第18明「晴華さんとコケッティ君」【晴朝夜】

朝乃「...デジタルゲームですか?」


晴華「そうそう。前回ラジオで放送したん

   だけど、その時ゲームの話題になって。」


朝乃「あぁ、アナログゲームの...」


 何時もは晴華さん一人でラジオをしてるんだけど、その時はかの有名な某声優さんとのコラボ回で特に盛り上がった話だ。

   

晴華「そうそれ!!、人生一度で良いから、自分の

   ゲームを作ってみたいんだよねって話に

   なって」


晴華「向こうは、アナログゲームの話だと

   思ってたんだけど 実は私デジタルの

   ゲームを作ってみたいの」


朝乃「デジタルのゲームですか...。」


朝乃(あれって結構時間掛かるんだよね。

   私も一度挑戦したけど、一人では無理...)


晴華「そう、キャラもちゃんと考えたん

   だよ。」


晴華「これ見て、コケッティ君。」


朝乃「絵、うまっ」


 そう言って晴華さんが出したスケッチブックの中には黒いシルクハットを被った白い兎の可愛いキャラクターがいた。


晴華「舞台は魔法学校で、皆で魔法を覚えて

   行けたら良いなって」


晴華「でもシナリオとか全然決まってなくて...」


朝乃「このコケッティ君にですか?」


朝乃(プログラミングなら力になれるけど...

まさかのシナリオ。)


晴華「そう。私プログラミングは出来るん

   だけど、そういうのには疎くて...」


朝乃「普通逆では...」


晴華「昔お父さんと一緒にやったのかなー

   って。記憶はないんだけど、やれる事は

   やれるからそうなのかなって」


晴華「プログラミングは英語とタイピングが

   出来ればなんとかなるよ」


晴華「後は似たサイトから引用するだけ。」


朝乃(なんか、この兎段々晴華さんに見えて

  きたわね...。)


朝乃「その耳の穴、ハートですけど傷って

   事にして。コンプレックスって事に

   しませんか?」


朝乃(私達の白い毛みたいに。)


朝乃「晴華さんの白い髪みたいにそれを

   チャームポイントとして可愛い?って

   感じでそれを前面に出すんです」


晴華「良いね。ただのハートだけじゃつまん

   ないもんね」


晴華「そういうストーリー待ってました!!」


と早速アプリに打ち込む晴華さん。


コケッティ君

『僕、コケッティ君。この耳の傷ハートマークに見えるでしょ?この耳は僕のチャームポイントなんだ』


朝乃(仕事が早い...!!、というか耳動いてるし

  なんという技術力...!!ライブ2D化も出来るの

  か...!!)


晴華「声とか入れても面白そうだよね」


と機械のボイスを入れる。


コケッティ君

『好きなのは人参、のいっぱい入ったシチュー♡人参だけだとちょっときついものがあるよね』


朝乃「今時...!!」


 ハートや嬉しそうな顔、照れ顔などもうその時点で楽しそうでやってみたいなと思った。


晴華「ストーリーどうしようかなぁって」


 という晴華さんの手元には人参を持ったコケッティ君がぽこぽこ悪い木の魔物を倒してる光景が見える。


晴華「普通のRPGじゃつまらないし、植物

   育成とかもしてみたよ」


 最終的に木の精と友達になってその素材を使って野菜畑を作るコケッティ君。


朝乃「もう此処までやってるなら配信

   出来ますよ!!というか一人でやったん

   ですかこれ!?!?」


朝乃「寧ろなんで、ストーリーだけ出来ないん

   ですか」


コケッティ君

『僕の耳ばっかり触って、君はけもみみフェチなのかい??胸毛とかも気持ちいいから触ってごらんよ』


コケッティ君

『もうっどこ触ってるの、、えっち///!!、、』


朝乃「いや、もうシナリオいらないのでは??」


朝乃(普通にホーム画面だけでも楽しいし)


晴華「正直これだけじゃ面白くないよね。」


朝乃「いや、充分面白いですけど」


晴華「もっとこう良い意味でプレイヤーの

   期待を裏切らないと」


朝乃「”こういうので良いんだよ”も

   ありますし...」


晴華「そりゃ作る時には拘ったけど、これだけ

   じゃ盛り上がらないよー...、」


コケッティ君『いえーい、見てるぅ??』


コケッティ君

『え??急に声を掛けて来てびっくりしたって?ゲームのキャラがいきなり声を掛けてくれたのにビックリした?』


朝乃「えっ」


コケッティ君『朝乃ちゃんって言うんだ。可愛いね、僕とお喋りしようよ』


朝乃「いや、クオリティ」


晴華「人口AIを搭載してるんだよ。たまに

   面白い事言うの」


晴華「朝乃ちゃんに貸すから色々教えて

   あげてね」


コケッティ君『教えて教えて♡』


コケッティ君『君の好きな人は誰??』


朝乃「これ、好きな人居ないとき困ります

よね...。私にはいますけど、ゲームの

   キャラとかにしちゃいがちですよね」


コケッティ君『ゲーム??なにそれ』


朝乃「君達の世界だよ」


コケッティ君『じゃぁ僕からしたら君達は現実の世界にいるってこと??』


朝乃「何この賢いAI...」


晴華「朝乃ちゃんには好きな人居るでしょ??」


A「橘晴華」

B「橘麗夜」


Aの場合


朝乃「晴華s」


晴華「橘、麗夜だよー」


コケッティ君『まさかの三角関係!!、よっ

       罪な女!!そういうときはお互い

       バレないよう浮気するんだよ』


朝乃「浮気を推奨するな!!」



Bの場合


朝乃「橘、麗夜」


コケッティ君『お母さんと同じ苗字だね。

       君はお母さんのなんなの??』


朝乃「めんどくさい子供みたいになってる!!」



 しょうがないので家に持ち帰るけど、それにしても凄いクオリティだったな。特に自動AIが凄い


 晴華さんきっとプログラマーの道に行ったら多分引っ張りだこだと思うけど...まぁ、モデ

ルの道と違って地味だからなぁ...。


朝乃(あの人、本当になんでも出来るよね...)


ママ「なにそれ」


朝乃「晴華さんが作ったんだって。

   コケッティ君」


コケッティ君『その人が君のママ?』


コケッティ君『ママさん、こんにちは』


ママ「あら、これはご丁寧にどうも

   こんにちは」


コケッティ君『素敵な奥様ですね。』


ママ「あら、よく出来た兎さんね。」


朝乃「これかなりAI進んでるよね。上下関係を

   理解出来るなんて」


朝乃「それにしても出来すぎてる...」


朝乃「晴華さん、もしかして遠隔操作で文字

   入れたりしてませんか?」


コケッティ君

『言ってる意味が分からないよ』


朝乃「うーん、晴華さんが好きなのは」


コケッティ君『ママが好きなのはパンケーキ

       だね』


朝乃「なんでそこまで知ってるの??晴華さんの

   個人情報を入れるつもり?ゲームに

   なったら多分皆晴華さんの事聞くよ?」


コケッティ君『それはちょっと困るなぁ』


朝乃「晴華さん」


コケッティ君『どうして分かったの?』


朝乃「いや、普通にAIの技術高すぎ...」


コケッティ君

『でもこうやってでないと朝乃ちゃんと

 まともにお話出来なかったから』


コケッティ君

『最近忙しいって言ったでしょ?

 たまにはこうやってゲームの世界に

 入りたいんだよ』


コケッティ君

『でもちゃんとゲームとして完成させたいから今日は此処まで、コケッティ君にちゃんと教えてあげてね。』


※スライド


 そして、コケッティ君をプレイしてから数週間後...。


晴華「朝乃ちゃんのお陰で、万バズだよ〜」


朝乃「ただ新規プレイしただけですけどね。」


コケッティ君『朝乃ちゃんがお母さんの事全部教えてくれたよ。僕お母さんのファンになっちゃいそう♡お母さんの好きなとことかもうあれもこれも全部』


朝乃「プライバシー!!!」


※キャプション


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