第17話 模擬戦②

「はぁー、まぁもう起きちゃったことはしょうがない。切り替えて今回の作戦を考えようか」


そう九条君が切り出すと目に見えて瀬霜さんが元気になる。


「そもそもどこのフィールドで今回はやるんですか?場所によって建てる作戦も変わってくると思いますが」


「それはやっぱり新宿でしょ!俺はあそこがいいなー」


「いや、今回は渋谷でやることになったよ。まぁ新宿はちょっと複雑すぎて時間がかかりすぎるから今回は違うところにしようってことになったからね」


「渋谷というと駅周辺のビルも範囲だったはずなので狙撃なんかも使えそうですね」


後で詳しく話を聞いたんだけどこの機械では現実に存在する町で模擬戦ができるらしい。マジで高性能すぎる。


「それじゃ、今回は俺がマークスマンとしてやろうかな」


「そうだね。それじゃ、近接戦闘としては弓削さんと剣持さんの2人で大丈夫?」


「はい、問題ありません。それで今回は殲滅戦ということですよね?」


「うん、そうだね」


「それならどこを初期拠点としますか?自分は駅でなければ大丈夫ですけど」


「うーーん、そうだね、渋谷スクランブルスクエアなんかはどうかな?あそこなら比較的どこにも行きやすいからね。それに割とマップの中心だからそのあとのことに対応しやすいと思う」


「そうですね。最初の拠点としてはいいと思います」


「地下で戦闘になったらどうする?今回は狙撃用の銃とハンドガンぐらいしかもっていかないから地下になると俺がほとんど戦力にならなくなるけど」


「そうだな。ハンドガンとしては何を持っていくんだ?」


「もちろんS&W M500にするけど?」


「…馬鹿が。なんでハンドガンを選ぶ中でそんな大口径を選ぶんだよ!おとなしくGlockとかにしとけよ!」


「そんな小口径じゃつまらないから。せっかく使えるなら大口径を使うしかないでしょ」


「…もしかして狙撃中も対物ライフルを持っていくつもりか?」


「もちろん!」


「はぁー、隊長どうしますか?」


「うーーん、まだ対物ライフルは許可できるけどS&W M500はダメかな。というかそもそもたぶんデータがないから使えないと思う」


「なっ、、なんで、S&W M500がないんですか!」


「当たり前だろ。そんな銃をここで使うことなんて想定してないんだよ。お前は熊でも撃ちに行くのか?」


「っ、、まぁ対物ライフルが許可されたならいいけど」


「剣持は何を持っていく?できるならライフルにしてほしいところだが」


「それならM4ライフルを持っていきます」


「了解だ。それなら俺もそうしよう。装備はフラッシュバンとグレネード、スモークでいいか?」


「わかりました。グレネードは銃から発射できるようにカスタマイズしますか?」


「そうだな。そうしたほうが取り回しがいいだろう」

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