「なぜ日本経済は絶対に破滅しないのか?」について宇宙戦艦ヤマトの世界観を使って、イヤになるほど説明する!
§5-2-1・一方その頃、日本は? 〜第二次安倍政権(2013年)以前の状況について←民主党は特に何もしなかったので主に小泉の話をば…(  ̄ー ̄)y-~~
§5-2・アベノミクスをカネだけで詳細に検討してみる〜日本は財務省によって破滅すると思いますね…(๑¯ω¯๑)
§5-2-1・一方その頃、日本は? 〜第二次安倍政権(2013年)以前の状況について←民主党は特に何もしなかったので主に小泉の話をば…(  ̄ー ̄)y-~~
では今度は、日いずる国をば、見てみましょうか?…_φ(・_・
...|д゚)チラッ
●2019年頃までの日本について 〜第二次安倍政権(2013年)以前の状況について
安倍政権五年目。だいたい2020年をむかえる頃、日本はある種の危機を迎えていた。国債の発行量が対GDP比200%を越えていたからだ。国債という国家の債務の増発が、国家経済の発展と国民の心理にも悪影響を及ぼすほどだった。いくら『国債は民間の財産』とはいいながらも、多すぎた。いや、「多すぎる」と勝手にみんなで騒いでいた。
その方がカッコイイとでも思ったのだろうか…( ・᷄д・᷅ )??
しかも騒ぎすぎたせいで、自分たちでも本気で「多すぎるのではないか?」と精神的に萎縮するようになってしまった。ミイラ取りがミイラのような雰囲気だった。何かヤレばすぐに「国のシャッキンガー」と騒いで全てをぶち壊しにした。
同時期、米国では2000兆円以上の国債(連邦政府債)を発行していたが、米国人は官民全員がほぼ全然気にもしてない事とは全く対象的なことだった。しかし「国のシャッキンガー」ではカネを使う気にならない。日本人は将来に対する漠然とした不安を抱えてしまっていたからだ。この「精神的なデフレ」〜カネの理屈ではなく「雰囲気の問題」については東大の渡辺努教授などが「長期デフレの解明」プロジェクトなどで取り上げ、世界的にも知られるようになったほどだった。
ま、正直な話、そんなの全然関係ないんだけどさ…(  ̄ー ̄)y-~~
さてさてこの当時の日本の債務には、ある二つの傾向が伺えた。1990年代から爆増したということ。そして2005年から数年の間と、2013年から数年の間に限って急激に伸びたということだった。これは、現在では以下のように解釈されていた。
※ ※ ※
【その1】1990年代から飛躍的な国債の増発は、1980年代に起こった不動産バブルの崩壊に伴う国家的損失分に匹敵する。
バブル崩壊の結果、民間(特に金融関係)が多大な債務を抱えてしまい、市場に資金を投入する余力を金融機関が失った。景気の大規模失速と経済恐慌回避の対処として、国債の増発によって民間需要を創出するのと同時に、市場に資金を供給し経済活動を下支えする必要に迫られた結果、国債が増発したということだった。奇妙な言い方だが「債務の付替え」に等しい。
筆者の当時のメモによると、80年代バブルの損失は90年代では当時のGDPのほぼ倍の560兆円ほどの損失が見込まれていた。この後、債務処理の過程で更に負担は増えたようで、日本国としての損失は(統計によりまちまちだが)大体1,200兆円にも及んだと試算されている(金融庁発表)。他方、この間に国債は350兆円→900兆円くらいに増えた。
勿論、短期国債のように「市場でカネとして使われる資産」的な存在も多額に存在しているので一概には言えないが、バブルの損失が国債の形に変わって、国民の負担となったということだった。これはバブルのような国家的損失が出た場合、結局最後は国民がツケを支払わされるという厳しい現実だった。経済恐慌になれば、無傷ではいられないのだ。
とはいえ「政府の債務は民間の債務に比べれば心配はない」というのが大方の市場関係者の認識であり、それは今も変わらない。政府債務(国債等)は究極、「国民の税金で補填する」という『無限大の担保』があるからだ。これに対し民間債務は最悪…
バブル崩壊…(:_;)
→金融機関が不良債権を抱え込んで破綻
→市場への資金供給不足
→株式市場瓦解+民間GDP激減+失業+デフレ
→自国通貨暴落+歳入不足
→政府債務破綻
…に転げ落ちる危険性さえある。民間は「飛んだら終わり」なのだ。同時に民間の多額の債務は、国力の源泉たる生産と消費の双方に打撃を与える。つまり多額の民間債務こそ国家破綻への地獄道なのだ。
