概要
深夜の野外ステージでまり子を抱きしめ激しく唇を重ねた。餃子の味がする。
十月下旬。
「小田亮さんに宅配便で~す。新井慎司さんから蔵書の宅配便です」
配達員は広辞苑ほどの紙包をカウンセリング室に置いて立ち去った。
新井慎司は大学時代の学友だ。卒業以来つきあいはない。
包装紙を解くと、中から広辞苑の背表紙が見えるブックケースが出てきた。ケースから広辞苑を出した。広辞苑の本体は札束で手紙が添付してある。広辞苑と同等の札束が如何ほどの額になるか、想像ができるだろう。
「何だ?これは?」
臨床心理士・古田和志が札束と手紙を目配せした。
手紙には仕事の依頼が書いてあった。俺は古田和志に手紙の内容を説明した。
「本人を葬って欲しいとある。本人の日常生活と習慣が書いてある。
あいつ、何を考えてるんだ・・・」
新井慎司は大学時代から政治活動していた。当時、本
「小田亮さんに宅配便で~す。新井慎司さんから蔵書の宅配便です」
配達員は広辞苑ほどの紙包をカウンセリング室に置いて立ち去った。
新井慎司は大学時代の学友だ。卒業以来つきあいはない。
包装紙を解くと、中から広辞苑の背表紙が見えるブックケースが出てきた。ケースから広辞苑を出した。広辞苑の本体は札束で手紙が添付してある。広辞苑と同等の札束が如何ほどの額になるか、想像ができるだろう。
「何だ?これは?」
臨床心理士・古田和志が札束と手紙を目配せした。
手紙には仕事の依頼が書いてあった。俺は古田和志に手紙の内容を説明した。
「本人を葬って欲しいとある。本人の日常生活と習慣が書いてある。
あいつ、何を考えてるんだ・・・」
新井慎司は大学時代から政治活動していた。当時、本
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