④ハロウィン編【なみじゅり】
瑞撫「さぁさ、皆様っ!!大変長らくお待たせ
致しましたっ!!今日は!!待ちに
待ったハロウィーーンッ!!」
瑞撫「ルール説明は流石に省くとあれなの
で、このお姉さんがさくっと説明
しちゃいまーす!!」
瑞撫「ルールは簡単っ!!生徒の皆さん方には
事前に30枚のシールが配られて
いますわね?」
瑞撫「それを集めて貼れば完成です。はい」
奈実樹(説明、雑いな...。まぁえぇんやけど)
奈実樹(それで良いのか生徒会...)
瑞撫「そして明日は休校なので、一年生の皆
はお間違えないように!!気をつけ
てね?という訳で、今日は盛り上がって
トリックオアー?」
生徒達「トリートォォォォっ!!」
生徒達「おぉーーーっ!!」
瑞撫「あ、それとハロウィン祭が
終わったらレジメを提出
しなきゃいけないので」
瑞撫「配る前にちゃんとお菓子の写真
も撮っておいて頂戴ね。」
瑞撫「特にフード関係の人は、先生達
にハロウィンのテーマのお菓子
の提出もお忘なく~♪」
※スライド
奈実樹「皆、凄い格好しとんなぁ...」
樹理「ナミが一番凄い格好してるよ!?!?」
樹理「胸はだけすぎ、、もっと隠さなきゃ」
奈実樹「...女子校なんやから別にえぇやろ。
料理しとると胸が蒸れるから
このくらいで丁度良い」
奈実樹「...それとも。うちの胸に興奮するか??」
樹理「他の人に見られたくないから
っ///!!、、痴女みたいに思われるよ」
奈実樹「コスプレだと思えば恥ずかしく
ないで」
とゲームに出てくる和服の鬼の格好をしながら練り歩く。やっぱりハロウィンといえば練り歩く側のが楽しいわな
奈実樹(料理作るのもそんな苦手やないから
良いけど)
奈実樹(豚汁に大福、マカロンにいちご飴...)
奈実樹(あかん、どうしても店のことを
考えてまう...大丈夫やろうか1年生達。)
と、樹理に掛けられたハンカチを胸元から取りながら思う
樹理「美紗ちゃんー...!!」
美紗「樹理先輩っ!!ふわぁおっ、アリスだぁ
ぁっ///!!」
樹理「似合ってるかな...///」
美紗「めちゃめちゃ似合ってますよ!!凄く
可愛いですっ///!!」
大きな兎耳のように青いリボンに、白と水色の可愛いお洋服。樹理も樹理で充分恥ずかしい格好しとるんやけど
そっちのベクトルは似合っとるから別には問題ない。そろそも元から金髪碧眼だから、ただ服着て髪整えればアリスが出来上がるっちゅー訳や
樹理「ほ、本当に!?ナミのお姉さんに
教えて貰いながら作ってみたの...。
コンテストに選ばれたら、私もナミに
可愛いって、思って貰えるかな...///」
美紗「コンテスト...?」
奈実樹「ハロウィンコンテスト。まぁざっくり
言うと水着コンテストみたいな
もんやな」
美紗「あっ、奈実樹さん。こんにちは、
鬼の格好、凄く似合ってます!!
ゲームのキャラみたいで」
奈実樹「ふふふ、あんがとな。美紗ちゃんの
格好も充分、めんこいよ」
奈実樹「赤頭巾か??」
美紗「柚夏が狼なので、赤頭巾にして
みました。作るのも楽そうでしたし」
樹理「ナミ、私には!?!?」
奈実樹「ハロウィンコンテスト出るんやろ??」
樹理「うん。調理部の宣伝にもなるだろうし
お客さんにいっぱい来てほしいから...」
奈実樹「なら気張りや」
奈実樹「安心しろ。...うちが思うよりよう
似合うとる」
樹理「でも、...私が作ったお洋服じゃ一位
なんて絶対...、無理だよ...」
奈実樹「...自信があるだかないんだか。よー
分からんな」
樹理「私はただ、ナミにそう言って貰えれば
それで満足で...」
奈実樹「...うちは一位やと思うとるで。」
奈実樹「...それじゃ、あかんか?」
樹理「な、ナミ...///!?...私も、ナミが一番だと
思ってる...もん...///」
奈実樹「それはない。」
樹理「あっ、ハンカチ取ってる」
樹理「せめて胸だけはちゃんと隠してって
さっき言ったばかりなのにっ///!!」
奈実樹「胸出しとった方が涼しいんよ...。そも
