店主と客の双方のバックグラウンドを想像させるけれど、重くない。お料理の表現もほどよい後味の短篇です。
舞台となる飲食店に、ふらっと立ち寄る人々。その一人一人のドラマを、静かで落ち着いた言葉で綴る物語。注)飯テロ要素あり。夜中に読まないでください。食べるな危険。
メシモノでメニューとレシピがちゃんと美味しそうで好感度高いごはんを食べたリアクションが大げさとか感想ソムリエになってるところもなくて、お客さんの何気ないやりとりと人生を垣間見るようなシーンメインでおもしろかったサクッと読めるのでぜひ!
Twitterの読みます企画から来ました。来て良かった。というのが、読了後に感じた事だ。この物語に出て来る小さな料理店は、とにかく何でも出て来る不思議な店だ。和食定食から始まり、ラーメン、牛丼、チヂミ……。中でも惹かれたのは、【透明】に出てくるパスタだ。どの料理の描写も旨そうだが、これは食べてみたい!と、自分も思った。メニューの多い店だが、どれも絶品料理。いつか辿り着けるのなら、ぜひ行ってみたい。そう感じる作品。あなたも、この香りを味わってみては?
毎話テンポがよく、無駄がない。そして満足感のある作品です!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(226文字)
この物語読んだ人々は、どう思うのだろうか?“何処にでもある、ありきたりな話”と感じただろうか?そこが作者のテクニックで、時間が経ってから知らず知らずのうちに、もう一度読みたくなってくるだろう。それは、この作者が何気ない日常を大切にしているからに他ならない。文章表現が上手い人は沢山いて、それはそれでいいかもしれない。しかし、このような物語を確り書いていかないと、何処かで飽きられてしまうだろう。基本が出来ている物語を、是非一度読んでみてはどうだろうか?きっと、何かしらのヒントを得られるはずである。
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