せんせー、何点取れるん？

　学生時代、何かにつけて私に小言を言って来た「先生」は、若かりし頃の自分にとっては面倒くさい相手でした。稀にいい先生もいたけれど、ほとんどの先生は私みたいに出来の悪い学生を目の敵にしてる。と、思っていました。
　でもやっぱり先生ももちろん人間で、先生の態度は自分が「先生に対してそう言う態度だったから」なのかなぁと今にして思います。

　さて、本エッセイはそんな「先生」の立場で書かれたエッセイ。リアルもリアルで、先生ならではの悩みがそこに書かれています。
　先生だって苦悩する。どう接したらいいか悩んでいる。今にして思うと、もっと生徒も先生に歩み寄るべきだったのでは？　なんて考えさせられますね。…続きを読む

タイトルから「先生は自分の作ったテストで100点取れるんですか？」と生徒から挑戦的な眼差しを向られる、進学校の先生の話かと思ったのですが、逆でした。いわゆる「あまり勉強の得意でない子（オブラート」の集まる高校の先生の日常エッセイです。
軽妙な文章でつづられているため、ついついクスッと笑ってしまいますが、そのたびに「笑い事じゃないよ！　先生大変だよ！」とハッとさせられました。
お子さんをお持ちの親御さんに、ぜひ一度読んでいただきたいエッセイです。

このひとこと。

「先生」は「先に生きている人」の意味じゃないんですよ。
人を呼ぶ際にその意味を考えなさい。

義務教育は高校まで。
あなたが選んで来たなら、どうしてそこにいるのかいっぺんショートホームルームから終礼まで考えてみなさい。

このエッセイを参考文献にして！

お前ら、自分で授業料払ってから生意気抜かしやがれ！

って言いたくなりますよ。
私ならシバき倒す。
近頃のガキは礼儀を知らん。

先生のお仕事って大変ですよね。
こちらの作品では、先生の苦労がありのまま表現されています。
対応に手を焼いたり、何気ない一言に傷ついたり……ストレスだってたまります。
読んでいて「負けないで」という気持ちにもなりますし、応援したくもなりました。

お若くて優しい先生なので、きっと生徒も甘えてしまうのでしょうね。
生徒が多種多様なら、先生だっていろんなタイプがいます。
怖い先生なら従うでしょうが、はたして心の距離はどうでしょうか。
私は優しい先生のほうが好きでした。

親しみを覚えるような、先生の本音がつまったエッセイ。
学生のみなさんにも、子育て世代のみなさんにも読んでいただきたい作品です。

先生は生徒のためにいっぱい考えてくれてるのに、それは全くもって生徒には伝わらない……の実情が赤裸々に明かされています。

これを読んで、あの頃はごめんね先生……と思う人も多いかもしれません笑

いや、決して、悪い子ではなかったと思います！
成績は良くはなかったけど、提出物はちゃんと出してたし、赤点だって取ったことはないです！
ただまぁ授業態度が良かったかと言われたらねぇ……。いや、ノートは取ってましたけど、お手紙回したり、こっそりメール送ったり、お菓子食べてたこともあるし、ウトウトしてたこともあったし……。

その時はね、テストさえちゃんと受けてりゃ良いじゃんとか、宿題出してんだし良いじゃん、って思ってたんですよ。

でも大人になって、ガチの先生ではないけど教育関係の仕事に就いて生徒に教える側に立った時に気付くんですよね。

このガキども、大人を舐めやがって、と。

かつての私に言…続きを読む

先生は本当に色々と考えていたものなのだ。わかってたようなそうでもないような。

工夫をして授業を進めやすかったり生徒が勉強をしやすくしてたり。

このエッセイを読んでからそんなこともしらずのうのうと学生時代過ごしていたことに申し訳なく感じました。

私が学生時代である時と今の学生達の先生と生徒やその保護者の関係性も変わりつつあるからこそ読んでもらいたいです。

　時代によって、学校の先生の在り方は常に動いている。
　例えば一昔前の「愛の鞭」は、今では許されない体罰だ。言葉で器用に生徒と信頼関係を築く。とても難しいことだと思う。しかし、多くの教師は、現在この難しい局面を乗り切っている。それは十分に尊敬に値する。
　小生も大学の学部時代に、教授の評価シートを書かされた記憶がある。先生が生徒を評価する時代は、生徒が先生を評価する時代に変わっているのだろう。

　学校と生徒の関係性を考えさせられる一作でした。

　是非、御一読下さい。