第69話 襲撃⑳

俺が配置についてからすぐに機関銃の発砲音が聞こえてきた。弓削さんが作戦を開始したのだろう。そしてそれからすぐにライフルの発砲音らしき音と何かが爆発する音が聞こえてくる。


作戦は成功したのだとホッとした時さらにもう一発ライフルの発砲音が聞こえてきた。そしてそれから少ししてから大きな爆発音と振動が伝わってくる。まさか最初に一発目の銃撃は外したのいうのか?あの瀬霜さんが外すなんてことありえない。


俺が少し思考にふけっていると前方から何人かの足音が聞こえてくる。俺は急いで木の陰に隠れて敵が姿を現すまで待つ。そこに現れたのはかなりの重武装をした3人組。今の俺の装備だと一撃で倒せるかギリギリなところだ。


彼らが俺に気づく前に仕留める。


俺は彼らが気付かないようにフラッシュバンをそっと投げると目を背ける。その瞬間フラッシュバンが作動してあたりに閃光を放つ。フラッシュバンはその閃光をもろに食らった3人の視界を一時的に奪った。そうしてひるんでいる隙に俺は一人の頭に5発の銃弾を至近距離から叩き込み殺害する。俺が思っていたよりも装備が固い。今の俺の装備じゃ何発か同じ部位に当てないと倒せない。


しかも一人を殺害しきったところで2人の視界が回復し始めてしまったようだ。俺のことを見ると標準は定まらないものの銃を乱射して仕留めようとしてくる。


さすがにこの状況で近距離から仕留めに行くのは自殺行為。正直グレネードはそんなに持ってきていないので使いたくなかったがしょうがない。少しを2人から距離を取った俺は2人の足元に向かってグレネードを投げる。そのグレネードは俺が狙ったところにまで転がって行くとそのまま爆発した。重武装をしていたとはいえ至近距離でグレネードの爆発を受けた2人はただでは済まない。一人の体はちぎれてバラバラになっておりもう一人は左足が吹き飛ばされていた。


俺は左足が吹き飛ばされて苦しんでいるやつの近くまで歩いていくと、そいつの頭に銃弾を数発叩き込んでとどめを刺してやる。ほかには足音が聞こえないのでおそらくこれが俺たちに放たれた追手だったのだろう。少なくとも新たに応援を呼んでいるような素振りはしていなかったのでまた当分は大丈夫だろう。そんなことよりも早く弓削さんのもとに行かなければならない。もし1回目の爆発音がミサイルの着弾音なら…


とにかくあっちに行って自分の間で確かめないとならない。俺は配置場所から離れて弓削さんがいるであろう方向に向かっていった。


その途中、同じく弓削さんのところに向かっている瀬霜さんと合流する。


「瀬霜さん、作戦は?」


「…ヘリコプターは撃墜した。でも…1発ミサイルを発射された」

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