そも誰も地味なうちなんか見てへん
やろしなぁ...?」
樹理「もぉ!!そうだから...、前もそういって、
ナミの事好きだった人に全く気付けな
かったんでしょナミーー!!」
奈実樹「そんな事あったっけなぁ」
奈実樹「立ち話させてもうて、あんがとな。
お礼に飴ちゃん、貰うてや」
奈実樹「お菓子にシール張っとけば楽やのに
ねぇ。初対面の人の張って貰うっていう
のは結構勇気いる思わんか?」
奈実樹「まぁ、多分それが目的なんやけど
ね...。お菓子とか集計するのめんどい
しな、...ノート貸してもろうね」
と、美紗ちゃんのノートにシールを貼りながらお菓子を入れる。
樹理「あっ、私も...!!」
奈実樹「樹理のはすぐにでも埋まりそう
やな」
樹理「そうかな」
と、後ろの影を見ながらそう思う。樹理好きの人って結構後ろから声掛けてくる人多いんよね
美紗「私も、お二人に...!!」
奈実樹「ふふ、あんがとな...美紗ちゃん」
奈実樹(やっぱこういうのが一番えぇな)
※スライド
樹理「あっ、あきら君だ」
と、ステージを見ると三匹の狼の仮面を被った狼達がバンドを組んでいた。1人がギターとボーカルを兼任しててその次にドラムとベースを担当してる
あきら「聞いて下さい、"コークコラと
日常パーティ"」
キャラメルポップコーン片手に洒落込もう
弾けてふわっと楽に行こうぜ
気楽な旅も悪くはないか
日常パーリナイト、夜が明けるまで
お化けも沢山呼んじゃって
一緒にはしゃぎ回ろうよ
弾けて弾けてSTEP UPSTEP UP
シュワシュワ炭酸ソーダータイム
奈実樹「凄いな」
樹理「そうだね」
ジャーン、、
あきら「皆、ありがとーー」
あきら「皆この、あきらメルナを宜しく!!」
樹理「あきら君ってそんな名前だったんだ」
奈実樹「池神君は1年生の時から知っとるけど
あきら君は結構最近やな」
樹理「というかバンド結構上手だよね。」
奈実樹「軽音部の連中の誰かという話はあるが、
軽音部少ないからほぼ特定されても
おかしくないんやけどね」
奈実樹「そろそろ中に入ろうか」
樹理「中の人見れるかな」
奈実樹「それは見て見ぬふりやで...」
池神さん「ほら、アドレナリンどばどばで
癖になるだろう??あきら、中々
良い演奏だったんじゃないか??」
あきら君「いや、、恥ずかしいので...」
樹理「狼のマスク格好良いよね」
樹理「男同士って感じがして」
奈実樹「多分中身女子やけどな」
樹理「中性的な声って憧れるよね。格好
良くて」
樹理「私の声って凄い女声だからさ、お客さん
にも舐められる事が多くて...」
樹理「分かるんだよね。そういうの...」
奈実樹「確かに変なお客さんっていうのは
何処にでもおるな」
樹理「クレーマーとか。ナミみたいに
強かったら追い払えるんだろうけど...」
樹理「それで嫌な目にあったこともあるから。」
奈実樹「そういう時はうちが守ったる」
樹理「うん。」
奈実樹「いつでも相談せえ」
晴華「あ、副会長さん」
樹理「晴華ちゃん!?」
奈実樹(あー、モデルしとるっちゅー...)
晴華「変なお客さんで悩んでるの??」
樹理「モデルの晴華ちゃんの方が大変だよね。
そういうの」
晴華「私は、麗夜がなんとかしてくれるから」
晴華「そこまで考えたことはないなぁ」
樹理「双子のお姉さん??」
晴華「記憶がないから正直どっちか分かん
ないんだけど、私的には守って貰ってる
からお姉さんって呼んでも良いのかな
って」
樹理「晴華ちゃんにも助けてくれる人が
いるんだ」
奈実樹(こうやって美少女二人が話しとると
うち邪魔やない??って思えてくるな...)
奈実樹(丁度アリスの兎の格好しとるし)
奈実樹(場違い感凄いな...。)
朝乃「あっ、...樹理さん。」
奈実樹(そして間が悪い子。)
朝乃「と晴華さん!?!?」
晴華「あっ、朝乃ちゃん♡」
朝乃「あっ、いや...。可愛いなと思って...///」
晴華「朝乃ちゃんは魔法使い??ハロウィンに
ピッタリだね」
奈実樹(なんか距離近くないか??)
と、私の腕に引っ付いてくる樹理。
樹理「私達だって仲良いもん。」
奈実樹「何を張りおうてるんや」
樹理「家に来てゴミ出しとか掃除とか余った
料理を届けに来て貰うとか、そんな
ゲームみたいなことして貰ってる癖にっ!!」
朝乃「なんで知ってるんですか...。」
樹理「晴華ちゃんから聞いた」
樹理「でも最近晴華ちゃんにして貰ってる
みたいだね。ギャルゲーの主人公
気取りかな????」
朝乃「それには色々と深い事情(ワケ)が
ありまして...、、」
朝乃「皆が色々してくれるというか...。」
奈実樹「朝乃ちゃんは生活能力皆無やからな。
放っといたらゴミ屋敷やで」
樹理「ナミもそうやって甘やかすから、
そういうMonster(モンスター)が
出来上がるの。」
樹理「ゴミ出しくらい自分でしなさい!!」
奈実樹「修羅場や。修羅場」
晴華「私は別に好きだから良いんだけどね。
朝乃ちゃんの事色々知れるし」
晴華「好みとかどうやって生活してるとか♡」
奈実樹「ストーカーなんか...?」
朝乃「逆だよ。寧ろ私の方がストーカーさせて
貰ってる」
朝乃「追っかけとか」
奈実樹「朝ちゃん自分で何言っとるか
分かっとるか??」
樹理「晴華ちゃんやナミに甘えて、、私だって
家が近かったらナミのお惣菜貰ったり
晴華ちゃんにお掃除して貰ったり」
樹理「したいよ。分かる!?!?」
樹理「それで、ナミと一緒に露天風呂入ったり
綺麗だね。って月を見ながら一緒に
入浴したり」
樹理「そのあと一緒の布団で寝たり、ナミの
胸に埋もれて肘枕して貰って、、明日も
可愛い顔見せてな。愛羅美湯ー(アイ
ラビュー)って!!」
朝乃「いや...、そこまではして貰ってない
けど...」
奈実樹「樹理の中でのうちへのイメージって
なんなん...??昔の古いヤクザか」
※スライド
そうして三人で軽い小話をしてると美紗ちゃんが入ってくる。
奈実樹「おー、美紗ちゃんも参加するんか??」
美紗「参加はしないんですけど、応援って
形でこっちに来ました」
美紗「わー、お菓子がいっぱいですね。これ
...全部食べちゃっても良いんですか??」
美紗「雪音に余ってるから良いって言われたん
ですけど」
奈実樹「もうシールも貼って貰っとるからね」
奈実樹「うちなんか出演者でもなんも
ないのに普通に食うとる
しな?」
そう言いながらお菓子の袋を開けるうち。まぁ食べんと減らんしな。それくらい机の上に山程お菓子が乗っていた
奈実樹「クレーンゲームでお菓子が取れたら
これぐらい食べれるんやろうな」
朝乃「あっ、私結構上手いわよ」
朝乃「コインゲームとか当たった事あるし」
奈実樹「朝ちゃんも生徒会からの
見守りか??」
朝乃「えぇ。もっと近くで見てみない?って
何故か書記の人に突然ナンパされて...」
朝乃「こんな、晴華さんを見るのに絶好
な特別席に招待されて...♥️♥️」
奈実樹「朝ちゃん、本音が隠しきれて
へんなぁ」
奈実樹「朝ちゃん的にはどうなん。
ナンパされて」
朝乃「人間と天使は比べちゃいけないと
思うの」
奈実樹「...そうやなくて、相変わらず
やなぁ。」
朝乃「だから、美紗ちゃんもどんどん
食べちゃって良いのよ///?」
朝乃「私が言って良い立場
なのか分からないけどね。」
樹理「はい、お茶ー」
美紗「ありがとうございます!!...えへへ、
では、お言葉に甘えて...///」
樹理「あぁ...、やっぱり、凄い緊張するよ
ぉぉ...、、」
奈実樹(そろそろ樹理の番やな)
奈実樹「落ち着いていけば大丈夫や」
美紗「頑張って下さい!!先輩っ!!」
樹理「う、うん...。私行ってくるね...」
瑞撫「まるでアリスの国からやってきた
美しいスウェーデンと日本の奇跡
のハーフ!!」
瑞撫「そして、我らがマスコット調理部
部長の生徒会副会長!!樹理
ちゃん先輩です!!!」
奈実樹(まぁ、心配はしとらんけどな。)
樹理は微笑みながら、堂々とした姿勢で舞台の前に立つ。
樹理「始め方の方は始めまして、私は
樹理・シェリー・ルシェルです。」
樹理「調理部の方で会った方はいつも
お世話になっています、皆さんの
応援があったお陰で今私は此処に
います」
樹理「私の事を知らないという方は、
少しでも興味を持って頂けた
なら」
瑞撫「調理部で売り子をさせて頂いて