無論、バブル債務は本来全額を税金投入で整理するのがベストだが(つまり大増税)、そんな戦争直後の日本国民のようなマネは、市民の反発が大きくて出来なかったのだろう。てか、普通は出来ない。なので結果としてこうなった。
良い面としては民間の債務は整理解消され、安倍政権下の大規模金融緩和によるインフレ成長策の時に自律的に多額の資本蓄積が可能になった。悪い面は債務整理に時間がかかり金融投資力を失ったためにデフレが長く続き、国内市場の成長の鈍化と国力の成長阻害が発生した事だった。国家破綻だけは免れたと言っていい。
※ ※ ※
【その2】国債の急激な増発は政府主導による政策の影響が大きい。
日本の場合、国債が急激に増えた時期がある。2005年以降の小泉政権時とそれに続く民主党時代、2012年以降の第二次安倍政権時の三回だ。つまりほぼ一貫して「増加している」と言っていいのだが、これは政策的に誘導された国債の増加で、政府の責任と言える。
最初は小泉政権時だった。この時、日本は国債増発による大規模な金融緩和策を取った。景気刺激策の一貫だった。これは正しいやり方だ。金融緩和によって通貨の供給量が増加することで(成長)インフレが発生する。これが生産力と国内消費市場を活性化させ、GDPの増強に役立つ…という理屈はこれまで述べてきたとおりだ。この時の円の大量供給によって日本円は1ドル=90円前半だったものが、120円くらいにまで下落した。これも想定通りだった。結果、輸出は大幅に伸び、確かに景気は良くなった。
ところが、やがて徐々に景気は先細りしてしまう。『金融緩和の量が少なすぎた』からだった。国内で力強いインフレ(この場合は物価高と賃金の上昇)が継続する前に金融緩和の量的不足から失速し、しかも国内市場の不完全な需要喚起のため、創造された資本のかなりの部分が海外へと流れた。『円キャリートレード』と呼ばれた為替事案だった。これに関しては少し詳しく述べ、その後の安倍政権時との政策上の違いを比較する。
○円キャリートレードとその後の経過について
金融緩和によって大量の円が低金利で市場に流れた。この時、世界の債権市場の金利は日本の金利より相対的に高かったから、日本円を海外に投資して、金利差の利ざやをお手軽に稼ぐという手法が採られた。つまり低金利の円を借りて、これをドルに変換(ドル買い円売り=円安)。そのドルを使って海外投資…これが円キャリートレードだ。この動きのために円安が劇的に進んだ。実際の金額は判然としないものの、筆者の手計算によれば、大体13-17兆円が動いたはずだ。その結果、20-25円程度の円安が発生した。
当然、この一連の金融緩和策は対外的には『輸出のための円安誘導政策』と見做され、激しい批判を浴びた。しかも『借りたカネは返さねば』ならない。海外に投資した元手は円であり、日本で金融機関などから借りた『借金』だ。日本で『円』で借りたカネをドルに換金して運用したのだから、今度は逆にドルを『円』に換金して国内の金融機関や投資家に返さねばならないということだ。これは「円買いドル売り」という「円高圧力」だった。
この結果、今度は逆に一気に円高が進んだ。2010年代には1ドル80円近辺にまで上昇し、これが輸出の減少と株価の減少・景気縮退を招いた。本来、ここまで冷え込んだのなら、さらなる一段の金融緩和によって景気浮揚を図るのが普通の国のやり方だが、日本はそうしなかった。国債の増額にビビったようだった。だらしのないことに…。なので景気は腰砕けになった。ここでも財務省を中心とした国債の管理においてはよく見られる「中途半端で遅すぎるだけでなくタマが不足し、結果、それまでの全ての成果が台無しになる」に成り下がってしまったのだった…。
この後を継いだ民主党政権は、経済力が減衰しているにもかかわらず企業活力増強・GDP増強のための明確な金融財政政策を採用することもなく、(左派的な政治色の悪影響からか)子供手当だの高校無償化だの農家の個別保証だのというポピュリズム的なバラ撒き財政に終始した。これが国債のさらなる増加を招いてしまう。特に財源不足を穴埋するためだけの「赤字国債」の増発という「良くない増発」だった。
ちな、国債には建設国債とか赤字国債とかいろいろと名称があるものの「違いなどない」。目的が違うだけで全部、同じ国債なのだ。民主党の場合の問題は、国債増発が経済成長→可処分所得の増加につながらないor繋がりにくい事に多額の投資をしたことだった。要は「皆が稼げれば」よいだけなのだ。皆が贅沢をし、趣味なんかにカネを使ってなお余りが貯金できるような生活がしたいだけなのであり、別に政府が育児負担金を恵んでくれる必要はない。
所得を上げたい…(# ゚Д゚)!
