襲撃
第50話 襲撃①
とりあえず今日はもうできることもないし、疲れただろうということで仕事は終わりだ。
とはいえ、さすがに銃を家に持ち帰ることはできないのでいったん拠点に戻ってから家に帰ることになる。
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その夜俺はベッドの中で初めて人を殺したということについていて考えていた。
警察学校にいた時から俺はいつか人をこの手で殺す時が来るのだろうという覚悟はしていた。しかし、実際人を殺してみたところで何も感じていない覚めている自分がいる。もしかしたらまだ少し興奮しているせいで冷静に考えられていないだけかもしれない。でも本当に淡々と敵を処理していた自分が少し怖い。
そんなことを考えながら俺は眠りに落ちていった。
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そして次の日、俺が拠点に向かうとそこには九条兄弟と弓削さんがいた。いつも通り菖蒲さんはまだ来ていないし、瀬霜さんは自分の机の下で寝ている。というか俺の歓迎会をやったときにはごみを片付けていたはずなのになんでまたここはこんなに汚くなっているんだ。
「おはようございます」
「「「おはよう」」」
「それで昨日のことはどんな感じに処理されたんですか?」
「海保には強制捜査が入るらしいよ。ただ昨日のことがあっていくつかの海保の基地が反乱を起こしているらしくて今自衛隊が鎮圧中って感じ」
「なるほど、ちなみに組織のほうはどんな感じですか?」
「まったく情報が入ってこなくなったね。組織内にいたはずの協力者たちにも全く連絡取れなくなった。もしかしたらもうやられてるかもしれないね」
「そうですか…となるともう手の出しようがない感じですか?」
「いや、別にそういうわけじゃない。昨日巡視船から発艦したヘリは追跡してたからヘリを使ってどこに行ったのかっていうのはわかってる。とりえあず今日はそこに向かうことになる感じかな」
「そこにもしかしたら何かしらの拠点があるかもしれないってわけですか」
「そうだね。衛星画像で確認したけどその周辺でヘリを見つけることはできなかったからもしかしたら地下に何かしらの設備があるのかもしれない」
「了解です」
「菖蒲さんは現地で集合することになっているはずだからとりあえず荷物をまとめて向かおうか」
ということで俺は昨日使っていたライフルと拳銃、そしてグレネード系をもって駐車場に止めてある車に乗り込む。もちろん寝ていた瀬霜さんは弓削さんにたたき起こされていた。
車に乗ること数時間、俺たちは栃木県の山奥に来ていた。もちろん道なき道を行っているわけじゃないか道路が舗装されているわけではないようで揺れがひどい。そして車内についている窓から外を見ると道幅ギリギリで走っていることがわかる。正直いつか崖に落ちていくんじゃないかと怖い。
そんなことを考えながら外を見ていると前に少し開けた場所が見えてきた。そこは周りが木々に覆われている中で不自然に丸く気が生えていない。そしてそこにはいくつかの警察車両が止まっていた。中には覆面パトカーなんかもあって物々しい雰囲気になっている。
車から降りて地面を踏むと山の中の土よりも少し硬い感触がする。どうやら人の手がこの地面には入っているようだ。
「
「
赤嶺さんは九条君と普通にあいさつを交わす。
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