第76話 一行怪談76
鞄の中に見たことも無いUSBが入っていたので好奇心からパソコンに挿してファイルを見てみると、ファイルにはなぜか私の実家の写真と縛られた両親の写真があり呆然としていると、次の写真にこちらを指さす手が映っていたのを見た瞬間、後ろの扉が開く音がした。
近所の薬局には「不老不死を止める薬」の売り場の棚があり、連日多くの人がその棚の前で並んでいる。
目薬を差すときは背中にある目玉にも差さないといけないため、いつも夫の手を借りている。
急に土砂降りの雨が降ってきたため慌てて家に帰ると、外に干していた洗濯物が全て乾いた状態で家の中に取り込まれていた。
「重要な臓器が破裂しても一時間後には新たに作られるので、どうやっても死ねないんです」と私の隣に座った乗客がため息をつく。
ふざけて「もういいかい」と私以外誰もいない家の中で叫んでみると、「もういいよ」と私の腹の中から返事が返ってきた。
飼っているウサギの調子が悪いので獣医に連れて行くと、ウサギの吐しゃ物の中に潰れた人間の目玉があった。
机の上に置かれた見慣れぬ箱の中身をおそるおそる覗くと、「サプライズ!」というメッセージカードを咥えさせられた見知らぬ男の生首が入っており、いたずら好きの妻の仕業かと溜め息をついた後、この首をどう処分しようかと頭を悩ませた。
婚約者に婚約を破棄したいことを伝えると、「よかった、これであなたの後ろの女から嫌がらせを受けずに済む」と今まで見たことがないほどの笑顔になった。
午前二時にトイレから水が流れる音がしても、決して中を覗かないでください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます