第5明「イジメと解決策」【晴朝】
晴華「ゆっきー!!私、今日はゆっきーと
学校行けて凄く幸せだよーっ///」
徐ろに背後から彼女に近づく晴華ちゃんを見ていると、古池様をぎゅーっと抱きしめる。
よっぽど好きなのか気持ちよさそうな顔で古池様にくっついていた
朝乃(あの日からただならぬ関係だと思ってた
けど...、)
朝乃(そんな事より。推しの嬉しそうな顔、
尊(とう)と過ぎか...??)
古池様
「普通に驚きますので、急に抱きつかないで
下さい...。モデルのお仕事は順調なの
ですか?」
晴華「うん、やりがいがあるお仕事だから
ねー。でも今日はゆっきーと久しぶりに
思いっきり遊びたいなー?」
晴華「...駄目、かな?」
古池「良いですよ。...勿論構いません。
と、おっしゃっても屋敷で毎日
顔を合わせていますが」
朝乃(毎日。毎日晴華ちゃんと顔合わせて
るの!?!?)
朝乃(なにそのモデルみたいな生活!!)
晴華「それとこれとは話しが別だよー♥」
柚夏「...古池さん」
朝乃(神が古池様に話しかけてる。)
古池「何か御用でしょうか?」
晴華「何か険悪なムードだねー?...二人とも、
喧嘩は駄目だよー?」
そう言いながら神の鼻に人差し指を軽く押し付ける晴華ちゃん。私も一回で良いからされてみたい、殺到する自信ある。
モデルさん
「むっとした表情だねー?ご機嫌斜めかな?
柚ちゃん」
そして神の耳元で何か言ってる天使。
ASMRだ。
柚夏「っ...、分かりました、、先輩。だから
もう、いい加減っ////、耳元から離れて
下さるとありがたいのですが...。」
柚夏「人目もありますし...」
そして、神は耳元にあったモデルさんの手を軽く押しのける。
朝乃(晴華さんに照れてる1年生面白いな...)
晴華「あははっ、柚ちゃんはクールだねー?。
...でも、顔は真っ赤だよ?」
柚夏
「...私の負けですから、...もう、勘弁して下さい...。"お二人の邪魔"をしてすみませんでした...。」
柚夏「知りたかったのはそれだけなので、
...じゃぁ」
柚夏「...あ」
流雨「....。」
朝乃「寝とる」
柚夏「あぁ...えーと...朝乃先輩?...ですよね?」
朝乃「うん。合ってるよ。静谷さんには中々
覚えてもらえないから」
朝乃「最近覚えにくい名前なのかなって
思い始めてたんだよね。」
柚夏「"可愛い名前"だと思います。」
朝乃(イケメンは言う台詞も格好良いな)
柚夏「ところで、私に何か用ですか...?」
朝乃「晴華様と普通にお話出来るのが羨ましく
て...。参考に何話してたのか
聞いても良い?」
柚夏「...2人の秘密なんだそうです。
すみません」
朝乃「...まぁ、そうよね。いいの、いいの。
ただ、仲が良さそうに話してたから」
朝乃「羨ましいなって思って」
朝乃「どういう話をしたら晴華様は
喜んでくれるのかなって....」
流雨「ご飯を買って、教室に帰ろうとしたら
捕まった...。」
朝乃「1人より二人で食べた方が楽しい
じゃない」
流雨「陽キャの考え方...。」
柚夏「あぁ、良いよ。誘われたら断りづらい
もんね」
柚夏「...先輩ー」
モデルさん「ん?なーに?柚ちゃんっ」
朝乃「へ...?あっ!!!ちょっ///!!
なっ...な、なっ///!!!」
朝乃「まだ上手に話せないんだからっ!!」
柚夏「これから話せば良いじゃないですか」
柚夏「あ、朝乃先輩が晴華さんと
もっと仲良く...」
柚夏「いわゆる『親密な関係』を築き
たいそうです。」
朝乃「二段階活用してますが!?!?」
晴華「朝乃ちゃんのえっちー...///」
朝乃「えっち///!?!?!?私が!?!?、、」
朝乃(えっちなのは晴華ちゃんの方では!?!?)
