第3話 メンバー①
「まぁ、今すぐに僕のことを信頼するっていうのも難しいと思うし、だんだんと慣れていくような感じで大丈夫だよ。それじゃ、部屋から出ていいよ」
「了解です」
とはいえなんか釈然としない。さすがにあの様子だとドッキリなんてことはないだろうしあの子が隊長なんだとは思うんだけどなんでその年齢なのに隊長やっているのかとか教えてくれなかったからいまいち納得できない。
そんなもやもやした気持ちを抱えたままきちんとお辞儀をして部屋から出る。。
「納得していないという顔だな」
「うわっ」
部屋の外で弓削という人物は俺のことを待っていたらしい。俺のことを待ってくれているということはたぶんこの人が俺の教育係をやるんだろう。
「確かに13歳の少年が隊長をやっているっていうの常識的に考えれば不思議だよな」
「…隊長にも同じようなことを言われました」
「そうか。だが隊長は頼りになる。これだけは言える」
「なぜあの少年は隊長をやっているんですか?」
「それは俺も知らん。最古参の
「弓削ー。何やってんの?」
「噂をすればだ」
そう言って部屋に入ってきたのはなぜか制服を着ている女子。なんでここに女子高生?がいるんだ?もしかしてコスプレ?俺コスプレとかしている人ってあんまり好きじゃないんだよね。
「あれ?もしかして新人君?やっほー!」
できるだけ目をあわせないようにしていたのに俺に絡んできた。それにこの人が最古参って話だったよな?…俺よりも若く見えるんだがどういうことなんだ?
「菖蒲、新人が混乱してるだろ。あんまりしょっぱなから飛ばすな」
「えーー、別にいいじゃん。それに菖蒲さんでしょ?」
「お前にさんを付ける気が起きない」
「ひどーー、傷つくんですけどー」
「それならそのまま傷ついてくれ。お前の対応から解放されると思えばそのほうがよっぽどいい。剣持もこいつみたいにはなるなよ」
「はい」
思ったよりも女子高生してる。初め見たときは女子高生のコスプレだけどさすがに警察の特殊部隊いるんだから見た目だけかなっと思ってたらガチで中身までも女子高生だった。
「えーー、新人くんひどいよー」
「そんなことよりも自己紹介をしたらどうだ?」
「あっ、そうだね。私は
…ガチか。見た目通りコスプレじゃなくて女子高生だった。高校生っていうと俺よりも5,6歳若いってことか?それが最古参ってどうなってんだよ。ここは。
「不思議っていう顔だねー。確かに私九条君ほどじゃないけど若いからね。ちなみに新人君は名前なんて言うの?」
「剣持隼人です。よろしくお願いします」
「それじゃ、自己紹介も済んだってことはもう友達だね」
「え?」
「菖蒲、だから手加減をしろ。貴重な新人がお前のせいでやめたってなったらシャレにならん」
「もーー、ひどいよ。てか、歓迎会はいつやんの?」
「それは今日の夜にやる予定だ」
「おっけー。じゃ、今日は頑張って仕事終わらせないとね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます