第12話 帰宅
「みんなお疲れ様。時間も遅いし今日は解散にしようか」
確かに今の時間は10時ぐらいだし九条君とか菖蒲さんとか未成年がいることを考えると早く帰らないといけない。
ということで九条君の呼びかけでみんながばらばらに帰っていく。
ちなみに俺は家が三鷹にあるのでここからだとバスでどこか井の頭線沿線の駅に出るのが近いのかな?あんまり来たことがないからわかんないけど調べるのがめんどくさいからそれで帰る。
そして翌朝、ちゃんと8時に出社するとなぜかまだ部屋が空いていない。…普通に出社時間のはずなのになんで?
空いてないので部屋の前でどうしようかと考えていると九条君が来た。
「あれ?剣持さん、早いね。今日は10時まで来なくてもよかったのに」
「え?8時出社じゃないんですか?」
「あれ?言ってなかった?前の日9時を過ぎて仕事をしていたら次の日は10時まで来なくてもいいんだよ」
「そうなんですか?」
そんなルールあるのなら先に言ってほしかった。早起きが苦手っていうわけじゃないけど昨日は1時ぐらいに寝ることになったからこの時間に出社するのはつらかった。それにしてもとんでもないホワイト企業だ。まぁ、もし出動事案があれば普通に家からでも行けるからあんまりここに来る意味というのがないのかもしれない。
「眠そうだし、仮眠室で寝ていていいよ」
「仮眠室なんてあるんですか?」
「最初はなかったんだけど菖蒲さんが作ってほしいっていうから作った」
…すごいな。頼んだら仮眠室が作られるっていうのもすごいけどそこまで自由にやっていい九条君もすごい。ほんとどういうことなんだろう?
「それじゃ、寝させてもらいます」
九条君がドアを開ける。どうやらこの部屋の鍵は九条君が管理しているみたい。
部屋に入るととりあえず荷物を自分の机に置いてから仮眠室って書いてあるプレートが付いている部屋に向かう。
ちなみに途中で瀬霜さんの机の前を通ったけど本当に机の下で寝ていた。…本当にここを自分の家にしているみたい。俺はあんまり狭いところが得意じゃないから理解できない。
仮眠室に向かうとそこはカプセルホテルのようだった。4つの仮眠室を備えているあたりここで寝る人が結構いるのだろう。それにその中に入ってみると意外と広く感じる。
どうやら外から見るよりも天井が高くなっているみたいだ。だから1つ1つの間が少し広く感じたのだろう。
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