朝乃「いや、でもそんな推しの前で
気持ち悪い動作はしてない
はず、、確かに推してる時の
私は気持ち悪いかもしれないけれど」
朝乃「え??気持ち悪かった!?!?
辛いんだけど、、」
柚夏「本人の前でヘタらないで下さい」
朝乃「だってっ、、」
晴華「朝乃ちゃんは気持ち悪くない
よ。いつも応援してくれてるし、
本当にありがたいと思ってるよ」
晴華「そうやって人を本気で応援できる
人って凄い素敵だと思う」
晴華「ありがとう♡」
朝乃「あっ////、、、(絶命」
柚夏「私達は此処でご飯食べてるので、
頑張って下さいね。」
朝乃(神ぃぃーーー...!!、、)
晴華「私も、朝乃ちゃんとずっと
お話しかったの。今日の授業凄い
楽しかったねー♥」
朝乃「...一緒にお絵描き出来て、私も、
幸せです////せ、晴華ちゃ、様...///」
晴華「晴華で良いよー?私も朝乃ちゃんって
呼んでるもん」
朝乃「呼び捨てはちょっと難しいので、、
...せ、...『晴華さん』で...////」
晴華「凄い緊張してるねぇー?、朝乃ちゃん。
もっと、リラックスー♪、リラックス
ー♪」
柚夏「は???昼食お握り一個!?!?、、」
朝乃「あぁ、静谷さんは毎回そうなんだよ。
鮪のお握り中毒みたい。よくそれで
足りるよね」
柚夏「流石にそれは...そのうち倒れるよ。
...ほら、私のあげるから」
流雨「...!。...美味しい。(もぐもぐ」
朝乃「二人ってすごい仲良いんだね」
朝乃(間接キスが当たり前の世界...。)
柚夏「そうですかね...?仲の良い友達
とお弁当を分け合うのは
普通じゃないですか?」
柚夏「お弁当を忘れて来た子におかずを
あげるみたいな...。そんな感じで」
朝乃(柚夏さんのお弁当凄い美味しそう
だなー)
朝乃「...それはそうなんだけど。...うーん、
そうだね。『仲良くて、微笑ましいと
思った』って方が良いかも」
朝乃「私もそれだけ仲良く出来る友達が
居たらなって」
晴華「朝乃ちゃんもしたいの?」
朝乃「間接キスを!?!?///、、、
晴華さんとっ///!?!?、、」
柚夏「黙ってたのに、、」
晴華「そんなに遠慮しなくっても良いん
じゃないかな。」
朝乃(間接キスを!?!?)
晴華「それに柚ちゃんのお料理凄く美味し
そうだもんー。私も少し食べて
みたいなー。ね?」
柚夏「あ、良かったら先輩もどうぞ。」
晴華「良いの?わー、すっごい!!綺麗な色
だねー。」
晴華「...鰹に昆布..それと薄いお醤油。
自家製かな、みりんに...あっ、
蜂蜜も入ってるんだねー」
柚夏「凄い...。見ただけでですか?
...全部正解です...。」
晴華「あははー、流石に見た目だけでは
難しいかなー。良い匂いがしたから
〜。...はいっ、朝乃ちゃんっ♪」
朝乃「...ッせ、晴華さん//?!こ///、...これ///?」
朝乃「晴華さんが作ったお弁当っ...!!