いますので是非いらして下さい
ね♪」
美紗「え?緊張...?」
奈実樹「...あの子、あぁ言うて本番にはもの凄ぉ
強いんよ。普通の人よりよっぽど
喋るの上手いな」
奈実樹「うちより上手いんちゃうか?」
奈実樹(まぁ、心配はしてなかったけどな)
美紗「奈実樹さんは樹理さんを凄く、
信頼してるんですね」
奈実樹「...んーまぁそうやなぁ。信頼とか
そういうのやのうて、...やっぱなんや
かんやいって、樹理とは付き合い
長いしなぁ」
※スライド
奈実樹「そろそろ戻らんとかんなぁ...あの子
達にずっと任せておくんも悪い
し」
樹理「んー、そうだね」
樹理「それに縁蛇にずっと任せておく
のも不安かも...。...んー、そろ
そろ戻らなくちゃ」
樹理「またね、美紗ちゃんー」
美紗「はいまたー」
と笑顔で見送る美紗ちゃん。
晴華「私達も行こっか、朝乃ちゃん」
晴華「樹理ちゃん達のスープも食べに
行きたいなー」
朝乃「じゃぁ行きましょうか」
朝乃「具沢山でお願いね」
奈実樹「具材はしっかり後入れするように
しとるから、この具材が足りんって
ことが無いようにな」
縁蛇「一鍋目はやらかして具材足しました☆」
奈実樹「バランス考えて入れんとこうなる。」
縁蛇「えへへ」
朝乃「フルーツ大福とか飴も美味しそうね」
朝乃「晴華さんは何が食べたいですか」
晴華「朝乃ちゃんが好きなやつで良いよー」
朝乃「っていうかよくこんなに作れるわね...。
大福にフルーツ飴、綿あめに豚汁
クリーム団子」
朝乃「ハロウィンクッキーにマカロンその他
手作りアイシングお菓子」
朝乃「他のお店は1個っていうのも多いのに」
奈実樹「旅館の娘を舐めて貰っては困るな。」
樹理「三つ星ホテルの娘も舐めて貰っては
困るよ」
奈実樹「売りたいものを売った結果や」
樹理「朝から仕込みーの。一年生を使ってー
の。まぁ、お互いがお互いに助け合って
出来た結果だよね」
奈実樹「キャラ崩れてきとるで」
奈実樹「そういうのはお客はんに隠しながら
してくんや」
樹理「大分疲れて来てるからね...。朝早かった
し...」
奈実樹「樹理もまだまだやな。」
樹理「ナミが体力ありすぎるんだよ...、」
朝乃「でもハロウィン祭は安くて助かるわね。
学生特権だもの、色々買えるわ」
奈実樹「うちらはこれから売る一方やけどな」
樹理「一年生達には負けてられないよ!!」
奈実樹「ほら、見てないではよ見回り行って
来い一年生共」
奈実樹「時間は待ってくれんで」
縁蛇「樹理ちゃん先輩後は頼みましたよー!!、」
樹理「頼むのは私の方じゃないかな!?!?」
代茂枝「僭越ながら...、行ってまいります...。」
※スライド
樹理「大分売れてきてるね。」
奈実樹「売り子がえぇからな」
樹理「もう、何言ってるのナミ///、
ナミだってちゃんと看板娘してるよ」
奈実樹「うちはただ胸はだけとるだけや。」
瑞撫「大変長らくお待たせ致しましたー
ーーッ!!!」
樹理「あっ...」
樹理「そろそろ戻らなきゃ。縁蛇達宜しくね」
縁蛇「息づく暇もありませんね。パイセン」
樹理「本当だよ」
樹理「終わったら余ったスイーツで乾杯ね。」
奈実樹「最後のイベント、全力で楽しむで!!」
調理部「おーーー!!、、」
縁蛇「頑張って来て下さいねっ!!」
瑞撫「最後のメインディッシュっ!!
第5回!!ハロウィンコンテスト
の結果発表だーーー!!」
瑞撫「皆盛り上がってるかーー!!」
生徒達「うおおおおぉぉっ!!」
美紗「皆戻ってきましたねー」
美紗「えへへ...///あっそれと、奈実樹
さん達が作った豚汁すっごく
美味しかったです!!」
奈実樹「ふふ、そうか。そりゃ良かった
なぁ」
美紗「えへへ///」
樹理「入(はい)れてるかなー...、
入(はい)れてるかなー...
でも皆、凄いもん...私
自信ないよ...。ナミぃ...」
奈実樹「まぁ仮に選ばれん
でもうちの一番は樹理には
変わりないからな。」
樹理「ナミぃぃ...///Love to meー///!!」
と言って抱きついてくる樹理。前より重くなったなぁ
柚夏「あ、でも落ちたらファンの数も
落ち着くかもしれないし...。」
柚夏「そう考えると此処に居るのも嫌
な事ばっかりじゃないのかも」
美紗「それは、もう此処に居る時点で
諦めた方が良いと思う。」
