第123話 一行怪談123
ある遊園地のジェットコースターが帰ってくる時、必ず三両目の客は消えている。
柘榴の果実一つ一つが、あの子が死んだ時の顔が浮かんでいる。
観覧車を一周して帰ってきた息子は、私の背丈を追い越すほど大きくなっていた。
近所の川で釣りをすると、たまに地蔵の頭になった魚が釣れる。
縦長の瞳孔を持つ娘は、手足がちぎれても数分で新しいものが生える。
冷凍庫の膵臓のストックが少なくなっているので、街中で補充を見つけなければ。
ヨーグルトの味はどこか、あの子の脳髄の味に似ている。
今までで一番美味かった肉は、妻が流産した胎児の肉です。
姪っ子の声は年々、私が海に沈めた彼女の声に似ていっている。
甥っ子の背中には、時々の鼠の頭が複数生えている。
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