§6-9・第六章を手短にまとめます。ホント、長くてスミマセンm(_ _)m

クラウス「もう長いのいいから、手短にまとめろ」(c.v.神谷浩史)


・・・と怒られそうなので、第六章を手短にまとめてみますm(_ _)m


 状況は2018年の下半期の日本のような状況下にあった時に債務返済するとしたらどんな感じ? ということでした。やり方はごく普通。『合法的な借金踏み倒し』で、経済成長→成長インフレ→インフレなんで通貨(=国債)の価値、下がっていく・・・を利用したものです。


 中央銀行が対GDP比100%の国債もってる(=とっても異常。前代未聞)

→ならこれ、証券化(=これで借金でなくなる)

→100年位寝かしとく→インフレで価値下がったら、全額払って終了。


 実は、たったこれだけです。しかし、これこそが『国家の債務は、持続的な成長インフレによってしか消滅しない』・・・の実際の応用例です。成長インフレによって、額面の価値が下がったのです。


 ただしインフレで価値が下がるというのは、普通は物価高になるということです。50年くらい前は月給1万円くらいでも生きていけたでしょうけど、いまは20万でも厳しい。つまり50年で『家計簿の0が一個増えた』です。20倍ですね。んで、50年前に1万円借りてても50年後、この額面の返済契約だったら、超ラクということです。当時は一ヶ月分食える金額だった額面でも、現在ではスマホ代にもならないくらいに減ってるということです。これなら返しやすい(^o^)

 だから『利子が付かない』形にして、ずーっと寝かしておけば、いずれ返せる金額になるので、その時まで待てばよい、と・・・m(_ _)m


 中央銀行は三つの意味で普通の銀行とは違う。発券銀行なので『カネはスキなだけ作り出せる』のでカネに困ることは絶対なく、利益を追求する必要もなければ利払いが欲しいわけでもない。しかも政府の政策と歩調を合わせることも出来る『金融政策意思決定機関』だからです。


 だったら中銀から引き抜こうと。なにしろ金融緩和策のせいでGDP比100%以上もの国債を抱えたなら、むしろ、コレ幸い。なにしろ中銀なら国債を引き抜いても原理的には資金不足にはならないし、利払いも本質的には不要。要するに政府の分身みたいなものでもあるから帳簿の操作でマイナスが出なければOKのはず。


 しかし同時に中銀が持っていた国債は、その利子が『通貨発行益シニョリッジ』になるので(←拙文第11話の内容)、この分がマイナス計上されてしまう。そこで、手形にこの損失分を乗っけるべき。ということは、この損失分は国債の利払い分ということになる。

 しかし利払いも、現在の超低金利をベースに考えれば良いので、負担が超軽い。また国民は消費税を毎年払うことで形の上では『毎年、額面に必要な利払い分を国が損失補填してますよ』の体裁ていさいも整った。

 はい、勝ち抜け( ゚∀゚)・∵. グハッ!!


 後始末として、ワザワザ別会社作ってソコに借金突っ込み、この別会社で証券化して『国の借金』を無かったことにする。代わりに中銀は手形の形で額面をフリーズさせて時間経過を待つ。これなら手形が不渡りださなければ中銀に大穴開くことがないので、発行紙幣への信頼が守れる。帳簿上もマイナスにはならない。んで債務整理の別会社は事実上の国策会社なので、自国が破滅しない限り、不渡りは出さない。ヤバいときには政府が臨時予算or増税で切り抜けられる。特に日本はこの余力がデカい・・・と。


 なんでこんな面倒な事をするかというと、韓国みたいに中銀が直接、通貨安定化証券のようなモノを発行すると、中銀の株式のような形になり、これが万が一、大量に売却されると中銀に大穴開いてウォンの信用下落と悪性のインフレになる可能性があるので、そのリスクを避けようとしたからです(←ちなみに韓国は現在、基本、コレやってません。アメリカに『為替条項』という不正為替操作国認定され、米国に了承なしで実施すると制裁受ける恐れがあるからです。日本などG7はサミットなどで予め『為替介入はしない』という取り決めを既に相互で結んでいます)。


 勿論本来は、市中銀行にある国債を証券化したり、政府紙幣で買い取る(←回収する)にした方が、より効果は大きいです。中央銀行と違い、利払いの他に償還時にはカネを支払わねばならないかもしれませんし、勝手に売り飛ばされて結果、長期金利が高くなったら政府の負担は増えますから。

 しかし、今の日本では既に『中銀が国債を回収しすぎて、銀行に国債がない』という、これまた異常事態なのです。というのも、国債は『利子がついてる現金』=『資産』なので、もし普通の銀行から「おい、国債、全額手形に変えろ」と内儀おかみから通達があったら、銀行は本当に現金がなくなって死んでしまいます。手形は「返済日時のあるカネ」=「証書」なので、即戦弾の現ナマにはならんわけです。おまけに日本国債は95%が日本人保有。しかも半分以上が中銀と政府関係。なら、話は超まとめやすいワケですよ。らっきーヽ(^o^)丿