奈実樹「上位5人の中に入っとるだけでも
凄い事やしな。自信持って
えぇんやない?」
雪音「...明らかに予選敗退の未来図しか
見えない此の状況下において、
この場に私が立ち会う必要性は
あるのでしょうか」
美紗「演説が無くても、雪音の美貌なら
大丈夫でしょ」
美紗「私は雪音を一位にしたよ。」
雪音「...では私が三位以内に入っていな
ければ杏里さんに何かして
頂きましょう。」
美紗「えっ」
瑞撫「何枚か私の名前が書いてあった票が
あったのだけれど、本来は駄目よー?」
瑞撫「まぁ、嬉しいからポイント0には
しないでおきましたわ。」
瑞撫「適当に作ったあみだくじで諸君らの罰を
選んでおいた私に該当者の諸君等は深く
感謝すること、」
瑞撫「そっちの方が盛り上がると
思ったから」
瑞撫「あと、あみだくじで外れても
私のせいではないですわよー?」
瑞撫「結果に文句がおありでしたら
古池雪音会長が全て御伺い致し
ますので」
瑞撫「部下の不始末は生徒会長に
お任せ致します」
美紗「丸投げされてるけど...」
ポンポンと、古池嬢は奥にあった予備のマイクを軽く触るとマイクに向かって話す。
雪音「生徒会長権限と致しまして、当事
者の副会長の瑞撫様にご対応承り
ますよう宜しくお願い申し上げます。」
瑞撫「あらあら、振られてしまいました
わ」
瑞撫「私ですと玩具にしてしまいます
から。古池の娘さんにお願い
したかったのですけれど...まぁ、いっ
か!!」
雪音「...良くはありませんね。」
雪音「真面目に司会の仕事をして
下さいますようお願い致します。
私からは以上です」
瑞撫「前回ちょっと甘過ぎて先生に
怒られてしまいましたので、」
瑞撫「今年は1位から3位の順番が
当たったら目利きポイントが
加算で貰えます。」
瑞撫「1位~3位を見事当てた人は
どんなゴミみたいな衣装であって
も」
瑞撫「A判定以上が付いちゃう!!、
やったねっ。説明は以上です」
雀「因みに1人でも順位が当たって
いれば、25%加算となります」
美紗「えっと...その、お疲れ様...?」
雪音「始末書は彼女に全て書いて頂き
ますので 困るのは主に教員の
方々ですよ。」
雪音「瑞撫様の管理は生徒会の業務に
は含まれてはいませんから」
雪音「保護者の方々はいらっしゃらない
ので、多目に見られるはず
でしょう」
瑞撫「では、いきましょう!!気になる
結果発表です...!!」
瑞撫「それにしてもかなり接戦した投票
でしたわ。4位との差は...」
瑞撫「まさかっ、なんとわずか1票!!」
生徒達「おぉ...、」
瑞撫「私もまさかこのような結果に
なるとは思っていません
でしたわ」
瑞撫「1年生にして、まさかの大人気
沸騰中っ!!」
瑞撫「ブラックウルフの公(きみ)
!!芽月柚夏さんーーー!!」
瑞撫「おめでとう!!」
柚夏「は...?」
柚夏「...冗談でしょ?」
もう完全に選ばれるとは思ってなかったのか流雨はんを左手で支えて肘を掛けてリラックスしてた柚夏はんは
肘をずらして漫画のキャラみたいな、え?って顔をしたままこちらを見ている。
美紗「まさかゆずかーさんが選ばれる
なんてね。私も柚夏に入れとけば
良かったなぁ...、」
柚夏「一般の人からすると私はそんな
イケメンなのか...。あんまり自覚
ないけど」
柚夏「...なんか凄い複雑、皆狼好き
なんだな」
流雨「おぉ...、」
瑞撫「入れた生徒の意見と致しまして、
「普通に格好いい。抱いて
欲しい、イケメン。襲われ
たい」などの数多くの感想を
頂いています」
柚夏「いやいやいや...、もう少しまとも
な意見なかったの...?!」
柚夏「もう完全にネタ枠じゃん、」
柚夏「そんな無法地帯みたいな理由
で私は選ばれたのか...、」
柚夏「選ばれた理由が納得いかない...。」
柚夏「いや、多分あの人が面白そうな
奴を選んでるだけなんだろうけど、」
美紗「でも凄いじゃん。柚夏っ!!」
美紗「おめでとう!!ほら、早く行って
きなよ!!皆柚夏の事待ってるから」
パチパチパチと、会場全体に拍手が鳴り響く。
朝乃「へぇ、芽月さんって本当に
凄いんだね。性格だけじゃなく
見た目もか」
柚夏「先輩、変わって下さい」
朝乃「まぁ最初だけだよ(※人が寄って
くるのも)。多分」
※スライド
瑞撫「はいー、それともう一人!!