(本人が作ったのか知らないけど」
晴華「皆で食べた方が美味しいもんね?」
晴華「はい、朝乃ちゃんっ、あーん♥
...あ、もしかして卵嫌いだった..?」
朝乃「いやっ!!...そんなことないですっ!!逆に、
好きすぎて困るくらい、好きです...////!!」
朝乃「....顔ッ///!!今、絶対っ赤いから
っ///!!.....///きゃーー、、」
柚夏「先輩方の方が仲が良いようで羨ましい
限りです...。あっ、それとお味は
いかがでしたか?」
朝乃「...味?!味???え、っと...、....どうだった
かしら」
晴華「柚ちゃんー?反応が面白いからって
朝乃ちゃんをそんなに苛めたら
駄目だよ」
晴華「でも、本当に柚ちゃんの卵焼き美味し
かったねー。」
晴華「もう少しお代わりしちゃいたいくらい
だもんー。山盛りの卵焼きおむすび
唐揚げパーティとかしたら楽しそう」
柚夏「そういうのも楽しそうですね。作るのは
大変そうですけど」
柚夏「"日本食"って感じで」
晴華「ふふ。柚、料理人!!今まで私が食べた中
でも特段 美味しかったもん。
良かったら作り方、教わりたいなー。」
柚夏「いえ、私なんて全然...。まだまだ見習い
ですから...。あ、でもレシピでしたら
書いてから明日(あす)にでもお渡し...」
朝乃「....そうだわッ!!奈実姉ぇの卵焼きの味に
そっくりなのっ!!この味。」
柚夏「....そ、...そうなんですか?」
朝乃「凄く美味しい。個人的にはもうちょっと
濃いほうが好みだけど」
晴華「朝乃ちゃんも 柚ちゃんの卵焼き
美味しかったもんねー?」
朝乃「...はいっ///!!」
晴華「奈実姉ぇ??」
晴華「....朝乃ちゃん、...もしかしてお姉ちゃん
が居るの?」
朝乃「その姉じゃなくて...。従姉妹なんです
よ。...この学校の調理部の『実質部長』
です。」
朝乃(部長は樹理さんに取られてるからなぁ...)
朝乃「私は奈実姉(ね)ぇって呼んでるん
ですけど 本名は鐘鏡 奈実樹
(しょうきょう なみき)で...」
朝乃「実家が旅館を経営してて、料理が凄い
上手で...。自慢の従姉妹なんです。」
晴華「へー、調理部の実質?部長さんなんだ。
それに 旅館の娘さんって、朝乃
ちゃんの従姉妹さん本当に凄い人
なんだねー?」
柚夏「凄いですね。旅館の... いつか機会が
あれば、行ってみたいです。」
朝乃「...まぁ機会があれば...ね。なんと
いうか、用事もないのに会いに行くの
って...結構行きづらいというか...。」
朝乃「まぁ普通に行ってるんですけど」
朝乃「その分要らない心配事も多くて。
...と、話は此処までにしようかな。」
朝乃「...いくら押し付けられた仕事だから
って、委員長が授業に遅刻なんて
洒落にならないよ。」
柚夏「じゃぁ私達もこの辺でお開きに
しますか」
晴華「私もいるよ♥」
と流雨さんの(肩の)上から登場する晴華さん。そういう茶目っ気があるところも素敵///
※キャプション
朝乃「ん...??」
誰かが流雨さんの下駄箱を開けて何かしてる
悪そうな生徒
「この靴を隠したら、あいつどんな顔するかしら」
朝乃「流雨さんの下駄箱に何か用??」
悪そうな生徒「別に何でもないわよ。」
と靴を戻して去っていく人。
朝乃(何もされてないよな...??)
朝乃(何かきな臭い感じ...シーウェのグループ
ライン調べてみるか)
朝乃(これは...、)
※スライド
??「あっ、黒髪イケメン神(しん)...」
柚夏「なんですか...それ。」
朝乃(柚夏さんに流雨さんの事言うべきか
どうか...)
朝乃「晴華さんが『柚ちゃん』って呼んでたの
は分かるんだけど...でも、いきなり
『柚ちゃん』とかは...照れない??」
柚夏「無理に同じように呼ばなくてもいいと
思いますけど」
柚夏「...そうですね。今更自己紹介
する形になって申し訳ないんです
けど...。芽月柚夏です」
柚夏「えーと...、2度目でしたっけ。」
朝乃「芽月さん。ね、うん。ちゃんと
覚えてるよ、会ったらお礼言わ
なきゃなと思ってたんだよね。」
朝乃「前は晴華さんにあーんされる権利を
作ってくれてありがとう。」
柚夏「...いえ」
朝乃「あの、芽月さんは...静谷さんに
会いに?」
柚夏「まぁそんなところです。...先輩、
...それ」
朝乃「ん?」
柚夏「...その器材(きざい)...どこで
手に入れたんですか?」
柚夏さんは私の持ってる機材に興味があるようだ。
朝乃「あー...安くて品質が良かったから、
...えーと、中古でね。買ったんだよ」
朝乃「少しでも晴華ちゃんの写った写真が
買いたいから節約に」
朝乃(話をややこしくしたくないし。知らな
ければ無理に言う必要もないか、)
朝乃(こういう話を知ってるのは私達だけで
良い。)
柚夏「どこのお店ですか?」
朝乃「個人販売。皆ネットで買わないから...
