場が疲弊していきました。むしろよく二週間近く持ちこたえたと褒めるべきかもしれません。事実、韓国は医療現場の崩壊寸前まで追い詰められ、戦略を変えました。


もともと彼らはドライブスルーなどで簡易検査が出来る体制を取っていました。これ自体は「決して間違えていない」方法です。感染者が病院に行くよりも、防護服に身を固めた人員のいる開けた空間のドライブスルーで検知作業をするほうが医療関係者の安全が図れます。

しかし、作業にあたる人員の疲弊と防護服や医療キットの不足などから現実的でないことを認識し、「まずインターネットなどで自己申告し、その時のチェックリスト項目で症例を確認。その後、疑いのある人物が所定のドライブスルーなどで検査を受ける事前申告制」に切り替えたようです。これは「自覚症状のない保菌者」を探知できずに「野放しにする」という意味であり、日本と大差なくなりました…。


肝心なことは、新コロという謎の攻撃者を確認することは出来ても、撲滅する方法が判らないということでした。これは韓国に限ったことではありません。そして、その最前線にいた韓国の敗北こそ、人類の敗北の始まりでした。

よく整備され、人員的にも余裕を持っていた(少なくとも3月6日の時点ではまだ医療崩壊は起こしていない)G20の一員である韓国の敗北は人類にとっての大きな衝撃となります。事実、この「制御不能」という絶望的な状況が韓国だけでなく、全く同時期に地球の反対側のイタリアでも発生し始めたからです。


2月末ごろになるといよいよ全世界なパニックが発生しました。株式市場の動きがそうです。リーマンショック以来の大暴落を経験します。


もともと中国武漢などで多数の死者発生という事態があったのですが「それでも中国一国だけのこと」と考えることが出来ました。また日本も「クルーズ船内という特殊な環境」でのアウトブレイクであり、中国人が多数流入してきたはずの日本本土でも爆発的な感染拡大…特に死者数激増がなかったために、世界は「なんとかなる」と信じていたようです。


しかし韓国でのアウトブレイクと、なによりイタリアという欧州第四位の国での大量感染と多数の死者発生は「欧米先進国への本格的な広まり」と受け取られ、恐怖に耐えきれず株式市場が崩壊しました。実際、株価の動きを見てみると、2月最後の一週間でダウが3,500ドルも下落。日本の東証も2,000-円もさげ、世界の全ての市場での下落を含めれば、この一週間で日本のGDPに相当する500-600兆円が消えた計算になります。株価を見るとおよそ10%ほど下げており、取り返すのは米国市場を除けは時間が掛かりそうです。


市場のセンチメントを表す『VIX指数』も『49』にまで急上昇しました。このVIX指数は市場の混乱と先行き不安を表すとされ、数字が大きいければ大きいほど


こ、怖いがな…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル


…と感じている『市場心理の不安指数』です。通常はせいぜい15-20の間をウロウロするもので、30を超えると危険と言われています。40以上は「相当危険」です。リーマンショックに伴う世界金融危機の時に「90」、ギリシア危機の時に「48」程度とされていたので、新コロショックはギリシア破綻とその後に続く欧州全域での金融危機大発生の悪寒…くらいの強烈な恐怖だったということです。


他方、原油先物市場は大暴落し、危機前には1バレルあたり60ドル程度だったものが40ドルまで瀑下げしました。原油先物市場は「半年くらい先の石油の消費量=産業の景況感」を示す指標としても使われ、これが瀑下げということは「将来、劇的な経済活動の縮小が起こる」という極めて悪いシグナルです(ちな、急騰は「短期的な危機」・急落は「中長期的な危機」のシグナル)。



なにより実体経済が木端微塵に粉砕されました。

ちょうど春節と重なったために、中国人観光旅行客を当て込んでいた世界中のインバウンド関連の企業や航空業界が潰滅しました。まだ3月になったばかりなので春節を含む2月分の決算が出揃っていませんが、少なくともインバウント(旅行観光業)や航空業界を中心に日本だけでも数千億円規模の損害が日本だけでも出ています。


なにしろ日本は中国人の最も行きたい場所であり(←これはありがたいこと)一年間のインバウンド収入4兆円のうち、1.6兆円を叩き出す超上得意のお客さまでもありました(2019年資料)。特に春節期は搔き入れ時で、僅か一ヶ月で数千億円が稼げる一年でもっとも重要な時期です。これが直撃を受けてしまい吹っ飛んでいます。中華系のラオックスは既に店舗の一部閉鎖に追い込まれていますが、こんなのは「多数出てくる破滅の、些細な一葉」程度です。今後、旅行業・インバウンド関係・航空会社などで続々と同じような大規模リストラや倒産の話が出てくることでしょう…。


それどころか、日本の全産業に大打撃を与える可能性があります。

新コロに先立ち、2019年10月に消費税率をUPした事や、それ以前から延々と続く米中貿易問題等をうけ、前年10-12月期(2019年4Q)の実質成長率は▲1.8%、年率換算で実に▲7.1%という桁外れのマイナス率であり、このダメージを引きずった挙句の果ての今回の騒動。短期終熄でもおよそ4.5兆円程度のマイナス(実質GDPを▲0.8%押し下げ)、もし長期化するような場合には16.8兆円のマイナス(実質GDP▲3.1%押し下げ)が出るのではないかという試算(大和総研06.03.20)が出ており、しかも欧米で今後、爆発的に広まればこの数字はさらに悪化するという深刻な内容です。日本はリセッション入りは不可避(リセッションの定義は連続二四半期、つまり半年続いてマイナス成長)で、全業種において倒産や失業、就職難や生活苦などの影響が出てくる可能性があります…(TдT)