同票で3位に入った不思議の
国のアリスっ!!」
瑞撫「我等が副会長!!、3年生の樹理
シェリー・ルシェルさんですー!!」
樹理「えっ」
美紗「え”っ!?3位、2人...!?」
樹理「って事は、同票...?」
奈実樹「入とって良かったやん」
奈実樹「ほら、樹理も。」
樹理「う、うん...」
奈実樹「樹理。...おめでとうな」
樹理「....!!...うん///!!私、行ってく
る!!」
そういって、舞台に駆け上がってく樹理。駆けてく姿もなんというかもう女子力が高い。
美紗「この場合どうなるんだろう...」
柚夏「普通にどっちも評価されるん
じゃない?」
流雨「まぁ...一年生のうちはあんまり
評価気にしないで良いと思う...。」
朝乃「樹理さん、選ばれて良かったじゃん」
奈実樹「まぁうちとしては3位辺り
くらいが丁度良いんやないか
思うとるよ。」
朝乃「あら?どうして?」
奈実樹「一位やと人がぎょうさん来る
からなぁ。三位のが、樹理を
独占出来るやろ」
奈実樹「その上、うちは調理部副部長
やからね。樹理と二人きりに
なる機会も多い」
奈実樹「コンテストで樹理を好きに
なった人からすれば、うちは
めっちゃ良いとこおるんよ」
朝乃「それ本人の前で言ってあげなよ。
私じゃなくてさ...、」
奈実樹「まぁたまにはな。樹理には
あんま性格悪いとこみせたく
なくてな」
奈実樹「真似されたくない...。うちに
似ないでほしい、」
朝乃「今更...」
奈実樹「そうなんやけど」
瑞撫「樹理ちゃん先輩を選んだ理由と
して、一番多かった意見が
【可愛い】でした。」
瑞撫「また他の意見として、とある三年
生の方からは「こんなお嫁さん
おったら幸せやろうな」と言った
ご意見や」
奈実樹「誰や。そんなん書いたん」
朝乃「絶対奈実姉ぇでしょ」
瑞撫「「料理教室で教えて頂いた時から
ずっと好きでした。」」
瑞撫「「料理をいつも教えてくれて
ありがとう!!」「教え方が凄く丁寧」
などの意見もございましたわね。」
樹理「あ...、ありがとう////、ございます...////」
瑞撫「んー、きゃわ。」
瑞撫「ということで、両者お互いに
じゃんけんをして下さいませ。
勝った方が3位ですわ」
柚夏「また随分古典的な決め方で...」
瑞撫「先代が決めた方法ですもの、」
瑞撫「この辺りは私が勝手に変えては
いけないものだと思っております
わ」
柚夏「...なるほど、それなら仕方無い
ですね」
柚夏「そうですね...。」
柚夏「不戦勝でしたら、繰り上がり形式
になりませんか?」
柚夏「私は別にそういうのに興味は
ありませんし、」
柚夏「入賞を望んでる副会長にとって
貰った方が賞としても幸せだと
思います。」
柚夏「それに先輩は三年生ですし、
私は来年もありますから」
瑞撫「は?心までイケメンかよ。」
奈実樹(何故に喧嘩腰)
柚夏「応援して下さった方々には本当に
申し訳ないですけど、私は降り
させて頂きますね。」
生徒達「柚夏様ーーーー////優しすぎーーー///」
瑞撫「おおっと、期待の一年生が三年生
の先輩に座を譲ったぁっ!!なんて美しい
光景なのでしょう」
瑞撫「彼女が参加する来年のパーティに
はさらなる期待と活躍をお願い
します!!」
柚夏「では、先輩」
柚夏「おめでとうございます」
と、柚夏はんはそれだけ樹理に言ってから帰ってくる。
奈実樹「ありがとうな」
柚夏「いえ...」
美紗「かっこいいー、」
柚夏「...というか、あんな綺麗な意見
貰ってる人の期待を裏切って
まで勝ったら不味いでしょ...。」
柚夏「本当に普段から慕われてる
人の意見だよ、あれ」
美紗「ふふ、そっか。柚夏らしいね」
柚夏「...そりゃどうも」
柚夏「ごめんね、流雨。3位取れ
なくて」
流雨「ううん、...柚夏は優しいから
良いよ。凄くかっこよかった」
柚夏「...、....そっか、...どうしよう。
凄い癒やされたかも...///」
瑞撫「樹理ちゃん先輩、入選、おめで
とうございます。何か皆さんに
お伝えしたいメッセージなど
ございますか?」
樹理「嬉しくて...、上手な言葉が出なく
て、皆...、ありがとう。」
樹理「譲って頂いたブラックウルフさん
には後で何かお礼が出来たら、
良いなって思います。」
柚夏「その名前で呼ぶのやめて欲しいん
だけど...」
瑞撫「ありがとうございましたっ!!」
樹理「...っ、はい!!」
樹理が無事に3位になったことで。
縁蛇「おめでとうございます!!パイセンっ」
樹理「ありがとう、でも柚夏さんに譲って
貰った形だから...」
奈実樹「うちは樹理も負けてないと思うで」
と皆に作ったお菓子を渡す樹理。こういう所からも優しさが滲み出るな
※スライド
そうして店に戻って来ると縁蛇達が私達の帰りを待っていた。
樹理「ハロウィンはマカロンや飴を使った
アイシングクッキーを作ろうと
思ってたんだけど、和と洋で丁度
良かったね」
樹理「まるで私達みたい」
奈実樹「うちが作った豚汁が今のとこ一番
売れとるけどな」
樹理「豚汁は時期なく売れるからね。なんか
お母さんの味って感じがして、凄い
売れるんだよね」
奈実樹「文化祭とハロウィンは稼ぎ時
やからな」
縁蛇「縁蛇達は先輩のお手伝いをしてれば
良いので」
奈実樹「文化祭は期待しとるぞ1年生」
奈実樹「各それぞれに作って貰うからな」
縁蛇「それじゃ縁蛇楽出来ないじゃない
ですかー」
と、くしゃみで小麦粉を飛ばす縁蛇。
奈実樹「今このタイミングでか、相変わらず
運ないなぁ...。」
縁蛇「金運以外は中々ないですよ!!」
奈実樹「自慢気に言うことやないな??
