第154話 一行怪談154
私のSNSのフォロワーの大半がこの世の者ではないことを知ってしまった時、フォロワーから「これからもフォローしてくれますよね?」「フォローを外したら許さない」というDMが大量に送られてきた。
コンビニで売られている商品の中で、いろんな動物の胎児を揚げた唐揚げがあり、一番人気なのは人間の胎児のものだった。
電子レンジに食べ物を入れっぱなしだったことを思い出し、慌てて電子レンジの中から食べ物を取り出すと、食べ物には誰かの歯形がいくつも残されていた。
洗濯物を取り込むと、上着のポケットの中から乾いた人間の舌らしきものが大量に出てきた。
鼻水を噛んだティッシュをゴミ箱に捨てると、ゴミ箱の中から小さな咀嚼音が聞こえる。
息子が描いた夫の似顔絵には、額にあるはずのない目がやけに生々しく描かれている。
膨らんだ妻の腹に耳を当てると、「お前が本当の父親か?」と地の底から響くような声が聞こえてきた。
自転車の調子がおかしいのでタイヤの空気を入れると、「苦しい、もういらない」と呻く声がタイヤから聞こえてきた。
ハンドクリームを塗った手で姉に触ると、なぜか数時間だけ、姉の首は180度曲がることができる。
上司から送られてきたメールには、「今すぐ逃げ」と途中で止まった文章と共に、上司と私の後ろで手招きしている女の写真が添付されていた。
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