第7品「夢と魔法と星の国」【なみじゅり】
デイズニー当日。樹理と待ち合わせの場所で
待つ
今日は髪を降ろした状態で化粧もして来た。周りがそうだし、知ってるなら使わないと損やから
奈実樹(...ちょっと照れるな。)
奈実樹(まぁ、こういう時ぐらいしかお洒落
する機会もないしな)
樹理「お待たせ」
樹理「今日は気合入ってるね」
奈実樹「デイズニーで遊ぶならそういうのも
ありやと思ってな」
樹理「マミー達はホテルに居るから、何時でも
来て良いよだって」
奈実樹「もう泊まっとるんか」
樹理「デートの邪魔しないでって言って
あるから」
樹理「今日のナミはネイルもしててお洒落
だね」
奈実樹「そこに気付くとは流石やな」
樹理「料理中はネイルとかも出来ないからね」
奈実樹「だから水のりで固めといた」
奈実樹「...たまにはお洒落するのも良いと
思ってな」
樹理「そんな感じでいつもいれば良いのに」
奈実樹「うちにお洒落なんて似合わんやろ」
樹理「そんな事ないよ。本気度が伝わるし」
樹理「ナミも女の子なんだね」
奈実樹「樹理には勝てんよ」
奈実樹「というかなんか言い方がおっさん
くさいな...」
樹理「好きな人がお洒落してきてテンパ
ってる。」
樹理「お洒落すると雰囲気が変わるからね」
樹理「今日は私がエスコートするから」
奈実樹「樹理は何がしたい??」
樹理「じゃぁまず耳を買って来ようかな」
奈実樹「あー、デイズニー行く人がよく
付けとる奴」
樹理「今回は私が奢るよ」
樹理「お小遣いいっぱい貰ってきたから」
奈実樹「なんか恥ずいな」
樹理「星の国だから大丈夫」
樹理「よく似合ってるよ。可愛い」
奈実樹「うちに可愛いのなんて似合う
やろうか」
樹理「逆に和だと此処では目立つよ」
樹理「自分が星の国の住人になったみたいに
はしゃぎ回るの。今日の主役は私達」
奈実樹「こういうのって最後にどうすれば
良いんやろうな」
とケモ耳を見て思う。飾るのもどうかと思うし最終的には机の中か
奈実樹「キャラメルポップコーンが手作りで
食べれるんか」
樹理「ポップコーンの容器も星の国仕様で
食べ終わった後でも小物入れとして
使えるよ」
奈実樹「デザインも秀逸やし凄いな」
※スライド
奈実樹「何のアトラクション乗ろうか」
樹理「エリアルのアトラクション行こうよ」
入ってみると洞窟の水の中で人が頑張って作ってるんだなぁと思う程凝っていた。すると、ざばっと貝殻の中から人魚姫が出てきて
付いてきてとCGの人魚姫が勢いよく周りを泳ぎ回る。
樹理「あっ、人魚姫っ!!、、」
奈実樹(本当に好きなんやな)
樹理「人魚姫みたいに上手に泳ぎたいと
思って。泳ぐのが上手くなったん
だよ」
樹理「一回でも良いから人魚みたいに泳いで
みたいよね」
と大きな船に乗ってゆったりと前に進んでく。アニメと現実を掛け合わせた大人でも楽しめるアトラクション
奈実樹「入場料払っただけでアトラクションが
無料で出来るんやな」
奈実樹「他の国(遊園地)は遊び代が
いるのに」
奈実樹「星の国は凄いな。」
樹理「まぁ人気の国だからね」
奈実樹「樹理は人魚姫のどこが好きなんや?」
樹理「まず見た目が派手やかなのと自信を
持ってるとこ」
樹理「それと綺麗な赤毛の髪型が良いよね。
歌も上手いし」
樹理「人魚ってだけで夢がある」
樹理「その頃泳げなかったから人魚姫の
エリアルに憧れたんだ」
樹理「私は臆病だったから。コミュニケー
ション能力があって、自信満々な
人魚姫って良いなって」
樹理もうちと同じように泳げないようにしてしまったことを気にしていたのだろうか。うちの心配が逆に迷惑を掛けたかもしれん
奈実樹「うちが人魚姫の王子様だったら良かった
のにな」
樹理「別にナミは他の人になる必要はないよ。
王子様である必要はない。私は"ナミ"
っていう人間性に惚れたんだから」
樹理「そういう所や、気遣ってくれる優しい
気配りが出来る所も大好き」
と私の手をとって笑う樹理。
奈実樹「樹理はほんとめんこいよな」
樹理「何急に」
奈実樹「思ったことを口にしただけや。特に
深い意味はあらへん」
奈実樹「それよりおすすめのお土産とか
あるか」
樹理「えぇっとね。私のおすすめはこれ」
奈実樹「白いトリュフか??」
樹理「中にドライ苺の入ったホワイトチョコ
レート。これがほんとに美味しいんだよ」
奈実樹「樹理がそこまで言うならおかん達に
買ってくか」
樹理「じゃぁ私達の分買ってく」
奈実樹「星の国は甘いものが多いんやな」
そうして昔ながらの小さい屋台で売っていたチュロスを食べながら言う。
樹理「こうやってみるとカップル向けの物が
多いよね」
奈実樹「そういう所やからな」
奈実樹「お揃いにするか??」
樹理「ナミは私と居て、緊張しないの??」
奈実樹「なんで樹理に緊張するんや」
樹理「私だって緊張してるから」
樹理「ナミといるの」
奈実樹「...急に恥ずかしいこと言わんといて」
樹理「カップル限定のパフェだって」
樹理「同性でも可って書いてあるけど」
奈実樹「食べたいんか??」
樹理「いや、ナミが好きそうだなぁって」
樹理「二人なら丁度食べられるし」
樹理「あーん、とかしてみたい...。」
奈実樹「あれは子供がやるような物で...