…たったこれだけであり、そのためには景気浮揚がまず第一なのだ。そもそもこういう政策予算は「景気回復による税収入の自然増+個人所得の増加」によって貧困をなくすことから始め、インフレ成長によって生じた格差は累進課税による可処分所得の再分配と公的保険・福祉年金介護の強化によって是正されるべきで、この原資となる「経済成長」のための政策実施が出来なければ、そもそも政権を奪るべきでさえないのだ。稼げてないのに貧乏人を救済しようとするのは、全員が貧乏人に転げ落ちる愚策に過ぎない。「余剰生産力を取り戻す」事が最優先なのだ。国債はこの為に使うべきであり、この目的に叶うのであれば赤字国債でも特に問題にはならない。
特に民主党は左派ポピュリズム色が強く、ケインジアン的な公共事業の大幅増額を期待した国民は多かった。実際、その効果は劇的なはずで、日本の80年代のバブル景気はその10年前に田中角栄などが強力に推進した「列島改造論」〜すなわち公共事業により中・下層階級の勤労所得の増強と好景気も可能だったはずだ。国債の正しい使い方と償還の仕方を民主党が理解していれば、だ。
しかし現実は全く逆だった。庶民対策という間違えたばら撒きではなく、労働者そのものの手取りを増強すべきだったのに…。この致命的な勘違いのため、民主はもはや二度と政権に戻れなくなってしまった。「働いて金持ちになりたい」という勤労意欲のいまだ強い日本においては「働かせてカネを稼がせる」方が「働かないで中途半端な福祉をもらう」よりマシ…と考える国民性を理解してなかったと行ってもいい。
・国債増発は結果として経済成長インフレをもたらす。この結果、税収入の自然増と民間の資本蓄積が進む。
・同時にこの過程で生じたインフレにより、国債が額面割れを起こす。
・またインフレは通貨の供給量が増える=価値が下落するということ。1個100円のパンがインフレで1個200円になったら、パン一個に対して昔は100円玉一個で済んだのが二個必要になったということだ。ならば100円の価値が(パン一個に対して)半分に下がったという事で、インフレは「通貨の価値が下落する」事だ。
・そして国債=通貨だ。「カネ出して国債を購入する=国債と通貨が等価交換された」ということだからだ(この内容、別項で詳説済み)。
・なのでインフレになれば、国債の価値=政府の負担が激減する。
【結論】つ : 国債を正しく発行し、インフレ成長で国民に富を創造し、最後は国債は消滅してなくなる…
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これが正しい成長インフレのプロセスであり、魔法でもペテンでもなんでも無い。国債という政府債務が民間でインフレに化けただけのことだからだ。民主の時には、これが全く機能しなかった。政策集団として民主は失格だった。
しかもこの時代、「不思議な事」に「日経平均株価が下がる→円高」という謎の動きが続いた時代だった。普通の国は逆だからだ。よって国力が暫減する環境下で、国債の増発だけが続くという「国家破綻の典型例」のような危険な状態が続いた。この円高にはもう一つの「可能性」として2011年の東日本大震災の影響があったのかもしれない事を記しておく。海外で資産運用していた損保などが地震保険などの支払いのために多額のドル→円へと換金したことで一気に円高が進んだのだ。2010年時には対ドルで88円前後だったものが、2011・12年には79円まで円高が進んだ理由の一つとされている。
【 この項目、次のページに続く 】
※ ※ ※
【補足】
ちなみに、「なんで日本は経済成長しないのか?」については、まずはこちらをご覧ください。
【かなり重要】日本が経済成長しない、たった一つの理由について…m(_ _)m
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885841125/episodes/16816452220386802183
国家と経済を通貨的現象として捉えるならば、これ一択です。他の全ての理由は副次的なものに過ぎません。
よって日本が経済成長をしたいのならば「まずは国家破綻を恐れること無く、日本国債の金利を上昇させること」です。経済成長とは国家破綻の爆発力を経済成長のエネルギーに変える「内燃機関」のようなものです。金利という燃料がないのならば(管理通貨制度においては特に)経済成長は望めないのです。
「日本は国家破綻を阻止するために、経済成長を諦めた…(:_;)」
…日本を通貨的現象で見れば、たったそれだけです。
我々日本人が考えねばならない究極の選択です。「国家破綻などしないから、物価高と生活苦を覚悟し、身を切る思いで債務削減と経済成長をやってのけて、後々バブル好景気を狙う」か、「皆が貧乏で慎ましく、貧富の格差もあまりないけど経済成長もせず、所得も伸びないのを甘受するか?」のどちらかしかないのです。ちな、日銀の計算では今のこの超低成長を少なくとも2035年までは続けるつもりのようです
…┌(_Д_┌ )┐
ワイは勿論、前者で「破綻なんかしねーから、インフレ覚悟で成長戦略に舵を切れ!」派です。たとえ苦しみが待っていたとしても、その先には希望があることを判っているからですが…
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