小麦粉もお金掛かるんやで」
奈実樹「まぁえぇけど」
縁蛇「さぁさぁ、寄ってらっしゃい見て
らっしゃい。色んなお菓子が売って
ますですよ」
縁蛇「奈実樹パイセンのは本当によく
売れますね」
樹理「皆ナミの手作りお菓子が大好きだから」
縁蛇「夏に冷たいクリームあんこ団子も
売れてますですよ」
縁蛇「買ってくださった方には、ついでに
手相占いとかやっちゃいますよー」
と縁蛇が言うと長蛇の列が出来る。
奈実樹「もうそれでやってけるんとちゃうか??」
縁蛇「縁蛇の方はりんご飴とか色んな飴を
売ってますから、チョコレート飴とか」
奈実樹「りんごは小さい方がもっと売れるかも
しれんなぁ」
※スライド
縁蛇「バーーン、、たのもーーーーっ!!」
縁蛇「此処が調理部ですか??」
奈実樹「此処が調理部です」
縁蛇「入部届持ってきました、縁蛇(エンジャ)
です!!」
奈実樹「他の部活もあったやろ」
縁蛇「ただ飯にありつけると聞いて」
奈実樹「正直なこっちゃで」
奈実樹「でも、残念。材料費が掛かります」
奈実樹「そして土曜日もあります。」
奈実樹(だから皆、調理部に入りたがら
へんのよな。土曜日ある部活は
大変やから)
縁蛇「おっと、京都弁ですか。縁蛇も京都
出身ですよ」
奈実樹「ほう。なら、ブブ茶漬けいるか?」
縁蛇「やだー、追い出す気まんまんじゃない
ですかー」
縁蛇「縁蛇は手相占いとかも出来るので
採用すると良いことありますよ〜」
縁蛇「5円ですよ。5円」
奈実樹「御縁な。実際にはいらへんねん」
奈実樹「別に土曜日来れるなら断る気も
あらへんし、普通に入部させたる」
奈実樹「此処に名前を書いて、サインを」
と、その後ろで凄い目を逸らせてそわそわしてる女の子がいる。
奈実樹「その子もか」
縁蛇「よもは京都出身じゃないですよ」
奈実樹「そっちやのうて、入部の事や」
奈実樹(また変な1年生が入ってきたなぁ...)
※スライド
あの頃は不安やったけど、中々良い感じやな
樹理「なんで先に教えなかったの?」
奈実樹「需要の問題やな。大きなりんご飴が
好きな人もおるし、小さい物が好きな
人も居る」
奈実樹「だから両方用意しとくんよ。
それを先に教えたら学べへんやろ」
樹理「物の売り買いって難しい」
縁蛇「わたあめとか人気ですよ」
縁蛇「顔に引っかかりますが、旨いです」
スケッチブックを持って頷くもう一人の部員の代茂技はん。
売り物だと思われると困るので今日はスケッチブックらしい。静かで大人しいイメージがあるけど人前で喋るのが苦手という
奈実樹「代茂技はんはえぇんか??綿あめを
決めたのは代茂技はんやろ」
代茂技『私は、縁蛇ちゃんが喜んでくれれば
それで良いので...』
代茂技『これでも結構楽しんでいます。』
縁蛇「ザラメはピンク、白、緑色と色々
あるので値段は張りますが
ミックスでもありなのですよ!!」
奈実樹「そっちに経費を回したんやな」
樹理「なんかこう、縁蛇の才能にびっくり
する...」
縁蛇「凄いですか!?もっと褒めても良いの
ですよ!!」
柚夏「どうも、綿あめ下さい」
柚夏「ミックスで」
縁蛇「あ、3位の人ですねっ」
柚夏「3位の人て」
樹理「あぁ、ありがとね。柚夏さんなら
無料で作ってあげるよ」
樹理「最後の思い出を作らせてくれて
ありがとう」
奈実樹「流雨はんにあげるんか??」
柚夏「分かります?」
奈実樹「ブラックウルフ中々似合うとったで、
卸した姿もえぇなぁ」
と綿あめの袋を止める。
柚夏「奈実樹さんも頑張って下さいね」
奈実樹「せやな」
※スライド
奈実樹「そろそろ時間やな」
そう言って樹理の手を引っ張って連れて行く。
かつてあったあの光景
夕焼けに照らされて笑う樹理の姿に私は時が止まったかのように見惚れていた。
縁蛇「奈実パイセン?」
奈実樹「あぁ、ごめんな。」
奈実樹「笑ってる樹理に見惚れとったわ」
樹理「えっ、今なんて...」
奈実樹「絵になる光景やなって」
樹理「さっきと違う」
奈実樹「ちゃんと聞こえとるやん」
樹理「はっきり言って」
奈実樹「...。」
奈実樹「あー、もう好きや。樹理の事」
奈実樹「...ほんまに好きやねん」
奈実樹「面食い思われたくなかったんや。
うちはジビエで猪も食べたりするし
バッタ醤油とか使ってみたい」
奈実樹「海外では見慣れへん思うけど、悪さ
する鹿なんか食べたりするんやで」
奈実樹「たまにやけどな」
樹理「それ以上言わなくて良いよ。大丈夫」
樹理「別に女子力が高いナミの事が好きじゃない
から」
と、突然樹理からMarry meと書かれたマカロンを貰う。
奈実樹「Marry me...「結婚して下さい」、か」
奈実樹「これは...」
樹理『メリーミィは結婚して下さいって
意味だよ。いずれ大人になったら
結婚しようね』
って、小さな頃樹理が黒板に書いとたっけ。
奈実樹「ありがとな...」
奈実樹「大事に食べるわ」
もっと気の利いた台詞を言えないものだろうか
奈実樹「口元に大福がついとるで」
樹理「え??ほんと、」
奈実樹「此処や」
と樹理についたあんこを取って食べる。
奈実樹「もう戻らな」
※キャプション
カシュッ
樹理「乾杯ー、」
と各それぞれ自販機で買った空き缶で乾杯する。はー無事に売れて安心したわ
縁蛇「それにしても売れましたね」
奈実樹「こうやって部費を集めてくんやな。」
奈実樹「くはー、やっぱり暑い日は炭酸に
限るな」
縁蛇「中々売れたですよ」
奈実樹「縁蛇の占いも人気やったな」
縁蛇「別途料金頂きましたけどね!!縁蛇の
占いは特別ですからっ」
樹理「私は炭酸苦手だからジュースね」
奈実樹「たまにいるよな。炭酸苦手な人」
樹理「ちょっとしか飲めない」
奈実樹「まぁコークコーラは炭酸強めやしな
って縁蛇はデカピタか」
縁蛇「これが元気になるんですよ」
奈実樹「ビタミン配合しててえぇな。
たまに飲みたくなる味いうか」
奈実樹「時間があったら手作りコークコーラ
も作るんやけどね」
樹理「コークコーラってレシピが金庫の中に
あって2人しかレシピを知らないん
だよね?」
奈実樹「よく知っとるな。うちが作るのは
意識高い系コーラや」
奈実樹「シナモンスティック、ピンクペッパー、
カルダモン、クローブ、バニラ
ビーンズなどで作るな?」
縁蛇「結構色々いるんですねぇ」
奈実樹「カレーもそうやろ。カレーよりは
作るの楽やで」
奈実樹「科学の実験みたいで」
奈実樹「こう、ちょいとさくさくやって...」
樹理「普通に作り出した。」
奈実樹「思い切った時にやらんと一生
作らなくなるからな」
奈実樹「見とけ一年生。これが本場の
コーラや」
と、レモンの入った手作りコーラをコップにそそぐ。シュワシュワの炭酸水を使って作るコーラ
縁蛇「冷えてるほうが美味しいですね」
奈実樹「残りたいんやったらえぇで」
縁蛇「まぁそれくらいなら残っても良いです
けど」
奈実樹「普通残ると言ったら嫌なんじゃないか??」
縁蛇「奈実樹先輩は楽しいから良いですよ。
人として」
縁蛇「寮に帰ってもやることないですし」
縁蛇「占いの通話電話くらいじゃない
ですか??やる事と言ったら。」
奈実樹「良いんかい。まぁ30分くらいには
冷えてるんやないか??」
代茂枝『私も残ります。縁蛇ちゃんと
もう少し一緒にいたいから...』
縁蛇「もぉ、代茂は甘えん坊ですねぇ」
縁蛇「それともまだ怖いのでしょうか」
代茂枝『先輩達なら、怖くありません』
奈実樹「けど、声は出ないと」
代茂枝『すみません...』
とスケッチブックに文字を書きながら答える代茂枝はん。人前だとやっぱり縁蛇づたいじゃないと声が発せないようだ
代茂枝『小さい頃強盗に入られて、たまたま
鉢合わせてしまってそこから声が
出なく...』
代茂枝『相手は汎用ナイフを持っていて...』
代茂枝『そこで縁蛇ちゃんが声を発して
助けてくれたんです。そこからは
強盗に入られた事はないんですが...』
奈実樹「まぁ小さい頃なら怖いわな」
樹理「ゆっくり慣れていくと良いと思うよ」
樹理「私達も無理に声を出せって言わないし」
樹理「それも一種の代茂枝さんのidentity
(アイデンティティ)だと思う」
代茂枝「お、ふた、りとも...あり...がと、」
縁蛇「よも、、」
代茂枝『縁蛇ちゃんと話せるよういっぱい
練習したから。私も話せるように
なりたい』
代茂枝『先輩達と一緒に』
樹理「代茂枝さん...」
奈実樹「うちらならいつでも練習に付き
あったるで。...無理すんなや」
代茂枝『はい...』
※キャプション
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