第105話 一行怪談105
家の台所の蛇口を盗まれて、これで十三回目だ。
動画投稿サイトで一番再生回数が多い私の動画は、撮った覚えのない睡眠中の私の様子を撮影したもの。
人気のアイドルがテレビで最新曲を披露している最中、そのアイドルが死体で見つかったという速報が入った。
実家の時計が止まる時間は、近所の山本さんの親戚が亡くなった時の時間。
「顔が痒い」と訴えていた弟の顔の皮膚が剥け、現れたのは私が殺した上司の顔。
ごみ捨ての時に気を付けることは、ごみ捨て場にいるこちらに背を向ける中年の男の挨拶に返すこと。
結婚式の写真に映る私たちは年々老けていくというのに、数十年が経っても私たちはあの頃のまま。
この時間になるといつも隣の空き家から犬が吠える声と銃声が鳴り響くが、その理由について知ろうとしてはならない。
口を開くと猫の鳴き声を出す、今年成人を迎える甥。
「風呂場の顔みたいな形のカビがいつの間にか消えていた」と両親に話したら、二人の顔が青ざめた。
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