うちらがやるような物やないぞ」
樹理「でも他のカップルの人達もしてるよ」
と見ると星の国の影響かあーんして食べさせてる人がおる。仲良く2つしてハート型のストローになんか悪意を感じるんやが...
奈実樹(友達とふざけ合って、食べる分には
問題ないな)
奈実樹(樹理の両親に見られてたら最悪
やけど、お二人はお土産コーナー
見てると思うし)
奈実樹「カップルで一つ」
奈実樹「この...2人の甘酸っぱい♡愛を育む
特盛ストロベリーを」
奈実樹(なんか名前が星の国やな...。)
星の店員「では、お互いにキスして下さい」
奈実樹「キスせなあかんのか!?!?」
星の店員「此方、カップル向けお客様専用の
特別ルールとなっております
ので...」
奈実樹(まぁ、えぇやろ...。)
奈実樹「樹理、こっち向け」
樹理「えっ、、」
奈実樹「なんで照れてんねん。キスしにくい
やろ」
奈実樹「うちらは恋人同士やぞ。...普通にする
よなぁ??」
と手を当てて樹理の頬にキスする。
樹理「うん...///、」
奈実樹(頬やろ、、なんでそんな照れた顔
しとるねん...!!)
奈実樹「うちら仲良し。」
奈実樹「樹理もはよキスしてな。いつも
しとるやろ」
樹理「...うん、」
と軽くキスする樹理。
店員「確認しました。暫くお待ち下さい」
奈実樹「...雰囲気も何も無いキスやったな。」
樹理「まぁ店員さんも忙しいからね」
樹理「はい、あーん♡」
奈実樹「....食べるけど」
奈実樹「あのままキスすると思ったか」
樹理「なんかポッキーゲームみたい」
奈実樹「ヘタレですまんかったな。こんな所で
するのは雰囲気もなにもないしな」
樹理「ある意味公認で出来る場所だけどね。」
と二人で一緒にパフェを食べる。
樹理「もっと落ち着いた場所でするのが良い
よね」
奈実樹「うちもパフェ食べたかったから
えぇで」
樹理「今日は付き合ってくれてありがとね」
奈実樹「まだパレードがあるやろ」
樹理「うん。そろそろ始まる」
と、遠くから大きな山車(だし)が近付いてくる。デイズニーのキャラクターが笑顔で皆に手を振りながらパレードを練り歩く
奈実樹("星の国"、か...)
※スライド
樹理「凄かったね。」
終わりかけの夜はパレードを見ながらホテルに戻る。キラキラと輝いてて凄いなぁと素人ながらに思う
奈実樹「樹理。」
樹理「なに」
奈実樹「...。」
奈実樹「うちも樹理のこと好きや。」
奈実樹「かわいいし、器用で手も綺麗だし
うちとは違って美人や」
奈実樹「そんなうちでもずっと側に居てくれる
か」
樹理「....、」
樹理「っ、、」
樹理「勿論だよっ、私もナミのことが大好き
だから」
と思いっきり飛んで来てハグする樹理。
奈実樹「...なんかごめんな。こんな感じで」
奈実樹「ずっと渡したいと思ってた結婚指輪
付けてみるか??」
奈実樹「樹理に似合うと思ってな」
奈実樹「旅館のお金を貯めて買ったんや」
と、そこにはアクアマリンの付いた指輪を樹理に渡す。
樹理「アクアマリン、高いのに...」
奈実樹「今までその分なんか色々貰っとる
やろ」
奈実樹「正直そういうのは樹理に似合うと
思うんやけどな」
奈実樹「どうや、気に入ったか??」
樹理「うん、気に入った。ナミがくれた物
だもん大切にするよ」
奈実樹「そうか、」
※スライド
樹理「なんというか、何したい...??」
樹理「...テレビでも見る??」
奈実樹「そんな雰囲気作るな」
樹理パパ「一線超えたのか...??」
奈実樹「普通に告白しただけです」
奈実樹「好きだって」
樹理ママ「あら、奈実樹さんなら安心して
任せられるわ」
樹理ママ「これはジャパニーズ御赤飯ね。」
樹理ママ「ずっと一緒に居たいって言ってた
ものね。樹理」
樹理ママ「大事にするのよ」
奈実樹「受け入れ早っ」
奈実樹「良いんですか、娘さんがうち
なんかと」
樹理ママ「"うちなんか"って言わない。貴女なら
樹理を任せられるって算段よ」
樹理ママ「自分を蔑ろにしては駄目。」
樹理ママ「もっと自分に自信をもちなさい。
うちの娘のものになるなら」
奈実樹「はぁ...」
樹理ママ「毎晩聞かされたわ。奈実樹さんの
何処が好きか、何が好きか相談
されて...この子も大人になったのね」
樹理パパ「奈実樹さんが望むなら、、
俺は...!!、、」
樹理パパ「他の男なら怒ってたけど、奈実樹
さんは命の恩人だから怒れや
しないじゃないか」
樹理「ダディー...泣かないで」
樹理パパ「うぅぅ、、」
奈実樹「結婚するとまでは言ってないぞ」
樹理ママ「あら、結婚しないの??」
奈実樹「そりゃ...いずれはすると思いますが...」
奈実樹「まだ早すぎる、、せめて大学
行ってからやな。」
樹理ママ「そうやって先延ばしにしてると
幸せ逃げていっちゃうぞー...」
※キャプション
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