知らないよね。」
柚夏「朝乃先輩って、ITにかなり詳しいん
ですね。私、そういうのはあまり
触ったことがなくて...。」
朝乃「何か調べたいものでもあったりする?
良かったら...すぐに調べられるけど」
柚夏「...でしたら、...近場で絵の具を安値で
買えるところって知りませんか?
今丁度、白を切らしてしまっていて...。」
朝乃「あぁ、それなら。ちょっと待って」
朝乃「比較サイトで一番安い店を捜して
みたけど」
朝乃「...少し遠いけど、此処の骨董屋と
かどう??口コミも良いし」
といってそれとなく画面を見せる。
朝乃「一番まともそうな商品で安いかな。
変なサイトからの投稿もないし、
評価も高いし 信頼出来そうだね」
柚夏「あっ...すみません。住所、メモしても
良いですか?」
朝乃「うん、どうぞ。」
柚夏「...丁目の、...2...」
朝乃(本当にネット知らないんだなぁ...)
朝乃「芽月さんは携帯、使わない派
なんだね。」
柚夏「一人暮らしなので、あまり
お金は自由に使えなくて...」
朝乃「一人暮らし...。その歳で大変だね...」
柚夏「...いえ、そういう生活にも大分慣れて
きましたから」
朝乃「...ふふ、ほんっと静谷さんと芽月さん
ってそっくりね。"似たもの同士"って
言った方が近い、のかしら?」
朝乃(不幸体質というか...、色んな事我慢してる
っていうところが)
柚夏「私と流雨が...。...ですか?」
朝乃「そう。だから 芽月さんには静谷さんの
味方で居続けて欲しいの」
柚夏「...言われずとも、私は私の意志で
流雨に近付いてますから」
朝乃「...ふふ、...それは良かったわ。
あ、書けたかな?」
柚夏「はい。お陰様で」
柚夏「ありがとうございます。」
朝乃「静谷さんの前以外はあんまり喋らない
のね。でもそういうのも分かる
気がする」
柚夏「自分の話ばかり語っていても面白くない
ですから。」
朝乃「一応これでも先輩だから、力になって
あげられる事は手伝うよ。後輩には
いいところ見せたいしね?」
朝乃「それに委員長(いんちょう)だし」
柚夏「...先輩。...朝乃先輩が委員長に選ばれた
理由、なんとなく分かるような気が
します」
朝乃「極力なりたくはなかったんだけど、ね。
...まぁ、頼りない先輩だと思うけど」
朝乃「...私も出来る限りの事はするから。
じゃぁね。」
朝乃「ありがとう、芽月さん...。」
朝乃「あなたが居てくれて本当に
助かったわ」
朝乃(私はあなたみたいに物理的に流雨さんを
守ってあげられない。だから早くこの
サイトをなんとかしないと)
朝乃「宜しくね。ナビさん」
ナビ【畏まりました。御主人様】
朝乃「でも...まだ告発するには材料が足りない。
こういうのって先生は宛になんない
し、流雨さんに悟られる前になんとか
しないと...」
※スライド
朝乃(この人、本名でネットやってるのか)
朝乃(大分やばいな...。セキュリティとか色々)
朝乃(ネットで晒された事とか炎上したら
どうするんだろ。退学じゃすまないぞ)
朝乃『拝啓古池様。2年生で最近お話したい
事があって、静谷流雨という友達が
誰かに苛められてるかもしれないの
です』
朝乃『騒ぎになる前にサイトの方は消して
おきましたけど、
そのことで何かあるかもしれません。
念のため証拠のスクリーンショットの
写真も送っておきます。』
古池様『畏まりました。そのお話が本当で
あればこちら側でなんとかします』
朝乃『宜しくお願いします』
朝乃(あっ、流雨さんと藤奈さんがいる。
取り巻きもいるし...)
