優秀作はコミカライズ! 「400字以上1万字以内」の小説&エッセイを募集!
終了
16,646 作品
カクヨムWeb小説短編賞2023は、16,646作品のご応募をいただき、選考の結果、1512作品が最終選考に進みました。
最終選考対象作品は、カクヨム編集部、円城塔、コミックフラッパー編集部、コミックニュータイプ編集部、コミックエッセイ編集部、LScomic編集部 が選考いたしました。
「カクヨムWeb小説短編賞」は2018年よりスタートし、今回で6回目の開催となりました。「カクヨムWeb小説短編賞2023」では、短編小説部門、エッセイ・ノンフィクション部門に加えて、円城塔先生が優秀な作品を選出する「円城塔賞」も募集しました。その結果、過去最多の16,646作品の応募がありました。
短編賞は挑戦しやすい反面、1万文字の制限の中で読者に作品の魅力を伝えなければいけない難しさがあります。ストーリー・キャラクター・文章力それぞれを高いレベルでまとめる作品もあれば、登場人物や設定の魅力一点突破で他を圧倒する作品、美麗な文体を駆使して豊饒な小説世界を体験させる作品など、百人百様のアプローチや工夫がありました。そのため、選考しながら豊かな読書時間を味わうことができました。また、毎年のように書いていますが、年々応募作品のクオリティが上がっており、テーマやジャンルも広がってきています。あらためて、カクヨムにおける「短編」のポテンシャルを感じる選考となりました。
短編小説部門・短編賞の「まほろば水族館」は幻想的かつノスタルジーを感じさせる設定を活かして、少年たちの夏休みの成長を描いた作品です。作者の神崎あきらさんは前回に続き、「カクヨムWeb小説短編賞」史上初、二度目の短編賞受賞者になります。同部門・短編賞の「その声に恋して~推し読み聞かせ配信者はいじわるな俺様上司?~」は推し活を通して生まれた恋愛模様が、軽快な文章や会話によって明るく、テンポよく展開されます。心地よい読後感を得られる作品でした。
円城塔賞の「レモネードに彗星」は応募数2,168作品の中から選ばれた1作です。詳しくは本ページに記載している円城先生の選評を読んでいただければと思いますが、美しい叔母とすでに死んでいる私との対話が読者の想像力を掻き立てる、意欲的なSF作品です。
短編小説部門の短編特別賞には8作品を選出しました。わずかな差で短編賞を逃したものの、いずれの作品も短編小説として高い完成度を誇っています。受賞者の皆さまはぜひ次回も挑戦し、短編賞を目指していただけたら幸いです。
「スイート・ライムジュース」は、嫌いだった同級生との再会から生じた人間ドラマの一幕を鮮やかに切り取った作品です。女性の共感を集めるテーマを扱うコミック電子書籍レーベル「LScomic」編集部の目に留まり、商業化の可能性を感じたので、LScomic奨励賞の受賞となりました。
エッセイ・ノンフィクション部門・短編賞の「スローライフは、延々と。」は北海道の小さな村で暮らす祖父母の春夏秋冬を、孫の目線から丁寧に描写した作品です。エピソードの選び方が秀逸で、全体としてもきれいにまとまっていました。同部門・短編賞の「結婚相談所で働いてみたら……」は実際にそこで勤務した作者だからこそ知っている婚活の裏側を明かすエッセイです。婚活に興味があってもなくても面白く読むことができ、もっと色々なことを知りたいと思わせる内容でした。
また、エッセイ・ノンフィクション部門の短編特別賞には6作品を選びました。共感度の高い作品や物語性に富んだ作品、作者固有の体験から生まれた作品など、エッセイを読む喜びに浸れる秀作ばかりです。大いに涙し、大いに笑って、それぞれの作品を味わってみてください。
最後に、自身の作品と真剣に向き合い、本コンテストに参加いただいた皆さまに厚く御礼申し上げます。今後も、カクヨムの短編ジャンルを盛り上げていただければ嬉しいです。
カクヨムWeb小説短編賞2023 選考委員一同
2024年冬 応募開始 予定
次回コンテストの開催情報は、秋頃を目処に本サイト上で順次お知らせします。
詳細はお知らせブログやカクヨム公式X(Twitter)をご確認ください。
「カクヨムWeb小説短編賞2023」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております
散々俺を最強だ、有能だと賞賛した奴らを、見損なわせてやる……!!!
こんなのスローライフじゃねぇぇ。視聴者、HENTAIばっかじゃねーか!
え、敵を殲滅した方法? ただ、う◯ちを動かしただけだけど?(にっこり)
俺も寝取られたんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!
金髪ツインテールで胸も大きいのにモテない美少女真莉愛の、いつもの一日!
呪いのNTR人形を陽キャさんに押し付けて、寝取られればいいんだ!!!
「本気なら、そんな告白しないよな?」「う、好きです、付き合って下さい」
私の全部を見れるのは大好きなご主人様だけだよ むにゅっ♡ 気持ちいい?
銀行強盗って今の時代にも居るんだな…。ある方法で事件解決。惚れられる…
いやらしい目で見てくる男子がイヤ?あのー、いちおう僕も男なんですけど。
選 評
2000作を超えたジャンルもさまざまな応募作の傾向は様々で、その中から1作を選んだ理由を述べるのは困難です。むしろうまく言語化することができないからこそ選んだ、と言うこともできそうです。
「レモネードに彗星」は不思議なお話です。登場人物たちの年齢も状況もよくわかりません。謎が提示されているのかどうかも不明で、しかしところどころに現れる単語や一文が、奇妙な説得力を発揮します。
いろいろな読み方が可能でしょうが、まずなによりも、ただそういう文章としてあるという点に強い印象を受けました。
設定を入れると、つい、それを使った解決をしたくなります。あるいはお話とは別に設定を語り続けることになりがちです。
しかしなにかが伝わったという感覚は、なにも設定からもたらされるとは限りません。むしろその「わからなさ」から生じたりもするものです。一般に、これを制御するのはとても難しいことです。
「なにか語りえないことを語ろうとしている感覚」を一番強く受けた本作を、受賞作とします。
円城塔