第22話 模擬戦⑦
俺がダイブすると同時にグレネードが爆発する。ほんのちょっと後ろで爆発したグレネードの爆風に体が飛ばされる。。ただ本当にギリギリだったがよけることができたみたいだ。敵が投げてきたグレネードは爆発するだけで金属片なんかを飛ばしてくるものじゃなかったので少しの擦り傷程度で済んだのだろう。爆発に一番近かった足だってちゃんとついている。
「大丈夫か?」
「はい、ぎりぎりでしたけどかわせました」
「そうか。それじゃ移動するぞ。とりあえず機関銃手を探さないとな」
敵のSCAR持ちを倒せたので当初の作戦通りに今度は機関銃手を仕留めに行く。ただもしかしたら初めに瀬霜さんが撃たれたところから移動しているかもしれない。だからまずは相手がどこにいるのかを調べなければならない。そのために階段を上がっていき地上に出る。
まず気を付けないといけないのは地下から出るところだが、慎重に階段から地上に顔を出すが撃たれたりはしない。どうやらここを見張っていたわけではないようだ。これで一番最悪な地下から出るときにどこから撃たれているのかもわからないまま死ぬっていうパターンは回避できた。
まぁ渋谷の地下は入り組んでてどこかか出てくるのかわからないから待ち伏せするには博打すぎるってことなんだろう。これは渋谷の地下が複雑なことに助けられた。
「まずは始め機関銃手がいたはずの場所に行くぞ。可能性としてはあそこにいる可能性が一番高い。ただ移動中に射撃を受ける可能性もあるから慎重にな」
ただ機関銃手が一番最初にいた場所にいるとしたらスクランブルスクエアのほうから移動すると撃ち下ろされる可能性があるので今回は銀座線のほうからヒカリエに入るとする。
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とりあえずヒカリエまでこれた。ここまで交戦せずにこれたのでやはりヒカリエの中に陣地を形成してこっちを待っている可能性がとても高い。もしあの時と階が変わっていないのならおそらく4階が5階から撃っていたはず。
「剣持、ここからはいつ出てきてもおかしくない。銃を常に構えて1階1階丁寧にクリアリングをしていくぞ」
「了解です」
俺たちが今いるのは銀座線のホームに直結している2階。機関銃の利点を生かすのなら高いところから撃ちおろそうとするはずなのでまずはこの階から登っていくようにクリアリングをしていく。
ゴキブリの一匹も見逃さないように細かく確認をしていく。この階は鉄道への連絡通路があるのでここでの待ち伏せの可能性もありえたがここにはどうやらいないみたいだ。
「オールクリア」
「こっちもだ。それじゃ、もう一つ上の階に行くぞ。階段での撃ち下ろしは気をつけろ。一瞬で全滅する可能性もある」
「了解です」
エスカレーターは動いていないため一つ一つ自分の足で上る。
エスカレーターは3階よりも上からも射線が通っているのでだいぶ慎重に上がったが結局攻撃は受けることはなかった。
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