と、壁に腰掛けて念のためちゃんとした証拠を撮るために録音をオンにしておく。
悪そうな生徒
「あなた、私達のサイト消したでしょ」
流雨「...なんの事?」
悪そうな生徒
「私はあんたと違ってネットに沢山の友達が居たのよ。それなのにっ」
朝乃(なんか不穏な空気...。)
悪そうな生徒「絶対許さない」
と真っ赤になって傘を流雨さんの前に振りかざす藤奈さん。
朝乃(ちょっ、普通消されたからって
そこまでする!?!?先生のせいかもしれ
ないのに)
柚夏「....ッ!!」
その瞬間、柚夏さんが流雨さんの前に現れて腕を構えた。
朝乃「ゆ、柚夏さん!!、、」
傘が右腕に食い込んで赤い血が滲み、ポタポタと熱い液体が腕から落ちていく。
藤奈「め、芽月、柚夏様...!!」
彼女が無数の美人好きだという情報を集めたけど、古池様に相談する前に先を越された。もっと良い案があったかもしれないのに
朝乃(私のせいで、、)
流雨「...ゆ、柚夏...。」
柚夏「...間に合って、良かった。」
藤奈「なんで、あなたが...此処に...ッ」
傘を持った藤奈さんは怯み、少しだけ足が後ろに下がっている。その後ろ足は微かに震えていた。
柚夏「...理由、」
悪そうな生徒
「...ッ、本当、最悪。あんた仲間を
呼んだの?独りで来いって言った
じゃない」
流雨「一人で来たよ...。」
と私の腕を傘で叩き付けた女生徒は流雨に向かって怒鳴る。
柚夏「やった理由教えてって言ってるの。
分かんない??」
柚夏「人が話してるときは話聞けよ...。
それが礼儀っつーもんだろうが...、」
柚夏「....。」
柚夏「...少し口が悪くなってしまって、
すみません。ちょっと今とても
機嫌が悪くて」
柚夏「流雨が貴女に何かしたのなら、
謝ります」
柚夏「...ですが...、これ以上、暴力で訴える
ようなら」
柚夏「..."俺"は、暴力で停学処分になろうが
あなたに手加減出来る自信が
ありません」
ピリピリとした張り詰めた空気が廊下に響き渡る。柚夏さんって怒るとこんなに怖いんだ...、
柚夏「...だから、何があってこんな事を
したか『答えろ』と...言ってるんです」
女生徒「ゆ...柚夏様が、静谷さんを好きに
なったってお伺いして...藤奈さんが...」
今更やった事に気付いたのかおずおずと引いてく藤奈さん。
柚夏「周りに嘘を付いて仲間を増やしたのか」
女生徒「柚夏様...私達を嫌わないで下さい...。
私達は柚夏様と少しでもお関わりに
なりたくて...」
女生徒「そしたら、静谷さんばかりずるいって
人達が集まって...。私は藤奈さんが
こんな事する方だとは思っていません
でした!!」
女生徒「少し驚かして、...柚夏様に関わらない
ようにって藤奈さんが...」
藤奈「なんで...、、」
ずっと黙っていた、傘を振りかざした女生徒は、睨みつけるように怨んだ目で、突然大声で流雨を怒鳴りつけた。
藤奈「皆裏切ってばっかり!!」
藤奈「どうして、あんた達ばっかり幸せそう
なのよ!!発達障害(うちゅうじん)の
癖に!!、、なんで私より、顔も人望
もあるのよ!?」
藤奈「なんであんただけ、自分勝手で幸せ
そうに生きてるのよっ!!こいつは私を
見捨てて、見て見ぬふりしたのに!!」
流雨「......。」
柚夏「"見て見ぬふり"...?」
流雨さんは今にも泣き出しそうな顔で 口をつむる。そんな威圧的な態度じゃ、流雨さんが言いたい事も言い返せるはずなんてなかった。
藤奈「ほら見なさい、謝れもしないじゃない
そんな人間柚夏様には見合わないわ!!
皆もそう思わない?」
柚夏「...だから、なんなんですか?」
柚夏「私の友人くらい私に選ばせて下さい」
柚夏「発達障害だからなんですか...?」
柚夏「人の名前も覚えられないけど、流雨に
だって良いところはある」
柚夏「私は女で流雨の事が好きだけど、好きな
人の前で”好き”と言う...。それが病気
だとでも?」
私は流雨を手繰り寄せ、唇にキスをした。
柚夏「...私は貴女方に人生を決め付けられる
筋合いはない。」
藤奈「な、...女同士なんて...!!」
??「...それは、...杏里さんを恋人とする
私への...宣戦布告。」
??「...そのように受け取って、
宜しいのでしょうか?」
生徒達「ふ、古池様...!!」
??「雨宮さんから話を聞いて、急いでメール
で雪音に相談したんだ」
雨宮「終わり良ければ全て良しと言える
ほど、僕は甘くはないけどね」
と二人の生徒がこちらに近付いてくる。片方は男装で有名な雨宮さんだった
柚夏「美紗...、それに雨宮先輩も...」
雨宮「たまたま情報通の子猫ちゃん達が
流雨君の事を教えてくれたんだ。
その子に感謝するんだね」
柚夏「ッ痛(つ)...!!」
??「もっと格好良く勝てれば良かったのにね」
と柚夏さんに言う男装で有名な女生徒。
古池様「貴女のお名前は存じておりますよ。
...ご両親が我が社に深く貢献なさっている
ようですね?」
古池さんは私の前に向かって歩き出す。私もどっちかというとこちら側かな
柚夏さんは流雨さんをお姫様抱っこで持ち上げる。腕を怪我してるはずなのに...痛くないのかな
雪音「他の皆様方も...そう考えていらっしゃる
先輩方がいらっしゃるのでしょうか?」
「め、滅相もございません!!」とクラスメイトは深々と頭を下げ始める。そして、顔を覚えられない内になのか
皆蜘蛛の子を散らしたように走って逃げていった。
雪音「なるほど...顔を隠して去っていく。
...賢明なご判断ですね、私もそれでは
覚えられません。」
雪音「貴女の言動、暴力...インターネットへ
の書き込みなど...。流出させたら
どうなるのか、私ったら...駄目な
人間ですね...」
雪音「少しだけ気になってしまったようです。」
藤奈「なっ...そ、それだけは...」
藤奈「誰が裏切ったの!!」
朝乃「...ネットサーフィンしてたらたまたま
見付けちゃったんだ。あなたのサイト」
朝乃「...これこれ、愚痴や証拠品の数々」
朝乃「あんなセキュリティーガバいパスワード
なんて...よく、暇つぶしに突破してる
のよね...」
朝乃「お父様のパスワードにするくらい、
ファザコンの藤奈さんのお父様に
この事がバレたらどうなるか私も」
朝乃「興味がありますね。古池様」
藤奈「お願いやめて...」
古池様「私もあまり公(おおやけ)にしたく
ないのです」
古池様「彼女に迷惑を掛けたくなければ、
騒ぎを上書きしましょう」
古池様「許して欲しいのなら代わりに私の
言う事を聞いて下さい」
と、古池様は騒ぎを鎮めるために四つん這いになった藤奈さんの上に乗る。
古池様「...皆さん噂事が好きですからね。
私だって好きでこうしている訳では
ないのですよ」
古池様「これで傘の件よりこちらの方が目立つ
でしょう」
古池様「その間に事情聴取します。」
と何処からか取り出した紅茶を飲みながら言う古池様。
...これだけ証拠もあればもう流雨さんが苛められる事も無くなるだろう。
※スライド
朝乃(そろそろ保健室に行っても良い頃合い
かな...。)
朝乃「柚夏さん...」
柚夏「あぁ、篠崎先輩」
朝乃「ケガは大丈夫??」
柚夏「まぁ、身体は丈夫ですから。...ちょっと
痛いですけど」
朝乃「...柚夏さんがそうなったの、私の仕業かも
しれなくて...」
朝乃「....。」
朝乃「彼女のサイト消したの私なの。悪口を
言われてたからごめん...」
流雨「ううん。...私の為に頑張ってくれたん
でしょ」
流雨「悪いのは悪口を書いた藤奈で委員長
じゃないから...」
柚夏「篠崎さん(小声」
流雨「人に興味がなくて...」
流雨「篠崎さんではないから...。」
朝乃「ありがとう。そう言われると助かるわ」
朝乃「名前はいずれ覚えてくれればそれで
良いよ。」
※キャプション
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