世界的に見ても深刻で、物流と生産のストップもまた大変強力な打撃となりました。一例をあげれば自動車産業がそうで、たとえば日産や現代自動車始めいくつかの関連企業では供給停止に伴う部品不足により生産調整を余儀なくされています。中国武漢は(産業の裾の広い)自動車業界の世界的一大工場地帯でもあるので生産制限や物流に重大な影響が出ます。

勿論、自動車産業だけでなく、中国国内の生産と消費も粉々に粉砕され、今後、全ての業種・全ての国でどのくらいの損害が出るのかは今後の検証課題ですが、数十兆円に及ぶと考えるべき壊滅的な状況です。


ちなみに3月上旬における速報値ではロイターの3月7日配信分の内容によれば、中国税関総署公表の2020年1-2月期の貿易統計は…

輸出▲17.2% (前年同月比)

輸入▲4% (前年同月比)


よって貿易収支は70億9000万ドルの赤字(およそ0.9兆円の赤字)、特に対米貿易は国家的な生産力の低下により、ロイターの暫定推定値で253億7000万ドル程度の黒字(前年同期は421億6000万ドル。およそ四割減)という圧倒的に厳しい状況です。生産力の激烈な劣化のためです。


また国連貿易開発会議(UNCTAD)によれば、中国の2月の部品輸出は前年比2%減。世界全体の輸出が500億ドル押し下げられたとの試算を示し、3月1日時点で操業を再開している企業割合は湖北省が44%、中国全国では62.1%程度と推定し、第1・四半期の前年比成長率は2%と、前年第4・四半期の6%から急減速すると予想しています(全てロイター配信内容)。


これらはまだ速報値、それもごく一部でしかない内容ですが、それでも「何十%もの落ち込み」の連続で、2020年1Q(1-3月期)がどれほどの損害額に達するのか全く不明です。そして現在なお進行中で、しかも全世界に新コロが広がりつつあるという絶望的な状況では、今後、実体経済および金融関係に中長期的にどれだけの損害が出るのかを想定することも難しい状況です。

つまりいまはそういう時なのです…(TдT)


  ※     ※     ※


このコラムの筆者の想定では2020年頃より、短期的には米中貿易問題に伴う物品貿易の沈滞と、それに伴う金融経済への世界的な打撃により、リーマンショック以後急激に膨れ上がった官民債務(総額は既に3京円にも及ぶとされている)問題が顕在化され、おそらく再びリーマン級の世界的経済恐慌が発生する…という予想を立てていました。


しかし、新コロのこれだけの打撃を考えると別のシナリオ…まさに新コロによる人類活動の激烈な収縮に伴う世界破綻という可能性さえ考えねばならないほどです。当初は「数週間で終わる」とされていたこの災厄ですが、長引く理由が幾つかあり、特に


・感染力が爆発的に強い(←ほぼ全人類が感染する可能性があるほど)

・潜伏期間が長い(←広まりやすい)

・特効薬がない(←所詮、風邪なので)

・治療法がない(←対処療法しかない)


という厄介な特徴連発なため、発生時期と場所が予測不能でしかも広がる時には爆発的に広がるという恐怖のウイルスです。死亡率自体はせいぜい数パーセントと言われていますが、なにしろ感染力が強いため、全人類で最悪、数千万人が死亡するかもしれないという危険性さえ出てきました。


またこの特徴のために、韓国のように戦備を整えていた国でさえ医療現場が長期戦に引きずり込まれて崩壊しました。対処方法がほとんどないという、極めて深刻な状況です。中国の武漢で多数の死者が出たのも、多数の患者が殺到したために医療現場が飽和状態となり破滅したとされています。韓国中国は発展途上国ではなく、医療体制がそれなりに整っていた国でした。これらの国も敗北したのです。人類の状況は絶望的で、もはや打つ手は無いように思えます。しかし、その時…


なんとかなるんじゃね?…(  ̄ー ̄)y-~~


…と言い出した国があります。日本です。自他ともに認める孤高の変人であり、常に右斜め上の生き方を選択する魅力的でマニアックな人たちです。今回もまた彼らは驚くべき手法をもって、治療法も対処法もない未知のウイルスに立ち向かうことにしました。「論理戦」です。


膨大な病理データを統計的に処理し、その結果から新コロの『弱点』を見つけ出して「統計上の仮説を元に」一貫した戦略でウイルスの撲滅を図るという、まさに『新コロ戦争』に対するオペレーションズ・リサーチ戦を(おそらく世界で最初に)始めたのです。それは国立感染症研究所および厚生省の知的エリートたちによる「理系の戦争」でもありました。新コロに対する唯一の特効薬、それは「知性」だったのです。


現在進行系のこの驚異的な戦略は、全体像がいまだに不明です。しかし概略を推察することは出来るようになりました。

その驚くべき戦法と可能性について、判っている範囲で速報したいと思います。


【 長くなったので後編に続く 】

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