第131話 憎しみが生むもの⑨
俺たちは急いで登ってきた階段を下ってくるときに乗ってきた車に乗り込む。
車に乗り込むとそこにはすでに瀬霜さんと隊長、菖蒲さんが乗り込んでおり、俺たちが乗り込めばいつでも出発できる状態だ。
弓削さんは乗り込むとすぐに車を出す。
「情報を共有しておくと、5分ほど前に突然新宿駅の数か所で爆発が起きたらしいよ。詳しい情報はまだ入ってきていないけどどうやら周囲には敵構成員が展開しているらしい。今は近くにいた警察官が包囲していて敵が逃げないようにしているよ」
「敵は全解放戦線で間違いないんですか?」
「まだ確認はとれていないけどおそらくそうだと思うよ」
「新宿駅構内の状況は何かわかっているんですか?」
「今はよくわかっていないね。どうやら構内にあった派出所は襲撃を受けているみたいで、駐在していた警察官とは連絡をとれていないよ。ただ現在は新宿駅構内はほとんどが敵に制圧されていて周辺にまで敵があふれ出してきているらしいよ。それと今回の件は自衛隊も動き始めているよ。多分僕たちがあっちにつく頃には自衛隊も来ているはずだよ」
「となると今回は自衛隊との共同作戦になるということですね?」
「うん。そうなる。ただ指揮権はこちら側にあるらしいからみんなには各部隊を率いる部隊長となってもらう予定」
「なるほど。それではすでに何か作戦があるということですね?」
「そうだね。現地の状況を見て変える可能性もあるけど今のところは弓削さん、蒼葉、剣持さんにはそれぞれ15人程度の自衛隊員を引き連れて別々の場所から制圧を開始してもらう予定かな。駅周辺の敵構成員の掃討はSATと自衛隊がやってくれる手筈になっているから、弓削さんには代々木駅方面から線路をたどって新宿駅に、剣持さんは南改札から蒼葉には中央西改札からそれぞれ侵入してもらいたいかな」
「駅構内にいる民間人はどうしますか?」
「できるだけ、退避させてほしい。でも今回の任務は新宿駅の解放と全解放戦線の殲滅だからそこは見失わないように。それにすでに新宿駅構内にいた民間人のほとんどが自力で脱出したか殺されたかの2択だと思う」
「了解だよ。剣持さんも弓削さんも爆発の影響でどれだけ建物が崩れているかわからないから、十分に気を付けてね。崩落の危険があったりすでに通れなくなっていたらその場で作戦を変更しても大丈夫だから」
「了解です。今回は武器の使用に制限はないですよね?」
「もちろんだよ。最大火力を持って敵を殲滅してね。ただ敵のトップがもしいたらできるだけ生きたままとらえてほしい。一応射殺する権限は全員にあるけど、情報が欲しいからね」
=====================================
あとがき
ここ数日間ノロウイルスでぶっ倒れていて更新できていませんでした。すいませんでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます