第2明「晴華ちゃん...?」【晴朝】
朝乃「最近握手会で会った子の事が気に
なってて」
朝乃「壁紙にしてみたんだ。私達と同い年
の子」
友達「そうなんだ。アイドルとか良いよね」
友達「朝乃は男性ユニットグループとかに
興味ないの?」
朝乃「んー、別に今はないかなぁ。そのうち
お父さんと似た人が居れば好きになる
かもしれないけど」
朝乃「っとそろそろ時間だ」
教員「皆席に付いて。今日は新しい転校生を
紹介します」
朝乃(新しい転校生??)
と席につくと今どき珍しい転校生がやってきた。
朝乃(...此処芸能学科もあるから顔が良い子が
多いのよね。でも中途採用なんて
珍しい)
晴華「本日からお世話になります。橘晴華
(たちばな せいか)です」
朝乃「ふぅぁ、、」
朝乃(せ、晴華ちゃん!?!?、、)
晴華「分からない事も多いと思いますが、
学校の事を色々教えて頂けると
大変助かります。」
朝乃(それにしても綺麗だなぁ...。このクラスも
綺麗な人が多いけど、それでも一段と
目立つ魅力がある)
朝乃(とまぁ、私は普通の高校生だから関係
ないと思うけど...)
と眩しい彼女の笑顔を見ながら半年間ひっそりと彼女のファンをしていた。
朝乃(また同じクラスとか運命かな。まぁ、
厄介オタクじゃないからあんまり近づか
ないけど)
朝乃(同じクラスってだけで幸せよね。)
朝乃(1年からはいってるけど、運動も勉強も
出来るし皆晴華ちゃんに夢中だ)
こんな陰キャでも普通に話掛けてくれるし、もうそれだけで充分だった。
あの事件に遭うまでは...
※キャプション
明日までに提出しなきゃいけない用紙を忘れて、急いで取りに行くと誰かが門を潜り抜けようとしていた。
朝乃(あの目立つ髪は、晴華ちゃん)
朝乃(これは晴華ちゃんと話す絶好の
チャンス!!)
朝乃「晴華様、」
朝乃「こんな所で何してるんですか?」
晴華さん「...何だ、人か。」
晴華さん「それに私は"晴華ではない"」
晴華さん「貴様こそ何者だ」
朝乃「えーっ...。同じクラスの...篠崎朝乃
(しのざき あさの)です。」
晴華さん?「そんな事より1−Aに行きたい。
1−Aはどこだ?」
朝乃「えっと...なんで1年生なんですか」
晴華さん?「お嬢様がどうしても欲しい物が
あるらしい。誰かの盗...ではなく、」
晴華さん?「雪音お嬢様の...ノートだ」
朝乃「1−Aで何するんですか」
晴華さん?「欲しい物があると言っただろう。
何度言えば分かる」
晴華さん?「私の時間は貴様よりずっと
貴重なんだ」
と門を飛び越える晴華さん。
朝乃(超アグレッシブ...)
朝乃「いや、職員さんに言えば...」
と話してるともうその頃には偽晴華ちゃんは身を乗り出して校内の方へ行ってしまっていた...。
朝乃「さっきの晴華ちゃんは何だったん
だろう...」
と用紙をとって帰っているとチヨ、チヨという声が上から聞こえる。雀の雛だ。
上を見上げると、木の上で雛鳥を元に戻そうとする晴華ちゃんがいた
朝乃「下着、、見えちゃってますからっ!!、、」
晴華さん?「...あと少しが届かん」
晴華さん?
「そこの女子高生、見ていないで助けろ。」
と心なしか目が釣り上がってる晴華さんが言う。あー、さっきの偽晴華さんの方か
朝乃「良いですけど...」
朝乃(普段と全く口調が違うというか...)
と目を瞑り、なんとか晴華さんの下着を見まいと後ろ足を押す私。
晴華さん?「ふぅ...」
と軽々木から降りてくる"晴華さんじゃない"誰か。
朝乃「そのまま帰るんですか...?」
晴華さん?
「...さっきから犬のようにキャンキャンと
鳴き喚きおって。私がどうしようが
貴様には関係あるまい。」
朝乃「犬のように!?!?」
『犬のように』、は私にとって禁句なのに
朝乃「貴女こそ何様のつもり!?」
朝乃「晴華さんそっくりの格好して。
名誉毀損(めいよきそん)の罪で
訴えるわよ!!」
誰か「名誉毀損の罪...」
誰か
「...お嬢様の許可が無ければ応える義理もない」
なんでさっきからこの人は上から目線なのだろう。
朝乃(助けられたのだから、ありがとうの
一つくらい言いなさいよね。)
それくらい本当に"彼女"と私の第一印象は最悪だった。
※キャプション
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