第101話 一行怪談101
青色の髪の老婆に「行ってらっしゃい」と声をかけられると、その場から消えてしまう。
私を虐げる家族をとうとう切り刻んでも、家族の腹から飛び出るのは長い長い髪。
「今夜はカレーよ」と台所に立つ女は、十年前に母が山に埋めた父の愛人。
妙齢の女性が今も定期的に姿を消すのは、近所の神社に祭られている子どもの神様へ母親として捧げられているともっぱらの噂だ。
教室の窓から見えるさかさまに落ち続ける少女の一人に、僕は恋をしている。
ある日を境に近所の山本さん夫婦の仲が急激に悪くなったが、巷を騒がせていた連続児童誘拐事件は治まったので、みんな見ないふり。
手足を切り落としたぐらいで発狂した親友を硫酸のプールに沈め、私は再び本当の親友を探しにスマホの電源を入れる。
映画館で上映されている映像は、私が妻を殺害する一部始終。
記憶の中の私は確かに夫を殺しているはずなのに、今日も目が覚めると笑顔の夫が「おはよう」と私にキスをする。
警告:上記の文章を読み終えるまで、決して息をしないように。
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