 なにしろ手形なんで、内容は如何様にも出来る。政府と中銀、国策銀行でまとまるはず。外国人は究極、彼らの投資した外資の没収や資産凍結さえされなければ良いだけのこと。しかも日本のような世界の基軸通貨『円』を持ち、主要通貨と無限スワップを結び、国力も強く将来性もあるという国は、アメリカのトランプ政権がそうであるように、『本気でワガママ勝手に』振る舞い始めたら、他の国は打つ手が無くなるのも事実。強いもの勝ち。でも、これ現実^^;


 あと『行き掛けの駄賃』程度として、債務整理国策会社が証券化して現金作って、このカネを元に運用して利益を出して自分トコの社員食わせるカネに当てるべきで、どうせやるなら景気回復に一役買ってもらうということで、市場を下支えする効果のあるETFでもやらせればよい。実際には市場には動揺が走って円安や株価下落などは起きるでしょうから、その対策の一つとすれば良いと思うのです。


 ただし、絶対に必要なのは『債務整理は、経済成長するため』 ←これです。


 この決意がないと、借金からただ逃れるため・衰弱死を望んでいるだけ・・・と見られてしまう。「このままでは償還と利払いの負担に政府が耐えられなくなるから」・・・でも、もともと『民間の資産』だった『国債』を始末するということは、日本という国家の『終活』にしか思われなくなるので、そうではなく『再成長のための債務削減』というステートメントと、成長戦略を提示することは大事になると考えます。


 政府が国民の富を増加させる『(国民の)借入金』としてバラ撒いた国債を、(ある意味、政府に類する)中銀が回収した・・・は、つまり政府が撒いた借金が政府に帰ってきただけなので、その段階で始末したらよく、この時系列の差が国富として国力増強に役に立ったという意味では、まさに現代の錬金術そのものと言えるわけです。

 無論、会計上正しく処理し、頻繁に使わず、国内留保分の外国人資産には手をツケず、しかもある程度の増税という国民の犠牲を強いるので『魔法使って簡単に金塊Get』ではない。責任は果たしている。


 この錬金術の『金塊』はまさに経済成長のための金融力・産業力・技術力・国民資産という、国家国民の有形無形の資産です。この国力が残っているうちに債務を減らせば、再び容易に復活できます。単に借金返済に負われているのならば、借金精算会社を別に立てて本業の企業の方は別の社長が引き継ぐ・・・なんてのは民間企業ではよくやる話。『ガミラス帝国』のやったことは、何も新しいこともなく、悪いこともなかったということです。普通です。いやむしろ、国家破産して国内外に迷惑かけるよりも遥かにマシなのです。


  ※     ※     ※


 いずれドコの国でも債務で破綻するのは目に見えていて、国民レベルで「なんとかしなきゃ?!」と焦っているのは日本だけ・・・ということだろうと思います。他の国は・・・


他の国「・・・後で(-_-;)」


・・・と、先送りなだけですよ。逃げてるだけです。イヤですからね、悪い話しを国民に向かってするのは。

 とはいえ、全ての国が『国債』を増発することによって、国富を増やしています。民間は国債という『資産』を元手にして成長するのです。借入金がデカくなるので、より大きく商売できる・・・と考えればよいと思います。


 これが、中国が破滅しそうでしない理由です。借金が多いということは『総資産=純資産+借入金(←借金)』の結果から、総資産(←国富)がウンとデカいということです。借金したので国力がついて、逆になかなか死ねないということです。

 あとは「借金の金利払い+元本償還の負担に耐えられなくなるのがいつか?」だけになりますが、中国の場合、はたして打つ手が残っているのかどうか・・・?? 厳しくなりそうですね >( `ハ´;)ァィャ


 でも、全ての国が遅かれ早かれこうなりますよ。

 逆に言えば「日本は世界の100年先を行く国」・・・よく外国人が嘲笑半分にいうことですが、そういうことだと思います。日本は80年代に『バブル→崩壊&デフレ』という流れを世界で最初にやった国です。世界の国は日本の20-30年遅れで、さらに数十倍〜数百倍の規模でやった、というだけです。我々がさきがけというのなら、一つ、思い切った『正常化』というのを世界に先駆けてやってみるのはどーでしょ?


・・・消費増税と、ある程度のインフレで借金半額になるんなら、むしろバーゲンセールかな、と??

 多分、コレ、ある程度リファインすればイケるような気がするんですが? 本編第19話・第20話で紹介したマーチン・ウルフのアイディアだと本当に悪性のインフレ起こす必要があって、そうすると僕達の財産がかなり減っちゃいますから・・・(汗


 つまり、全ての国がいずれは破産するのだったら、最初に電撃的にやったら勝ちということですm(_ _)m

 余力が残っている間に、将来の成長のためにという目標のために債務(国債なので同時に資産)の総額を一瞬で一気に、他の国が唖然としているうちに激減させてみるのも、一番最初ならOKなのでは? ということです。


 厳しい話しをすれば、かなり近い将来、再び極めて大規模な津波を伴う大地震がおきるのは必至。避けることは絶対に出来ません。そういう日本が危急存亡ききゅうそんぼうの危機に陥った時、自らを守る非常の手として使うべきだと考えているわけです。これ以上の災厄は宇宙人の侵略以外ないでしょうし、似たようなものだと考えたら、2199年の頃の人類のように、むざむざ破滅に任せるべきではない・・・と思うのですが、皆さんは如何ですか?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る